OpenAIに対抗。実業家 イーロン・マスク氏が率いる生成AI企業「xAI(エックスエーアイ)」〜海外ユニコーンウォッチ #17〜
2024/9/18
「ユニコーン企業」ーー企業価値の評価額が10億ドル以上で、設立10年以内の非上場企業を伝説の一角獣になぞらえてそう呼ぶ。該当する企業は、ユニコーンほど珍しいという意味だ。かつては、MetaやX(旧、Twitter)もそう称されていた。本連載では、そんな海外のユニコーン企業の動向をお届けする。今回は、生成AIサービスを提供する「xAI(エックスエーアイ)」を取り上げる。イーロン・マスク氏が率いるxAIは、同氏がCEOを務めるテスラ社への技術供与の可能性も報じられている。
イーロン・マスク氏が手掛ける生成AI企業「xAI」
xAIは2024年5月、シリーズBラウンドとして60億ドル(約8700億円)の資金調達を実施したと発表した。会社設立を発表した2023年7月から約1年弱での巨額の資金調達であり、市場の注目を集めた。この間、xAIはAIモデルを「Grok-0」「Grok-1」「Grok-1.5」「Grok-1.5V」と更新し続け、2024年8月にはさらなる改良を行なった「Grok-2」と「Grok-2 mini」のベータ版を公開した。シリーズBラウンドで調達した資金は、「xAIの最初の製品を市場に提供し、高度なインフラを構築し、将来の技術の研究開発を加速するために使う」としており、今後の開発にも意欲を示している。