個人のスマホで飲食店のメニューを見られるサービスがリリース 注文・決済までスマホで完結
2020/7/15
株式会社AliveCastは、完全無料の電子メニュー作成サービス「ExMenu(エクスメニュー)」を2020年7月15日(水)に公開した。これにより飲食店のメニューブック・注文タブレットの完全撤廃が可能となり、利用者やスタッフへの感染リスクを軽減できるという。
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新型コロナウイルスの影響を受けている飲食店は、人件費を削減したいと考える一方、店内消毒のための人手を確保しなければならないというジレンマに陥っている。そこで「利用者のスマホで閲覧できる電子メニュー」を、完全無料で提供開始。これにより、飲食店はメニュー表や注文タブレットを消毒するための人件費負担を減少させることができ、利用者は共同利用備品に触れないことで安心して食事を楽しむことができるという。
飲食店はパソコンやスマホ、タブレットからメニューを登録できる。一度登録したメニューは追加・削除・編集できるので「おすすめ」や「日替わり」の追加、金額の変更、季節メニューの追加・削除も可能だ。さらに売り切れ表示機能もあるので、飲食店スタッフのメニュー管理負担まで大幅に減らすことができる。
【感染発生時に追跡できる】
店舗でクラスターが発生してしまった場合、感染者と接触した可能性がある利用者へメールでお知らせする機能も実装している。これにより、安心して飲食店を利用していただくことができる(メールアドレスのみの任意登録)。
【非接触のセルフ注文・決済へ拡張できる】
更に感染防止策を講じたい場合は、非接触で注文取りやレジ処理ができるスマホ注文・決済サービス「ExOrder(エクスオーダー)」に移行することができる。登録したメニューはそのまま引き継ぐことができるので、移行の際に飲食店様の業務負担はほぼないという。
■ExOrderの利用イメージ
②注文をキッチンのタブレットで受信、スタッフが調理する。調理後に配膳指示を送信する。
③ホール用のスマホで配膳指示を受信、スタッフが料理を配膳する。
■サービス開始の背景
日本には約67万軒もの飲食店が存在し、その多くは個人経営の食堂や居酒屋といった小規模・地域密着型だ。日本の外食文化を支える存在でありながら、多くの店舗が新型コロナウイルスの感染拡大で大きな打撃を受け、存続が困難となっている。緊急事態宣言が解除された今も、多くの飲食店が前年売上に到達していないのが現状だ。
Retty株式会社による『消費者緊急事態宣言「解除後」の外食意向調査』によれば「外食を利用したくない」と回答した人のうち、80%が「感染の不安」を理由にしている。一方、そのうち約47%が「店内の衛生対策がされていれば外食を利用したい」とも回答している。また「飲食店の衛生面対策として求めるものは何か」というアンケートの回答では「消毒」が90.7%と最も高いという結果が出ている。つまり、飲食店が店内や備品の消毒をしていることがわかれば、安心して外食を再開できると考えている消費者が一定数いることが分かるという。
「消毒が必要」という結果が分かったとしても、実践には飲食店の負担増が避けられない。なぜなら飲食店オーナーの約45%が「人件費削減のためにシフト調整を行い、最低限の人数で店舗運営している」という現状があるからだという。そのような状況で店内の消毒を実施することは、ただでさえ打撃を受けている飲食店にとって更なる負担となる。なお、消毒するものはテーブル・椅子・ドアの取手にはじまり、使いまわしが回避できない「メニュー表」「注文用タブレット」などの共同利用備品も含まれ、備品が多いほど飲食店の負担も増加する。