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矢野経済研究所、アパレル・コスメ業界のブランドマーケティング戦略に関する調査を実施

株式会社矢野経済研究所は、アパレル・コスメ業界のブランドマーケティング戦略を調査し、ブランドタイプ別動向、主要企業の動向、その方向性や課題、今後の展望を発表した。

■調査結果概要

ITの進化による社会環境の変化と、それに伴う消費者の購買行動の変化に加え、少子高齢化やデフレの進行といった日本の産業構造の変化への対応として、確実に進みつつあったデジタル化の流れは、コロナ禍による急激な生活スタイルの変化により、一気に加速している。

アパレル・コスメ業界のブランドと一口に言っても、既にかなりの人に認知されているブランド、現在はニッチに留まるがこれから認知を目指すブランド、取り扱うものが自社オリジナル製品の場合にセレクトショップとして展開するブランド、従来の形態である店舗中心のブランド、近年注目を集めるD2C(Direct to Consumer)として展開するブランド、など様々なタイプがあり、現在のブランドの立ち位置や取り扱う製品、成り立ちや形態によって、とるべきデジタルマーケティング戦略が異なる。

大きく3つのタイプに分けると、①セレクトショップとして展開するブランドタイプは、スタッフのインフルエンサー化、ライブコマース等が進んでいるものの、これを評価する制度の構築が課題となっている。次に、②D2Cとして展開するブランドタイプは、売上規模は小さいがデジタルマーケティングで成長してきた。ただ、今後はマスに向けた認知が課題になるとみられる。既にかなりの人に認知されている③認知型ブランドタイプは、店舗での体験やアプリを活用してオムニチャネル化やOne to Oneマーケティングを推進している。このタイプのブランドは、さらなる売上拡大のために中国でのEC展開や市場そのものを拡大していくことが重要になると考える。

■注目トピック

セレクトショップブランドで進む社員のインフルエンサー化
アパレル・コスメ業界のブランドで展開するホームページ(オウンドメディア)は、以前はECサイト、ブランドサイト、コンテンツを提供するサイトなどバラバラに運用していたケースが多かったが、現在はこれらを統合して運用するブランドがほとんどである。統合により工数が少なくなる、社内の情報連携がしやすくなる、購買までつなげやすくなるといったメリットがあるとみられる。各社は、サイト運営方針やブランドの個性に基づきサイトのUI(ユーザーインターフェース)、UX(ユーザーエクスペリエンス)を改善しながらデジタル戦略の起点としてECサイトを展開している。ECサイトではクロスユース比率(店舗とECいずれでも購入する割合)も重視されている。

​また、コロナ禍で顕著な動きとして、ここ最近はインスタライブなどのライブコマースに力を入れているところが多い。もともと販売スタッフや社員を活用しInstagramやYouTube等でコーディネートや商品紹介を発信していたため、動画への移行も早かったとみられる。現在はこれをさらに強化する動きとして、社員から数十名を公募して研修を行うなど、インフルエンサーの育成をしているブランドもある。一方、​​OMO(Online Merges with Offline)などデジタルシフトを進めようとするとEC部隊、デジタルマーケティング部隊、販売スタッフ等の評価が課題となる。現在はEC、デジタルシフトの重要性は各ブランドで認知されているものとみられるが、以前はECへ顧客が流れてしまうことを恐れてECへの誘導を行わない店舗やスタッフもいるなど、社内の足並みが揃っていなかった。これを重要な課題と捉え、企業全体でデジタルシフトに取り組んできたブランドが進化、成長を遂げている。

■調査要綱

1.調査期間: 2020年7月~9月
2.調査対象: ファッション業界・コスメ業界のブランド
3.調査方法: 同社専門研究員による直接面談、電話・e-mail等によるヒアリング調査、ならびにアンケート調査および文献調査併用

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