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テレワークのメリットデメリット|導入した企業の成功事例も紹介

働き方改革の推進や新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止のため、テレワークの導入を検討する企業が増えています。

テレワークは企業にとってどのようなメリットと課題があるのでしょうか。テレワーク導入のメリットと課題を解説いたします。

Contents

  1. 社会情勢の変化によりテレワークを導入する企業が増えている
  2. そもそもテレワークとは?
  3. 企業にとってのテレワークのメリット
  4. メリット1|優秀な人材の確保や離職防止につながる
  5. メリット2|データ化によるペーパーレスの推薦で業務効率が改善できる
  6. メリット3|固定費を削減できる
  7. メリット4|災害などの非常時にも事業継続ができる
  8. メリット5|顧客先を増やすことができる
  9. メリット6|企業のブランドイメージの向上に繋がる
  10. 社員にとってのテレワークのメリット
  11. メリット1|通勤時間を削減できる
  12. メリット2|業務効率を向上させることができる
  13. メリット3|WLBの実現ができる
  14. メリット4|自己管理能力を強化できる
  15. 社会にとってのテレワークのメリット
  16. 雇用の創出など地方創生に繋がる
  17. 環境負荷を軽減することができる
  18. 労働人口の減少スピードを緩めることができる
  19. テレワークのデメリットと課題を解消する方法
  20. ICTを活用できる職種に限られる
  21. 社員の勤務状況の把握が難しい
  22. 社員のマネジメントや評価が困難になる
  23. 社内情報の漏洩リスクがある
  24. コミュニケーション機会が減少する
  25. 人によっては自己管理が難しくなる
  26. テレワークのメリットを高めるツール
  27. Web会議・テレビ会議ツール
  28. 社内SNSツール
  29. 勤怠管理ツール
  30. テレワークを導入した企業の成功事例
  31. 生産性と福利厚生の改善に成功した事例
  32. 労働環境の改善に成功した事例
  33. テレワーク導入に成功した海外企業の事例
  34. テレワークのメリットを活かした職場づくりを考えよう
テレワークを導入する企業が一時的に増えたものの、デメリットを感じ、通勤に戻すケースもあると言います。メリットが多い一方で、業種や職種によっては、テレワークに馴染まないケースもあります。ただ、今後は新しい働き方のひとつとして、認知される可能性が高いため、メリットやデメリットをきちんと把握し、活用していくことが求められます。具体的な導入事例とともにご紹介します。

社会情勢の変化によりテレワークを導入する企業が増えている

2019年4月1日に働き方改革関連法案の一部が試行され、働き方改革に取り組む企業が増えたことや、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の防止のため在宅勤務で仕事をする社員が増えたことにより、テレワークの導入を進める企業が急速に増加しています。
厚生労働省が発表した、企業のテレワーク導入状況の推移によると、特に2019年から2020年にかけて大幅に増加しており、約30%以上の企業がテレワークを導入し始めています。
(出典元:https://www.mhlw.go.jp/content/11911500/000677508.pdf)

「ICT(情報通信技術)の活用によって場所や時間にとらわれない柔軟な働き方」を指すテレワーク。テレワークを導入すると、どのようなメリットがあるのか。また、導入の課題と合わせて確認すべきポイントとは。テレワーク導入のメリットと課題を解説いたします。

そもそもテレワークとは?

テレワークは、ICT(情報通信技術)を使うことによって、ノートPCやタブレット、スマホといったデバイス、そしてインターネットを活用し、オフィス以外の離れた場所で働くことを指します。具体的には、自宅や外出先のカフェやホテル、あるいはシェアオフィスなどでの業務が考えられます。育児中や介護中でオフィスに通勤して勤務することが難しい人も、従来通りの仕事ができる可能性があり、新しい働き方として注目が集まっています。また場所だけではなく、勤務時間も柔軟に設定できるというメリットがあります。通勤にかかる時間が削減されるため、家事や育児をしながら、自分で勤務時間を調整し、働くことも可能になります。なお、テレワーク以外に、リモートワークという呼び方もありますが、両者に違いはありません。

企業にとってのテレワークのメリット

テレワークを導入すると、企業、社員、社会3者にとってたくさんのメリットがあります。
まずは企業にとってのテレワークのメリットを紹介します。

メリット1|優秀な人材の確保や離職防止につながる

テレワークを導入する1つ目のメリットが「優秀な人材の確保や離職防止につながりやすい」ということです。
Indeed Japanが行った求職者の意識調査によると、求職者の74.0%が仕事選びに際して勤務条件を重要視しているという結果が出ています。また、「柔軟な働き方」「テレワーク」の検索数が6年間で8倍に急増しているそうです。このように、求職者にとって「企業で働く際の働きやすさ」は、仕事を探す際に非常に重要であることが明らかになっています。
(出典元:https://press.indeed.com/jp/press/flexibleworkingstyle/

そして、優秀な人材の確保だけでなく、離職防止にもつながります。厚生労働省の調査によると、離職した女性の退職理由で一番多いのは「出産・育児のため」です。女性だけでなく、少子高齢化が進む日本では介護などの理由による男性の退職も増えています。
テレワークを導入し、社員一人ひとりが働く場所を自由に決定することができるようになると、育児・介護が理由で退職せざるを得なかった社員の離職を防ぐことができます。

メリット2|データ化によるペーパーレスの推薦で業務効率が改善できる

テレワークを導入するメリットは人材確保だけではありません。テレワークを導入することで、業務効率の改善も期待できます。

テレワークを導入すると、社員一人ひとりが働く場所を自由に決定できるため、社員はオフィスに出社する必要がなくなります。そのため、自然とペーパーレスが推薦され、必要な資料等をデータ化する動きが発生します。

これまで書類でやり取りをしていたことで、印刷や書類整理などに時間がかかり、作業が滞ることがありました。ペーパーレス化によって、これまでよりもスムーズに仕事を進められるようになるほか、書類などの保管場所や紙代の削減などにより、コスト削減にもつながります。

メリット3|固定費を削減できる

テレワークを導入する3つ目のメリットは固定費を削減できることです。

先ほどの保管場所の削減とも関連していますが、テレワークを導入すると、今までよりもオフィスの床面積を削減することが可能です。

2020年7月、富士通は国内グループの社員の基本の勤務形態をテレワークにし、国内の既存オフィスの床面積を今後3年かけて50%に削減することを発表しました。また、日本総研の発表によると、仮に全就業者の1割がテレワークを続けた場合、都心のオフィス空室率は15%近くまで上昇すると発表しました。
(出典元:https://www.fujitsu.com/jp/group/fjj/services/infrastructure/daas/v-daas/pr-01/


このように、テレワークを導入すると賃料の削減ができるのです。また、オフィスの賃料だけではなく電気代や通信費、社員の通勤交通費なども削減するといった効果も期待できます。

ホンダは10月1日から、固定支給してきた通勤手当を廃止すると発表しています。テレワークを導入すると、様々な固定費を削減することができるのです。

メリット4|災害などの非常時にも事業継続ができる

テレワークを災害時のBCP対策(Business Continuity Plan/事業継続計画)として導入する企業も増えています。日本は地震や台風、豪雪、洪水、津波などの自然災害が多い国として知られています。テレワークは、この問題への解決策としても注目が集まっています。

テレワークを導入すると、交通網麻痺や計画停電などが発生したときでも、自宅やカフェから業務に従事することが可能となります。そのため、テレワークを導入していない企業に比べて非常時でも事業継続と早期復旧を期待することができます。

新型コロナウイルスの感染拡大により、より一層BCP対策の重要性が高まっています。BCP対策の一環としてテレワークを導入する企業も増えているのです。

メリット5|顧客先を増やすことができる

テレワークを導入する5つ目のメリットは、テレワークの導入で、これまでにアプローチできていなかった顧客への接触機会を増やし、取引先を増やすことにつながるということです。

顧客との接触機会を増やすことができる理由の一つが「移動時間の削減」です。
HubSpot Japan株式会社が2019年に実施した「日本の営業に関する意識・実態調査」によると、営業に関する業務の中で無駄だと感じるものとして「日々の商談の移動時間」を挙げた営業担当が24%いることが分かりました。
(出典元:https://www.hubspot.jp/hubfs/PressRelease_HubSpot_20210208.pdf

1日に20日稼働する営業担当が、1日1時間の移動時間を商談の時間に充てることができれば、1か月で20時間もの時間を確保することができます。その20時間を顧客との商談時間に充てることができれば、顧客先を増やすことにつながります。

また、テレワークを用いて営業活動を行うことにより、特定の地域にしか営業所を持たない企業でも、全国・海外への営業活動が可能になります。このように、テレワークを有効的に取り入れることができれば、利益拡大につなげることができます。

メリット6|企業のブランドイメージの向上に繋がる

テレワークを企業が導入する6つ目のメリットが「企業のブランドイメージの向上につながる」ということです。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の動きにより、一時期はテレワークの導入を進める企業が増えました。しかし、国内でテレワークを継続的に導入した企業はまだまだ多くはありません。

信用調査会社の東京商工リサーチが全企業14,356社に行った「コロナ禍が企業活動に与える影響などまとめた調査」によると、約4分の1の企業が「テレワークの実施を現在は取りやめた」と回答したそうです。

一方で、テレワークの導入を求める社員は増加しており、テレワークを継続的に導入していると「先進的な取り組みをしている企業・社員を大切にしている企業」としてブランドイメージの向上に繋がることが考えられます。

社員にとってのテレワークのメリット

テレワークを導入することによって、企業にとってのメリットが多くあることは分かったと思います。しかし、テレワークを導入するメリットは、社員にとってもメリットがあるのです。今度は、社員にとってのテレワークのメリットを紹介します。

メリット1|通勤時間を削減できる

テレワークを導入することによる社員にとっての1つ目のメリットには「通勤時間の削減」が挙げられます。

1日の通勤時間は人によって様々ですが、都内で働く人の中には毎日満員電車に乗り、往復で2時間以上かけて通勤している人も少なくありません。毎日の通勤時間を削減することができれば、満員電車のストレスから開放されるだけでなく、通勤時間に充てていた時間を、家事や業務、自己啓発など別の時間に充てることが可能になります。

実際に、テレワーク導入のメリットとして「通勤時間」の削減を挙げる社員は多くいます。通勤時間を削減できることだけではなく、満員電車に乗るストレスから開放されることは大きなメリットと言えるでしょう。

メリット2|業務効率を向上させることができる

テレワークを導入することにより、業務効率を向上させることができるという声もあります。まず、通勤時間を気にせず業務に従事できることで、業務に集中することができ、集中力が増すことが考えられます。

また、テレワークを導入すれば、ミーティングはオンラインで行われ、それぞれの拠点で業務に従事することにより、雑談が減ったり、ミーティングの目的が明確化されやすく、必要最低限のコミュニケーション留まり、長い時間行っていたミーティングもコンパクトに抑えられたりする傾向にあるようです。

メリット3|WLBの実現ができる

テレワーク導入による社員にとっての3つ目のメリットが「WLBの実現ができる」ということです。WLBとはワークライフバランス(Work-Life Balance)を指し、やりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、人生の各段階に応じて多様な生き方を選択・実現できることを意味します。

テレワークが導入され、通勤時間をはじめとした業務時間を削減できることや、働く場所を自ら選び、業務に従事することができるため、その分、今まで以上に家族との時間を取ることができたり、スキルアップのための資格取得の勉強に時間を費やしたりすることができるようになります。また、家族と過ごす時間や趣味の時間が増えると、心身ともに健康な状態を維持することにもつながると言われています。

メリット4|自己管理能力を強化できる

テレワークを導入するには、社員自身の自己管理能力を強化することが求められます。テレワークを導入すれば、上司や同僚の目のない場所で業務をすることになります。

そのため、人によっては怠けてしまったり、逆に働きすぎてしまったりという問題も出てくるでしょう。しかし、会社の評価制度さえテレワークに適した評価制度にしていれば、社員はタスクや時間管理などを自身でコントロールしたうえで成果を上げることが求められることになります。その結果、社員自身の自己管理能力を強化につながります。テレワークを導入することによって、企業だけでなく、社員にとっても以上のようなメリットが考えられます。

社会にとってのテレワークのメリット

企業がテレワークを導入するメリットは、社会に対してもメリットがあります。
最後に、社会にとってのテレワーク導入のメリットを紹介します。

雇用の創出など地方創生に繋がる

「ふるさとテレワーク」という言葉をご存知でしょうか。テレワークを導入する企業が増加し、ふるさとワークを行う人も増えています。ふるさとワークとは、地方のサテライトオフィス等において、テレワークによって都市部の仕事を行う働き方のことです。

企業がテレワークを導入し、サテライトオフィスを設置することによって、必ずしも都市部のオフィスに出社する必要がなくなると、地方の地元で働きたいという優秀な人材を登用することもできます。都市部から地方への人や仕事の流れを創出し、地方創生を実現することも可能になるのです。結果、今まで首都圏に一極化していた労働人口を分散させることができるようになります。

環境負荷を軽減することができる

テレワークを導入することにより毎日通勤をする人口が少なくなれば、電力の消費やガスの排気量を従来よりも抑えることができます。

コロンビア大学の研究チームによると、2020年3月、市内の交通量が前年同期比35%減したことにより、乗用車やトラックが主な排出源となる一酸化炭素の量は数日間、約50%減ったそうです。上空の二酸化炭素量は5-10%減り、メタンも大きく減りました。

また、国土交通省が発表したデータによると、通勤や業務に伴う移動が減少することによって年間で321~442 万トンのCO2削減に結びつくそうです。このように、テレワークの導入は環境負荷を軽減することにつながるのです。

労働人口の減少スピードを緩めることができる

テレワークを導入する社会にとってのメリット3つ目は、少子高齢化で減り続ける労働人口の減少スピードを緩めることができることです。
先ほどテレワークを導入するメリットとして、育児や介護などにより退職しなくてはならない人や、障害があり通勤が難しい人なども積極的に登用できるということを挙げました。
つまり、テレワークを導入すると、働く意欲のある人に対して働ける環境づくりをすることができるのです。

そして、自宅など、慣れた環境で仕事をすることができることやオフィスの座席数や規模を拡大することなく人員を採用することができることから、定年退職を迎えた就労意欲の高い高齢者を登用することも可能になります。

このように、テレワークを導入すると今まで物理的な問題から働くことが難しかった労働者を採用することができるため、労働人口の減少スピードを緩めることができるのです。

テレワークのデメリットと課題を解消する方法

テレワークを導入すると、企業、社員、社会にとって様々なメリットがあることを解説してきました。しかし、テレワーク導入による課題もあり、テレワークにはメリットしかない、とは言い切れません」次はテレワーク導入の課題についてお話いたします。

ICTを活用できる職種に限られる

テレワークは様々な企業で導入されつつありますが、現状、テレワークの導入ができる職種はICTを活用できる職種に限られます。
システムエンジニアやプログラマー、事務職などであれば比較的在宅になっても業務に従事することが可能ですが、生産現場などで業務に従事する社員や接客業の社員、警察官や消防士などの公務員にはテレワークを導入することができません。

このように企業でテレワークを導入する際、テレワークの導入ができるのはチャットツールや管理ツールなどICTを活用できる職種のみであるため、従業員格差が生じることが考えられます。このような格差に対し、企業としてフォローをする必要が生まれてくるかもしれません。

社員の勤務状況の把握が難しい

企業がテレワークを導入できない理由の1つとして挙げるのが「社員の勤務状況の把握が難しい」という理由です。
テレワークは場所を選ばず業務に従事することができる一方、目の届かない場所で業務に従事することになるので、上司や同僚にとっては勤務状況の把握がしにくくなるという課題があります。

また、先ほど、テレワークを導入すると社員が自己管理能力を強化できるとお伝えしましたが、自己管理ができない社員にとっては、ワークライフバランスを実現できるテレワークがかえって長時間労働を助長することにもなってしまいます。

実際に日本労働組合総連合会の調査によると、テレワークをした人の半数超にあたる51・5%が通常勤務よりも長時間労働になったと答えていることが分かりました。
このような課題の対策として、企業は適正な労務管理ツールの導入をする必要があると思われます。

社員のマネジメントや評価が困難になる

部下が遠隔地にいるため、直接指導やアドバイスを行う機会が減少してしまいます。対面では行えた細かな指導やフォローが十分に行われなくなってしまいます。そのため人材の育成面でのマイナスや、部下のモチベーションに影響がでる可能性も考えられます。労働実態が見えにくいため、勤務態度を評価するのも難しくなるでしょう。従来の査定や評価だけではない、新たな評価軸を設けるなど、人事制度を見直す必要があります。

社内情報の漏洩リスクがある

テレワーク導入に対する2つ目の課題が、社内情報の漏洩リスクがあるということです。
テレワークを導入すると、オフィス以外の、カフェやコワーキングスペース、サテライトオフィスなどでの業務が可能になります。
自宅であれば基本的には問題になるケースは少ないですが、オフィス以外の場所で仕事をすることにより、モバイル機器の置き忘れや覗き見、ウイルス攻撃などによる社内情報漏洩のリスクが生まれます。

また、オフィス外での仕事が当たり前になることで、紙の資料などを持ち出すなど、今まで以上に個人が容易にアクセス出来るサーバーに情報を置いていることが考えられます。

このようなリスクにはGPS機能を使用するなど、今まで以上にしっかりとしたセキュリティソフトを会社として活用することが望ましいでしょう。

コミュニケーション機会が減少する

テレワーク導入の3つ目の課題が、コミュニケーション機会が減少することです。テレワークを導入している企業では、社員同士が顔を合わせる機会が減少します。
人が直接対面してお互いに顔を見ながら会話をしているときは、相手がしゃべった内容だけでなく、相手の仕草や表情、声色などからも情報を読み取っています。

しかし、テレワークの導入により基本的に文字でのやり取りとなってしまうため、対面でのコミュニケーションと比べて、相手からの得られる情報が少なくなってしまいます。社員間での信頼関係が築きにくくなったり、マネジメントや社員育成が複雑化したりという問題も起きています。

タイムリーにやりとりが行えるチャットツールの導入や、顔を見て打ち合わせができるWEB会議ツールの導入、定期的なミーティングの場を設定するなどの対策が求められます。

人によっては自己管理が難しくなる

オフィスのような社員が集まって業務を行う環境のほうが、仕事がしやすいと感じる人もいるでしょう。自宅でのテレワークではオンとオフとの切り替えが難しい面があるからです。通勤の必要がなくなるため、日常生活のなかで、どうやって集中力を高めるのか、各自の自己管理に任せることになります。

テレワークのメリットを高めるツール

新しく普及した働き方なため、まだテレワークに慣れないという人や企業もあるでしょう。いくつかメリットを高めるツールが登場しているため、より業務の効率をあげるために導入を検討してはいかがでしょうか?

Web会議・テレビ会議ツール

すでに多くの企業が採用していると思いますが、Web会議・テレビ会議ツールはテレワークで必須のツールです。遠隔地に離れて業務をしているため、頻繁に社内外のスタッフと打ち合わせを行う必要があるでしょう。電話やメールでも報告はできますが、意見を募ったり、アイディア出しをするブレインストーミングを行うなら、Web会議・テレビ会議ツールを使いたいところです。画面を共有したり、録画できる機能を持つツールも多いため、直接会って行う会議よりも機能面では優れていると言えます。価格も無料、あるいは安価で利用できるため、ぜひ活用したいところです。

社内SNSツール

メールや電話よりも、より気軽に社員同士がコミュニケーションできるツールを導入すると、雑談のようなゆるい交流を保つことができます。LINEやSlackといった社内SNSがとくに効果的です。ソフトを立ち上げ、本文や件名を入力し、送信するメールとは異なり、SNSならメッセージを即座に送れます。また音声通話やビデオ通話の機能も搭載しているため、必要なら声や映像で内容を伝えることもでき、テレワークに適したツールだと言えます。

勤怠管理ツール

勤怠管理ツールは、従業員の勤務時間やシフトを主に関するためのツールです。従来はタイムカードと連動したものが一般的でしたが、テレワークになり、誰が何時から何時まで勤務したのか、把握するのが難しくなりました。勤怠管理は給与の面でも、正確に把握する必要があり、自宅などテレワーク先からも打刻できるクラウド型勤怠管理ツールが登場しています。

テレワークを導入した企業の成功事例

テレワークを導入した企業の成功事例をいくつかご紹介します。

生産性と福利厚生の改善に成功した事例

NTTドコモでは全社員がモバイルワークを利用していると言います。メール、チャットやスケジュール確認、WEB会議、社員録、ファイル管理のほか、災害連絡やフロー承認などの機能がモバイル端末で使えるよう、アプリが用意されています。こうした対策により、「育児中の女性社員の生産性がアップ」し、、時間外労働も削減できていると言います。

大同生命保険もICTを活用することで、長時間労働が防止できているそうです。在宅勤務用PCやタブレットには自動シャットダウン機能が搭載されており、もし稼働を延長したいときには上司の承認が必要な仕組みになっています。その結果、残業時間が約24%減少したという報告があります。

日本マイクロソフト株式会社は、就業規則にテレワーク勤務制度を導入し、全社員・全業務を対象にいつでもテレワークが選択できる環境を整えています。また、オフィス以外で働くことが当たり前になったことで、社員の満足度が向上したと言います。

労働環境の改善に成功した事例

ソーシャルメディアの企画と開発を行うガイアックスは、他社に先駆けて、2015年にテレワークを導入しています。目的は、労働環境の改善です。まずは、在宅勤務制度を試験的に導入しながら、従業員からのフィードバックを集めたと言います。また、「リモートワーク費」を支給し、オフィス外でも仕事がしやすい環境に整えました。ガイアックスでは、「従業員幸福度」の調査結果を重視しており、テレワークの導入によって、離職率0%も達成したと言います。

テレワーク導入に成功した海外企業の事例

アメリカのコンピューターテクノロジー企業のDellでは、コロナ禍以降、テレワークの導入が進み、従業員の25%が完全なるリモート勤務を採用しています。在宅勤務の増加によって、オフィスのコストや通勤に関わるコストの減少し、テレワークを本格的に導入したメリットを享受しています。また特徴的なのが、自社で行ったテレワークの経験を元に、「テレワークパッケージ」というテレワーク用のITツールパッケージを販売している点です。

テレワークのメリットを活かした職場づくりを考えよう

テレワークを新しく導入するにはセキュリティ環境を整えることや、労務体制を改変するなど、様々な対策が必要な場合があります。しかし、適切にツールを導入し、労務体制を変更することで、テレワークを上手く導入することが可能になります。

テレワークを導入すると、固定費を削減できたり企業のブランドイメージの向上につながったりするなど、企業にとっても従業員にとっても社会にとっても様々なメリットがあります。ぜひ、テレワークの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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国内でMaaS(Mobility as a Service)実証が活発化している。新たな交通社会を見据え、既存の交通サービスの在り方を見直す変革の時期を迎えているのだ。 交通社会は今後どのように変わっていくのか。MaaSの基礎知識について解説した上で、海外のMaaSに関する事例を参照し、その変化の方向性を探っていこう。

Facebookも注目の「メタバース」とは何か? スマホ向けメタバース「REALITY」のDJ RIO氏に聞く

Facebookも注目の「メタバース」とは何か? スマホ向けメタバース「REALITY」のDJ RIO氏に聞く

Facebookが社名を変更し、中核事業に据えるほど力を入れる「メタバース」。2021年8月にはグリー株式会社が、今後2~3年で100億円規模の事業投資を行い、グローバルで数億ユーザーを目指すと発表しましたが、その中核を担うのが、グリー株式会社の子会社であり、これまでバーチャルライブ配信アプリを手がけてきたREALITY株式会社です。今回は、そんな同社の代表を務めるDJ RIO氏にインタビュー。そもそもメタバースとは何なのか。なぜこんなにも注目が集まっているのか。メタバースは、世界のあり方をどのように変えるのか。メタバース初心者のビジネスパーソンには必読のインタビューです。

デジタル戦略で生まれ変わるカインズ。ホームセンターからIT小売企業への変遷の軌跡【前編】

デジタル戦略で生まれ変わるカインズ。ホームセンターからIT小売企業への変遷の軌跡【前編】

生産労働人口の減少を受け、日本企業はいよいよ生き残りをかけたデジタル化に取り組まなければいけないと言われるフェーズに入ってきました。とはいえ、それができている企業とそうでない企業との差が激しくなっているのも現状です。 そんななか、ホームセンター大手カインズでは、40年かけて積み重ねてきたホームセンターとしてのあり方を見直し、IT小売企業として生まれ変わろうとしています。カインズでデジタル戦略本部長を務め、戦略の指揮をとる池照 直樹氏に、同社のデジタル戦略についてお話を伺いました。 前編は、カインズがどのようにしてデジタル化を実現させていったのか、具体的な取り組みを交えてお届けします。