ビットコインとは?仕組みや特徴について購入方法とあわせて初心者にもわかりやすく解説
2022/12/28
仮想通貨のなかでも耳にする機会が多くなった「ビットコイン」について、本記事では基本的な情報や仮想通貨としての特徴、購入の手順などについて紹介します。また具体的な用途や、現状抱えている課題、今後の将来性にもあわせて解説します。
Contents
- ビットコインとは何か
- 「サトシ・ナカモト」によって開発された
- ビットコインの特徴
- ブロックチェーン技術が用いられ改ざんされにくい
- 中央管理者がいない
- P2Pでいつでもリアルタイムで取引できる
- 発行される枚数に上限が定められている
- ビットコインを使ってできること
- 送金や決済
- 価値の保存
- 投資・資産運用
- ビットコインへの投資で考えられるリスク
- 大きな価格変動
- 不正アクセス・ハッキング
- 海外取引所の破綻
- 誤送金のリスク
- 価値が担保されない
- ビットコインや仮想通貨市場の抱える課題や将来性
- 規制、制度変更に伴う影響
- 機関投資家の参入
- 投資信託(ETF)の承認
- ビットコインを購入する手順
- 口座開設
- 日本円入金
- 仮想通貨取引所で購入
- ビットコインについてよくある質問
- 「ハードフォーク」とはなんですか?
- 1ビットコイン(BTC)はいくらですか?
- 「マイニング」とはなんですか?
- まとめ
ビットコインとは何か
名前 | ビットコイン(BTC/XBT) |
発行開始 | 2009年 |
上限発行量 | 2,100万枚 |
コンセンサスアルゴリズム | プルーフオブウォーク(PoW) |
開発者 | サトシ・ナカモト |
利用用途 | 送金 決済 トレード |
ビットコインの誕生はまだ新しい歴史の中でスタートしていますが、明確に誰が開発したのか等判明していないまま現在に至っています。
その誕生したきっかけからその後の動きを解説します。
「サトシ・ナカモト」によって開発された
なお、現在もサトシ・ナカモトの正体は明かされていません。
しかしその後も誰かしらがビットコインのソースコードを作成し、ホワイトペーパーを公開しました。その後も電子メールを送信したり、暗号通貨に関するフォーラムの投稿を行ったため、開発や普及のために動き続けているということは確認できる内容となっています。
2011年4月を最後にサトシ・ナカモトからの投稿がなくなると、論文に基づいたビットコインの開発が進みました。
ビットコインの特徴
1つずつ詳しく解説します。
ブロックチェーン技術が用いられ改ざんされにくい
どこか1つのブロックのデータが改ざんされた場合、連なっているブロックのデータが変更され、それぞれを再度計算する必要があるため、改ざんがされにくいといわれています。
中央管理者がいない
管理者が存在せずとも、分散型の台帳システムによってネットワークが相互維持されているという点がビットコインの特徴の一つです。
P2Pでいつでもリアルタイムで取引できる
P2Pはインターネットに代表されるネットワークモデルとなっており、この技術は仮想通貨だけではなく、他の技術でも応用されています。
仮想通貨の取引は、P2Pというネットワークを基に取引を行うことから、ユーザーが増加した場合でも、仮想通貨の取引や送金は問題なく行うことが可能です。
また、一般的にインターネットでWebサイトにアクセスする場合、特定の管理サーバーにアクセスし情報を得るフローになりますが、P2Pの仕組みではユーザーの端末同士の直接通信によってデータをやり取りする形をとります。
発行される枚数に上限が定められている
2022年12月8日時点では1,900万枚が発行・流通されており、残りの枚数はマイニング(送金取引をチェックするプロセス)によって、今後順次発行されていくことになるでしょう。
発行に上限を定めることによって、将来的な需給環境をタイトにしつつ、価格の安定化を図るという目的があります。
ビットコインには通貨のような金利という概念がなく、ゴールドのようなコモディティと似た性質があるといわれており、需要と供給のみで価格形成がされている点から発行枚数に上限を加え、供給数量を調整することで価格の維持、安定を目指しています。
ビットコインを使ってできること
ビットコインの主な用途について解説します。
送金や決済
たとえば、世界では飲食店や家電量販店など、さまざまなシーンで仮想通貨を使った決済が可能になっています。実際に日本でも、ビックカメラでビットコイン決済が可能になっています。
また、インターネット通販やオンライン決済時に「ビットコイン決済可」とされていれば、従来の決済手段と同様に、仮想通貨を決済方法として選択できるでしょう。
価値の保存
デジタルゴールドとも呼ばれており、現物の金と同じような利用方法がされるといわれています。これは、ビットコインの価値が減少しづらく、長期にわたって維持できる可能性のあるものだと判断している投資家が多いことを意味します。
依然として価格は安定しておらず、今後の価格推移について不透明な部分も多いです。しかし、今後ビットコインが資産保全の1つのツールとして機能した場合、保有する選択肢が拡大していく可能性もあります。
すでに機関投資家でも仮想通貨市場に参入する動きが拡大しているほか、ビットコインを保有する機関投資家も増加し始めている状況です。
投資・資産運用
平日の日中に限定される株式と異なり、取引時間に縛られず自由な売買ができる点が暗号通貨のメリットともいえるでしょう。
現在でも海外で仮想通貨ファンドが設立されたり、ビットコインを含めた仮想通貨市場のボラティリティ(値動きの幅)に着目して、価格変動に伴うリターンを目的とする投資家が多くいます。
当然ながら値動きの幅が大きい分リスクも大きいと判断することもできますが、今後ビットコインが金融商品の1つとして広く普及した場合は、長期的な資産運用で利用する個人投資家も増えていくでしょう。
実際に国内では、仮想通貨積立を行うツールを提供している仮想通貨取引所も数多くあり、資産運用の1つとして利用してもらえるような仕組み作りが行われています。
ビットコインへの投資で考えられるリスク
大きな価格変動
価格が短時間で大きく下落し、その後すぐに反発するような動きが発生したり、逆に大きく上昇してから反転急落したりと、価格変動の値幅が大きい動きが続くケースがみられます。
例として2020円3月13日に55万円台で推移していましたが、2021年11月12日には730万円台まで到達しました。
ボラティリティが大きいということは、資産価値として大きく増加する可能性もある一方で、大きく毀損するリスクもあるということになります。
値動きが大きい商品の場合はリスク管理を徹底する必要があり、また無理のない範囲での投資を心がけることが必要になります。
不正アクセス・ハッキング
過去の例ではマウントゴックスと呼ばれる日本の仮想通貨取引所や、coincheckのハッキング事件等、仮想通貨取引所でハッキング被害を受けるケースが日本でも海外でも後を絶ちません。
ハッキングはコンピューターに不正アクセスが行われて発生するものであり、仮想通貨取引所でも個人でも、仮想通貨を保有する限り起こり得るリスクだといえます。
また個人のアプリ等ウォレットを利用して保管している場合でも同様のリスクがあるでしょう。またハッキングされた場合、資金はほとんど返還されません。
海外取引所の破綻
2022年11月、大手海外取引所のFTXが破綻して話題になりました。
ベンチャーキャピタルのアラメダとFTXは別会社であるにもかかわらず、アラメダの資産のほとんどがFTXが開発した仮想通貨FTTに結びついていることを報じられたのが発端となりました。
現在、FTXが保有している顧客資産も破綻の整理の段階ということで返還されておらず、一部日本の顧客資産だけは返還されることが決まっています。
仮想通貨取引所の倒産のリスクもあることを考えて、資産管理を行う必要性があります。
誤送金のリスク
銀行で送金を行う場合、仮に送金ミスが発生したとしても銀行に連絡することで組み戻しが可能なため、自分の資金を失うケースは多くありません。一方で中央管理者が存在せず、ブロックチェーン技術を利用することで送金を行っている仮想通貨の世界ではこのような処理は存在しません。
一度誤送金がブロックチェーンに処理が記録されれば、その記録は改ざん不可能になり、送金の記録は修正できないことから、基本的に組み戻しのようなサポートは期待できません。
価値が担保されない
一方で仮想通貨市場のメルトダウンが生じたとしても自己責任の範囲内として、誰も価値を保証したり担保したりすることはありません。
価値を担保する中央管理者がいないため適正価格の算出が難しく、ハッキング被害など外部環境の影響を受けると、価格が大きく変動する傾向にあることから、価値が担保されないというデメリットがあります。
ビットコインや仮想通貨市場の抱える課題や将来性
規制、制度変更に伴う影響
制定される法の内容によっては、現在のトレンドや市場発展が妨げられる可能性があり、どのようなリスクが今後発生するかは未知数と言えるでしょう。
機関投資家の参入
現在でも伝統的な金融機関であるアメリカのゴールドマンサックスや、JPモルガンチェース、アセットマネジメントであるヴァンガードやフィディリティなどでも顧客に仮想通貨取引を提供する等、機関投資家が仮想通貨市場に参入する動きが続いています。
機関投資家の参入が今後さらに増加する動きとなれば、ビットコインの価格への影響も考えられるでしょう。
投資信託(ETF)の承認
ETFは、証券取引所に上場している金融商品であるため、仮想通貨ETFであれば仮想通貨取引所に口座を保有していなくても、間接的かつ容易に仮想通貨に投資することができるようになります。
今後は、世界最大のマーケットであるアメリカで、いつ仮想通貨ETFが承認されるのかという点が注目されます。ETFがアメリカで承認されれば、世界各国の国々がそれを追う形で承認される可能性があり期待されています。
ETFが承認となった場合、機関投資家や個人投資家の資金が流入しやすくなるため、ビットコインの価格形成にも影響を与えることになります。
ビットコインを購入する手順
口座開設
アカウント作成後は本人確認を行うため、身分証明書などの提出を行います。
日本円入金
口座開設することができたら、次は日本円を入金します。
入金方法は主に銀行振込、コンビニ振込、クイック入金から選択できます。
仮想通貨取引所で購入
購入する際には手数料の確認、購入金額をしっかり確認してから購入するようにしましょう。
ビットコインについてよくある質問
「ハードフォーク」とはなんですか?
このシナリオではブロックチェーンは元のブロックチェーンと、新しいルールに従う新しいバージョンの2つに分裂します。これにより、まったく新しい仮想通貨が生成されます。
ビットコインキャッシュやビットコインゴールドなどの仮想通貨は、ハードフォークを経て元のビットコインブロックチェーンから派生して誕生しました。
1ビットコイン(BTC)はいくらですか?
2017年台前半は10万円台後半で推移しており、その後仮想通貨のバブルとも呼ばれた2017年後半には一時220万円まで高騰しました。
コインチェックのハッキング事件が発生してバブルが崩壊し、30万円台後半まで価格は下落しましたが、その後NFTやDEXが普及する中で730万円まで上昇しており、再度200万円台まで下落しているという動きになっています。
「マイニング」とはなんですか?
マイニングには、ブロックチェーンを検証して保護するために、世界中のコンピューターの大規模な分散型ネットワークが必要となります。ネットワーク上のコンピューターには、その処理能力を提供する見返りとして、報酬が与えられます。
すなわち、マイナーがブロックチェーンの維持や保護を行うと、そのブロックチェーンが報酬としてコインを付与し、マイナーにとってブロックチェーンを維持する動機付けとなる仕組みになっています。
まとめ
ここの記事にある情報はほんの一部であり、まだ多くの情報がビットコインにはあります。
難しい用語や仕組みも多々ありますが、一つ一つ理解をすることで暗号通貨全体の知識も付いてくることでしょう。
また、購入する際にはしっかりと自分で情報を整理して、余剰資金での投資を心がけましょう。