ワコール、アバターを活用した接客システムを提供開始

ワコールでは、顧客の多様なニーズに対応すべく、店舗における顧客サービスをデジタル技術で革新するとともに、店舗とECの連携を図る独自の「オムニチャネル戦略」を推進し、その一環として3Dボディスキャナーと接客AI（人工知能）を活用した新しい接客サービス「3D smart & try」の展開を、2019年5月から本格化している。顧客一人ひとりに寄り添い、「深く、広く、長く」つながる環境を創造することで、競争優位性の強化と事業効率性の向上を図っている。

“アバター”を活用した接客システム「Ava.COUNSELINGパルレ」は、顧客が、より便利に、よりストレスフリーにインナーウェア選びを体験できることを目的に開発した非対面型のカウンセリングシステム。本システムは、ワコールの強みであるビューティーアドバイザーの顧客に寄り添う接客技術に、HEROES株式会社のアバターコミュニケーション技術“AvaTalk”を融合させて開発。また、テックファーム株式会社に、システム開発・運用に関する技術支援を受けている。

リモートで対応を行うビューティーアドバイザーの表情や動きを読み取った“アバター”が、リアルタイムで顧客の下着選びに関するカウンセリングを実施。顧客は、アバターを介してビューティーアドバイザーと対話することとなり、より気軽に自身の要望や体型に合う下着を探すことができる。接客に対する顧客の選択肢を広げ、高い知識と技術を備えるビューティーアドバイザーへの相談をこれまで以上に気軽にできる環境を整備することで、より多くの顧客との新たなつながりを創造する。

「Ava.COUNSELINGパルレ」の特徴

人の目を気にすることなく気軽に下着選びを体験できる

ビューティーアドバイザーは遠隔でアバターを操作する

“アバター”を活用した接客システム「Ava.COUNSELINGパルレ」は、今後「3D smart & try東急プラザ表参道原宿店」での運用を通じて、サービスレベルの向上に努める。また、将来的に自宅や事務所などリモートワークでカウンセリング業務が実施できるよう、運用試験を重ねる計画だという。

ビューティーアドバイザーのリモートワーク環境を実現し、自宅などから顧客のインナーウェア選びの手伝いができれば、ビューティーアドバイザーの不在地域や、休憩時など店頭での不在時間においても顧客の対応が可能になる。また、育児・介護や転居など、ビューティーアドバイザー自身の様々なライフスタイルの変化により、店舗での勤務が難しい状況においても、「在宅で接客をする」「時間を区切って接客をする」という新しい働き方が可能となるとのことだ。