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山岳トンネル工事の災害を防止する「切羽監視責任者支援システム」を開発

東急建設株式会社は、マック株式会社と共同で山岳トンネル工事の安全管理をICTによってサポートするツールとして「切羽監視責任者支援システム」を開発し、施工中のトンネル工事(鉄道・運輸機構発注の北海道新幹線、野田追トンネル(南)他工事)で実証実験を行い、その成果を確認したと発表した。
山岳トンネル工事において、掘削の最先端(切羽)で発生する岩片の落下(肌落ち)は死傷災害の原因となり得ることから、厚生労働省が策定した「山岳トンネル工事の切羽における肌落ち災害防止に係るガイドライン」では、切羽状態の常時監視や退避指示を行う「切羽監視責任者」の専任配置が求められている。これまでの切羽監視・観察は、元請職員と選任の作業主任者の経験と勘に頼る傾向が強く、またトンネル掘削作業は昼夜交代制となることから、交代者に対する切羽地質状況や肌落ち防止計画の見直し等の引継ぎについて、正確性や効率性に課題があった。

本システムは、ガイドラインに則した切羽の監視項目をタッチパネルPC端末で定型フォーマットに記録し、切羽地質状況の静止画像データと特筆すべき地質や湧水の状況についてコメントをプルダウンボックスで容易に選択入力することができ、万一、肌落ちや突発湧水等の不測の事態が発生した際は、録画機能を用いて即時動画を記録することが可能だ。記録したデータは坑内の無線LANにより専用サーバーに自動で同期され、現場事務所や支店・本社などの遠隔地からも切羽の地質状況・作業状況をタイムリーに確認することができる。また、各種既存システムとの連携により作業員名簿や切羽位置等の基本情報の入力は省略できるうえ、経験豊富な高齢者が多い実情を踏まえ、タブレット仕様だけでなく大型ディスプレイ仕様のタッチパネルPC端末を導入することで操作性を高めている。今回の実証試験の結果、当該トンネル工事の切羽監視責任者からは、業務負荷の大幅な削減、正確な切羽地質情報が円滑に伝達可能となると高い評価を受けているという。
出典元:プレスリリース

■システム導入の背景

トンネル建設工事で発生した死亡災害において、作業種類別の内訳は「建設機械」と「落盤(肌落ち)」で大半を占めている。また、肌落ちによる災害の程度の内訳は6%が死亡、42%が休業一ヶ月以上となっており、ひとたび肌落ち災害が発生してしまうと重篤度が高くなる特徴が挙げられる。この現状に鑑み、2016年12月に厚生労働省によって「山岳トンネル工事の切羽における肌落ち災害防止対策に係るガイドライン」(2018年1月改正)が策定され、肌落ち防止計画の策定や、切羽監視責任者の選任が事業者に要求されることとなった。
出典元:プレスリリース

■本システムの特徴

1.ガイドラインに則した監視項目をタッチパネル PC 端末で定型フォーマットに記録
・切羽の変状、湧水の有無など、肌落ちの予兆を感知できる項目を整理・統一
・切羽地質情報の記録は静止画・動画の撮影データの取り込みにより明瞭化
2.遠隔地からも切羽の状態をタイムリーに確認
・切羽地質画像・監視結果は、坑内の無線 LAN を介しリアルタイムで管理部門と一元管理
・監視記録と同時に作業毎のサイクルタイムデータ取得により工程進捗管理に活用
3.切羽近傍で切羽監視員が行う複雑・時間のかかる細かい入力作業を排除
・監視項目の記録・入力方法はチェックボックス、プルダウンメニューを基本とし簡便化
・タッチパネル PC はタブレット仕様、大型ディスプレイ仕様を採用し操作性を向上
4.既存システムとの連携により基本情報入力の省略簡素化
・入坑管理システムと連携し、作業員名簿、班体制のデータ共有同期
・切羽マーキングシステムと連携し、切羽位置、支保パターンのデータ共有同期

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