Today's PICK UP

富士経済、「自動運転シャトルの国内市場」の調査結果を発表

株式会社富士経済は、自動運転LEVEL4以上で、小型バスタイプの車両である自動運転シャトルの国内市場を調査し、その結果を「自動運転シャトルの活用の可能性」にまとめた。この調査では、自動運転シャトルの国内市場を調査・分析したほか、今後活用が期待されるサービスを個々の交通課題を解決する観点から、需要が創出する可能性のある用途を考察している。また、参入企業の投入計画や開発状況なども捉えた。

■調査結果の概要

過疎地やオールドニュータウンなどではドライバー不足や公共交通機関の路線撤退などにより交通手段減少が深刻な社会問題となっており、ドライバーレスで小規模輸送が可能な自動運転シャトルの実現が求められている。2020年5月にはAIとビッグデータを活用することで住民が最先端のサービスを受けられる街づくりを推進するスーパーシティ法案が成立し、人を運ぶだけではなく物流車両としても自動運転シャトルを活用した都市構想が検討されている。今後、自動運転社会の実現に向けて公道走行に関する規制緩和が進むとみられ、自動運転シャトルの活用も広がっていくと予想される。

■自動運転シャトルの国内市場

出典元:プレスリリース
2021年はトヨタ自動車の「e-Pallette」の導入が予定されており、20台が予測される。2023年にはコストを抑えた量産型の「e-Pallette」の投入が計画されており、その他の自動車メーカーも実用化に向けて機能を最低限に抑えたモビリティ開発に取り組んでいることから、市場は堅調に拡大するとみられ、2030年には170台、2035年には460台が予測される。

・用途別市場
自動運転シャトルは主に旅客用途と物流用途に大別され、それぞれ公道走行と敷地内走行に分類される。
【旅客用途】
出典元:プレスリリース
公道走行のコミュニティバスは公共交通空白地帯やスーパーシティ特区における路線バス、民間企業や教育機関、ホテル、スポーツクラブ、冠婚葬祭などの送迎バス、ライドシェア用、相乗りサービス用車両を対象とする。また、敷地内走行の空港内バスは空港内リムジンバスや空港内ランプバスを、事業所内移動バスは工場や倉庫、港湾エリアなどにおける人輸送用バスを対象とする。

旅客用途は物流用途に先行して普及が進むとみられる。コミュニティバスはトラックやバスドライバーの人手不足や人口の都市流入による渋滞問題、公共交通機関の路線撤退による公共交通空白エリアの交通手段確保などから導入に対する期待が高い。2021年に導入が開始され、徐々に普及が進むとみられる。また、空港においてもターミナル間を移動する際に利用するリムジンバスや飛行機搭乗口まで人を運ぶランプバスでドライバー不足が深刻化しているため、自動運転シャトルの活用が期待されており、2024年頃から導入がはじまるとみられる。2035年には公道走行、敷地内走行合わせて260台が予測される。

【物流用途】
出典元:プレスリリース
公道走行の宅配は配送トラック(ラストワンマイル配送/フードデリバリーなど)を、物販・サービスは移動コンビニ(スーパー)、医療・介護サービス、道路清掃・除雪サービス、消防・救急・警察などの車両を対象とする。また、敷地内走行の構内搬送は工場、倉庫、港湾エリアなどにおける物流用途の車両を対象とする。

物流用途では、現状公道走行できないことが普及拡大の阻害要因となり、2030年までは実証実験が中心となる。2030年以降、工場や倉庫、港湾エリア内における構内搬送向けの導入が先行するとみられる。また、宅配や物販・サービス向けはエリアが限定的になるものの、需要が高まるとみられる。2035年には公道走行、敷地内走行合わせて200台が予測される。

<調査対象>
・小型バスタイプ(旅客用途、物流・配送用途)※ ・低速車両(40㎞/h以下)
・自動運転(LEVEL4以上)
※改造マイクロバス、既存乗用車を活用した無人配車タクシー、1~2名乗員の低速小型モビリティ、配送ロボット、AGV、空港におけるトーイングトラクター、無人建機、無人農機などは除く。
<調査方法>
富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、社内データベースを併用
<調査期間>
2020年6月~7月

人気記事

TVer 取締役とテレ東名物Pが語る、テレビと配信の未来【前編】 YouTubeもNetflixも、テレビの敵ではない?

TVer 取締役とテレ東名物Pが語る、テレビと配信の未来【前編】 YouTubeもNetflixも、テレビの敵ではない?

テレビが「お茶の間の王様」とされていたのも今は昔。2021年5月にNHK放送文化研究所が発表した「10代、20代の半数がほぼテレビを見ない」という調査結果は大きな話題を呼びました。そんなテレビの今を「中の人」たちはどのように受け止めているのでしょうか。そこでお話を伺うのが、民放公式テレビポータル「TVer」の取締役事業本部長である蜷川 新治郎氏とテレビ東京のクリエイティブプロデューサーを務める伊藤 隆行氏。前編では、コネクテッドTVの登場によって起きた変化や、YouTubeやNetflixといった競合コンテンツとの向き合い方についてお届けします。

「8割以上の精度で、赤ちゃんが泣く理由が判明」CES2021イノベーションアワード受賞。注目の日本発ベビーテック企業とは

「8割以上の精度で、赤ちゃんが泣く理由が判明」CES2021イノベーションアワード受賞。注目の日本発ベビーテック企業とは

テクノロジーの力で子育てを変えていく。そんなミッションを掲げ、泣き声診断アプリや赤ちゃん向けスマートベッドライトなど、画期的なプロダクトを世に送り出してきたファーストアセント社。「CES2021 Innovation Awards」を受賞するなど、世界的に注目を集めるベビーテック企業である同社の強さの秘密とは。服部 伴之代表にお話を伺いました。

なぜ日本企業のDXはうまくいかないのか。シリコンバレーで活躍するパロアルトインサイトCEO 石角友愛氏と立教大学ビジネススクール田中道昭教授が、要因を徹底解説

なぜ日本企業のDXはうまくいかないのか。シリコンバレーで活躍するパロアルトインサイトCEO 石角友愛氏と立教大学ビジネススクール田中道昭教授が、要因を徹底解説

緊急事態宣言の度重なる延長、オリンピック開催是非の議論と、依然混沌とした状況が続く日本とは裏腹に、シリコンバレーではワクチンの複数回摂取が進み、市民がマスクなしで屋外を出歩く風景が見られ始めているそうです。コロナ禍と呼ばれる約1年半の間、アメリカのメガテック企業、ベンチャー企業はどのような進化を遂げたのか。DXを迫られる日本企業は何を学ぶべきなのか。『いまこそ知りたいDX戦略』、『“経験ゼロ”から始めるAI時代の新キャリアデザイン』の著者であり、パロアルトインサイトCEO、AIビジネスデザイナーの石角友愛さんをゲストに迎え、立教大学ビジネススクール田中道昭教授がお話を伺います。

「銀行は将来、もはや銀行である必要がない」デジタル時代の金融に求められるものとは。SMBCグループ谷崎CDIO×東大・松尾教授×デジタルホールディングス 鉢嶺

「銀行は将来、もはや銀行である必要がない」デジタル時代の金融に求められるものとは。SMBCグループ谷崎CDIO×東大・松尾教授×デジタルホールディングス 鉢嶺

コロナ禍を経て、全世界のあらゆる産業においてその必要性がますます高まっているDX。DXとは、単なるITツールの活用ではなく、ビジネスそのものを変革することであり、産業構造をも変えていくほどの力と可能性があります。そして、全ての日本企業が、環境の変化を的確に捉え、業界の枠を超え、積極的に自らを変革していく必要があります。 今回は、AIの第一人者であり東京大学大学院教授である松尾 豊氏にご協力いただき、デジタルホールディングス代表取締役会長 鉢嶺 登氏と共に、金融業界大手の中でいち早くデジタル化に着手した三井住友フィナンシャルグループ(以下、SMBCグループ)の谷崎 勝教CDIO(Chief Digital Innovation Officer)にお話を伺います。DXの必要性を社内でどう伝え、どのように人材育成を進めてきたのか、また金融・銀行業界はDXによってどう変わっていくのか。デジタルならではのメリットとは。SMBCグループの取り組みに迫ります。

コロナ禍でラジオが復権!? 民放ラジオ業界70年の歴史を塗り替えたradiko(ラジコ)の「共存共栄型 DX」とは

コロナ禍でラジオが復権!? 民放ラジオ業界70年の歴史を塗り替えたradiko(ラジコ)の「共存共栄型 DX」とは

Clubhouseをはじめ、新勢力が次々と参入し、拡大を見せる音声コンテンツ市場。その中で、民放開始から70年の歴史に「大変革」を巻き起こしているのが“ラジオ”です。放送エリアの壁を取り払う、リアルタイムでなくても番組を聴けるようにするといった機能で、ラジオをデジタル時代に即したサービスに生まれ変わらせたのは、PCやスマートフォンなどで番組を配信する『radiko(ラジコ)』。今回は、株式会社radiko 代表取締役社長の青木 貴博氏に、現在までのデジタルシフトの歩みと将来の展望について、お話を伺いました。

世界のMaaS先進事例7選。鉄道・バス・タクシーなど交通手段を統合したサブスクモデルも!

世界のMaaS先進事例7選。鉄道・バス・タクシーなど交通手段を統合したサブスクモデルも!

国内でMaaS(Mobility as a Service)実証が活発化している。新たな交通社会を見据え、既存の交通サービスの在り方を見直す変革の時期を迎えているのだ。 交通社会は今後どのように変わっていくのか。MaaSの基礎知識について解説した上で、海外のMaaSに関する事例を参照し、その変化の方向性を探っていこう。

アコム新社長 木下政孝氏×立教大学ビジネススクール田中道昭教授対談。デジタルネイティブ企業が金融業に参入し、キャッシュレス化が加速するなか、アコムが描く未来戦略とは

アコム新社長 木下政孝氏×立教大学ビジネススクール田中道昭教授対談。デジタルネイティブ企業が金融業に参入し、キャッシュレス化が加速するなか、アコムが描く未来戦略とは

2021年6月23日開催のアコム株式会社の株主総会および総会終了後の取締役会において、木下政孝氏が新社長に就任しました。1993年に業界で初めて自動契約機「むじんくん」を導入し、2016年に「イノベーション企画室」を設立するなど、金融業界でも積極的に新しい取り組みやデジタルシフトを推進してきたアコム。新社長である木下氏は今どんな想いで会社のトップに立つのか。激動のコロナ禍を経た上で見えた、デジタルでは担えない、人の役割とは何なのか。立教大学ビジネススクール田中道昭教授がお話を伺います。

アコム新社長 木下政孝氏×立教大学ビジネススクール田中道昭教授対談。デジタル時代においても求められる「お客さま第一義」とは何か

アコム新社長 木下政孝氏×立教大学ビジネススクール田中道昭教授対談。デジタル時代においても求められる「お客さま第一義」とは何か

2021年6月23日開催のアコム株式会社の株主総会および総会終了後の取締役会において、木下政孝氏が新社長に就任しました。1993年に業界で初めて自動契約機「むじんくん」を導入し、2016年に「イノベーション企画室」を設立するなど、金融業界でも積極的に新しい取り組みやデジタルシフトを推進してきたアコム。新社長である木下氏は今どんな想いで会社のトップに立つのか。激動のコロナ禍を経た上で見えた、デジタルでは担えない、人の役割とは何なのか。立教大学ビジネススクール田中道昭教授がお話を伺います。

Googleやビル・ゲイツも出資する“代替肉”スタートアップ「インポッシブル・フーズ」〜海外ユニコーンウォッチ#2〜

Googleやビル・ゲイツも出資する“代替肉”スタートアップ「インポッシブル・フーズ」〜海外ユニコーンウォッチ#2〜

「ユニコーン企業」ーー企業価値の評価額が10億ドル以上で設立10年以内の非上場企業を、伝説の一角獣になぞらえてそう呼ぶ。該当する企業は、ユニコーンほどに珍しいという意味だ。かつてのfacebookやTwitter、現在ではUberがその代表と言われている。この連載では、そんな海外のユニコーン企業の動向をお届けする。今回は欧米を中心に注目されている「代替肉」を扱う「インポッシブル・フーズ」を紹介する。