「救急医療データプラットフォーム」を手がけるTXP Medical、2.5億円の資金調達を発表

救急外来に特化した患者情報記録・管理システム「NEXT Stage ER」シリーズを展開するTXP Medical株式会社は、株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ(以下、UTEC)を引受先とする第三者割当増資を実施し、シリーズAラウンドとなる2.5億円の資金調達を2020年7月に完了したと発表した。

TXP Medicalは、「医療データで命を救う」というコーポレート・ミッションのもと、分断された医療データを統合しプラットフォーム化することでデータを循環させ、医療現場でより多くの命を救うことを目指し事業を展開している。病院電子カルテ端末上で稼働する救急外来の総合データプラットフォーム「NEXT Stage ER」シリーズの提供を主力事業とし、救命救急センターや大学病院を中心とした全国32の地域基幹病院で導入内定・稼働している。(2020年10月末日時点) その他、臨床現場の業務を支援する医療AIモジュール、音声入力技術の提供、多数の学術研究および情報発信を行うリサーチチームのノウハウを活用した研究支援サービスの提供、また、自社サービスを介し蓄積・統合された医療データを新たな医療技術開発や製薬産業、保険事業等に活用する医療データサービス事業に取り組んでいる。

今回のラウンドで調達した資金は、人材の獲得費用に充て主力事業および新規事業の成長を一層加速する。具体的には、主力事業である「NEXT Stage ER」シリーズの提供対象を大病院から中小病院に拡張する予定であり、これに伴うSaaSの開発に必要なエンジニアの採用を強化する。また、TXP Medicalでは、新規事業として、「NEXT Stage ER」シリーズの提供を通し構築したデータプラットフォームを活用した医療データサービスを開始している。「NEXT Stage ER」シリーズは、救急搬送や病院への電話相談時点から病院到着後の診察・処置、転帰までの構造化・匿名化された年間約100万名分の一連の患者データの取得・蓄積が可能であり、国内最大級の救急医療データプラットフォームを構築しているという。新規事業は、本プラットフォーム上のビックデータを、新たな医療技術開発や製薬産業、保険事業等に利活用する医療データサービスであり、本新規事業のさらなる事業拡大を推進すべく、各業界に精通したビジネスディベロップメントを担う人材の獲得に注力するとのことだ。

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