「無人受付システム」を活用したマンション管理員業務省人化の実証実験を開始

大和ライフネクスト株式会社は、セントラル警備保障株式会社とコムシス株式会社のマンション向け新サービスとなる「無人受付システム」を利用した、マンション管理員業務省人化の実証実験を開始したと発表した。

同社が管理を受託する東京都足立区のマンション管理組合の協力で、2020年8月1日から2か月間、エントランスホールに無人受付端末の試作機を設置。現在は管理員を通じて行っている書類の授受や共用施設の予約などを、端末操作で行う。本実証実験を通じて、従来の人手による業務に代わる遠隔管理サービス仕様の研究を進め、マンション管理業務のIT化による利便性向上と効率化を目指す。

■「人手不足=コスト増・品質低下」ではなく、新しいマンション管理のカタチへ

マンション管理業界では管理員の高齢化と採用難による人手不足が大きな課題となっており、今後もその傾向は加速するとみられている。一方、同社管理受託マンションの居住者向けに行った独自の調査では、管理員不在時に「各種手続きに必要な書類を受け取れない」「問い合わせ先がわからない」「共用施設や駐車場の申し込みができない」等の不便を感じているとの結果が出ており、管理員の勤務時間外や、管理員が勤務していないマンションでも、書類の授受や各種申し込み等がいつでも可能なシステムを利用したいと回答した居住者は、全体の約6割に上るという。(回答数:5,672件)

マンション管理の利便性向上を目的としたサービス開発に積極的に取り組むセントラル警備保障株式会社とコムシス株式会社が推進する「無人受付システム」は、このようなニーズに応える機能を備えており、同社が研究する遠隔管理サービスの開発においても有用性が高いことから、本実証実験に取り組むこととなったとのことだ。実証実験終了後、利用データの分析や居住者へのアンケート等の結果を基に、実装に向けた検討を進めていく。
出典元:プレスリリース
<実証実験概要>
実施期間:2020年8月1日~9月30日
実験現場:東京都足立区の同社管理受託マンション内
検証内容:
・本システムの操作性や利用数・利用率、有効性の検証
・管理会社および管理員の業務効率化、省人化の検証
・利便性向上に向けた居住者へのアンケート調査

■概要

無人受付システムでは有人受付で対応していた次のような機能が画面上で行うことができる。

・各種申込書取り寄せ、その場でプリントアウト
・各種申請、駐輪場・駐車場の利用申し込みを付属のスキャナーを利用し、電子提出
・集会所利用予約だけでなく、鍵貸し出し・返却も連動型キーボックスで管理
・居住者専用サイトと連動しており、最新の案内事項をデジタル表示
・台風などによる自然災害の注意喚起や避難場所を緊急表示
・問い合わせ先一覧から連絡先情報を閲覧
・防犯カメラが内蔵されており、いたずら等が発生した場合には迅速な状況確認が可能

本機能によって、一部紙からデータになることで、タイムリーな掲示(作成~掲載~取り外し)や申請書などを保管しておくスペースがなくなるなどの効果も期待できる。
出典元:プレスリリース
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