市場規模8,500億円のフードロス問題に取り組む「株式会社クラダシ」 〜IPOから読み解く、デジタルシフト #10〜
2023/8/1
多くの企業が目標の一つとして掲げ、憧れ、夢を見る言葉、「上場」。これを達成した企業は資金調達の規模が大きくなり、さらなる挑戦ができるとともに、社会的に認められたという箔が付く。何百万社とある日本企業のなかで、上場企業は約3,800社。非常に狭き門を突破した、選ばれし企業たちだ。
本記事では、デジタルシフトを実現しながら新規上場を果たした企業に焦点を当てていく。今回は、フードロスの削減を目指す「株式会社クラダシ」を取り上げる。同社は、2023年6月30日に東証グロース市場に上場した。初値は800円で公開価格の520円を上回った。
フードロス削減に取り組む、「株式会社クラダシ」とは
2023年5月には、初となるKuradashiの常設店舗を東急田園都市線たまプラーザ駅直結の商業施設「たまプラーザ テラス」に開設した。オフラインでの需要データを蓄積し、オンライン販売に活用するという狙いだ。また、これまでに培ったノウハウを活用し、ブランディングやマーケティングの支援、ECコンサルティングも行なっている。
クラダシは、2022年6月期の売上高が約20億7,300万円で、営業損失は約7,400万円だった。2023年6月期は第3四半期累計で売上高が約22億2,400万円、営業損失が約1億3,400万円となっている。