京都大学ら、タンザニアでスマートフォンを使った助産師向けモバイルラーニングの実証研究を実施

キャスタリア株式会社は京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 家族看護学母性看護・助産学の新福洋子准教授(当時)と共同でタンザニアでの助産師向け教育プロジェクトにおいてモバイルラーニングプラットフォームGoocus(グーカス)を利用した同国の助産師向けのモバイルラーニングの実証研究を実施したと発表した。専用のアプリにWHO最新の出産ガイドラインを始めとする助産知識を搭載し助産師の知識習得を実現、同国で課題となっている高い妊産婦の死亡率改善を目指しているという。

このプロジェクトは京都大学の研究大学強化促進事業SPIRITSの一環として2019年4月より開始され、WHOの衛生基準と最新の出産ガイドラインを始めとする助産知識を、アフリカのコンテクストに合わせたイラストやスワヒリ語動画で作成しアプリに搭載、助産師の知識習得を実現することで同国で課題となっている妊産婦の高い死亡率改善を目指している。これにより学習前後での意識の違いや知識の習熟度を数値で比較できる他、助産師コミュニティをアプリ上に形成し、各々の助産経験ならびに伝統産婆技術の共有およびタンザニア人ならではの文化や視点で繰り広げられる議論を分析することで、把握することが困難な助産実践の調査が可能となる。

2020年2月にダルエスサラーム市内の中級病院にて助産師24名を対象にアプリの操作方法をレクチャー後、約2か月間にわたり助産師達の自立学習をサポート。元々学習ニーズがあったことやSNS機能としても活用でき、これまではなかなか助産師だけでは解決できなかったことも気軽に相談できたり、コミュニケーションを取りながら学習を促したことなどが起因し、学習継続率が90%とアフリカでの自立学習ではとても高い数値となったという。今後は対象の病院・助産師を拡大し助産師教育アプリをタンザニア国内に普及を目指すとのことだ。
出典元:プレスリリース
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