デジタルコンテンツの視聴率データ分析が公表 コロナ禍で在宅時間が拡大したことによりPCの利用が増加
2020/6/25
ニールセン デジタル株式会社は、「ニールセン デジタルコンテンツ視聴率」のデータをもとに、2020年3月~4月の新型コロナウイルスの影響によるPCの利用状況の変化について発表した。
ブランドにとって、この環境下で消費者に寄り添うコミュニケーションは一層重要となり、短期間でも消費者とのつながりを抑制することは長期的な売上減少につながる危険性がある。ブランド価値を高めるためにも、増加したメディア消費時間を活用することが重要になるとのことだ。マーケティング担当者は、正しいターゲットにリーチするために適切なチャネルを選定し、消費者がどこで、何に時間を費やしているのかというメディア消費動向の変化を正しく把握することが重要になる。そして、デバイスの利用状況の変化を把握することも重要だという。
スマートフォンの普及によりここ数年、スマートフォンからのインターネット利用時間が増加しているのに対し、PCからの利用時間は徐々に減少していたが、在宅時間が増えたことによって、一時的にその傾向が止まった様子が伺える。実際に「ステイホーム」前の3月と「ステイホーム」中の4月を比較すると、PCからのインターネット利用時間は大幅に増加していたことがわかった。移動中や隙間時間にコンテンツを消費する時間が減少し、自宅で大きな画面でじっくりとコンテンツを視聴する時間が増えたことが要因と推測される。
このような環境の変化が、各年代に対してどのように影響を与えるのかに注目すると、特に若年層におけるPCからの利用時間の増加が目立った。各年代の3月と4月の1日あたりのPCからのインターネット総利用時間の変化をみると50歳以上では8%増加していたのに対し、18〜34歳では20%、35〜49歳では28%増加していた。若い年齢ほど環境の変化により、生活様式が変化し、利用するデバイスに対する影響を受けやすいことがわかる。
また、増加したPCの利用時間は年代によって用途が大きく異なることもわかった。総利用時間が増加した「サーチ/ポータル、コミュニティ」に次ぐカテゴリーに注目すると18-34歳においては「エンターテイメント」だったのに対し、35-49歳と50歳以上では「ニュースと情報」となっていた。