今回の調査では、アプリプラットフォーム「Yappli」を利用するスマートフォン・アプリを対象として、リテール・EC業界のおけるアプリ導入状況とユーザー動向を調査した。対象となるのは、クラウド型アプリプラットフォーム「Yappli」にて、"O2O・EC・オムニチャネル"を目的として運用している全329アプリ。取引先との情報共有、社内のスタッフ教育、採用支援といったビジネス支援目的のアプリや、ゲームアプリなどは含まない。なお、それぞれのカテゴリの定義は、以下の通り。
O2O・・・店舗集客機能を持つアプリ
EC・・・EC機能のみ持つアプリ
オムニチャネル・・・店舗集客とECの機能を持つアプリ
アプリプラットフォーム「Yappli」からリリースされた過去5年間8月末時点のアプリ累計数
これまでリアル店舗のみだった企業が、ここ数年で急速にデジタル上の顧客接点を作っている。過去5年間で伸び率がもっとも高いのはO2Oアプリで19倍にも上った。ただし、全体数としてはオムニチャネルアプリとしての活用がもっとも多く、2020年時点で全体の約6割を占めている。オムニチャネルアプリは2016年の時点ですでにアプリを導入する企業が多かったことが伺えるが、昨年比1.24倍と今でも着実に増えている。O2Oアプリは昨年と比べ2倍となっており、まだまだ伸びる可能性があるという。
2016年と2020年のカテゴリ比率
1アプリあたりの平均DL数は、ECアプリが過去5年間で10倍以上に伸びており、平均約48,000DL。O2Oアプリやオムニチャネルアプリと比べ平均ダウンロード数は低い傾向にあるが、ECはアプリと相性が良いビジネスモデルのため、十分に結果を出せる数字と考えれられる。
コロナ前の2019年と比べると、EC機能を持つ、ECアプリとオムニチャネルは平均ダウンロード数が1.3倍以上伸びているが、O2Oは0.8倍と減少傾向にある。
【調査概要】
調査主体:ヤプリ
調査期間:2016年8月末〜2020年8月末
調査対象:アプリプラットフォーム「Yappli」にて運用される"O2O・EC・オムニチャネル"の全329アプリ
調査方法:Google Analyticsログをもとにヤプリが集計