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ライフコーポレーションと日本ユニシス、共同開発のAI需要予測自動発注サービスをライフ全店に導入へ

日本ユニシスは、2018年からライフコーポレーションと共同開発したAI需要予測による発注自動化サービス「AI-Order Foresight」をライフ全店舗へ導入すると発表した。一部店舗で2020年2月から利用開始しており、2021年2月までに全278店舗での稼働を予定している。
「AI-Order Foresight」は、販売実績・気象情報・企画情報などの各種データを元に、小売店舗における日々の商品発注数を自動算出するサービス。現在、ライフコーポレーション240店舗以上で稼働しており、日配品発注業務を年間15万時間削減できることを確認しているという。「AI-Order Foresight」は作業負荷・難易度の高い業務の自動化により、従業員の経験やスキルに依存しない店舗運営や、機会ロス・廃棄ロスの削減を実現する。また、従来の自動発注システムは精度維持のため人による日常的な予測モデルチューニングが必要だったが、AI自動チューニング機能により、メンテナンスフリーでの自動発注運用が可能となる。日本ユニシスとライフコーポレーションは、「AI-Order Foresight」導入により、対象商品の発注作業時間の5割超である年間20万時間の削減を目標とし、その時間を活用して顧客対応や売場メンテナンスの強化をはかり、顧客満足度の向上と従業員の働きやすい環境の構築を目指すという。

■背景

小売業界の労働力不足は四半世紀ぶりの高水準であり、厚生労働省・経済産業省発表によると、卸売・小売業界では22万人の労働人口が不足しているという。求人率は高く、今後更に人手不足が深刻になる見込みだ。小売業界各社では、より効率的に店舗運営できる体制作りが求められており、業務の標準化・システム化の検討が進んでいる。多品目の商品を取り扱う小売店舗の発注業務は、適切な数量を発注できなければ品切れや廃棄ロスを引き起こすため、顧客満足度や売上・利益に直接影響を与える重要な業務だ。毎日数千の商品を在庫チェックし発注する作業は負荷が大きく、業務自動化が期待されている。また、新型コロナウイルスによる経済活動への影響で、小売店舗ではウイルス感染防止策を講じながら業務を継続している。対応の一環として、従業員の作業負荷を軽減するための業務省力化の施策が求められている。

■日本ユニシスとライフコーポレーションの共同研究

ライフコーポレーションではドライグロサリー(冷蔵を要さない食品)を対象とする自動発注システムを既に導入済みだったが、販売期間が短い牛乳などの日配品を対象にできる高精度な自動発注システムの導入には至っておらず、店舗、商品毎に従業員が発注数を毎日算出する作業に多大な時間を要していた。発注業務の省力化により捻出した業務時間をより高度な店舗運営へ注力させるため、需要予測に基づく自動発注の技術を保有する日本ユニシスをパートナーに、日配品の発注自動化プロジェクトを2018年に開始した。

本格的なサービス利用開始に先立ち、2018年10月から2019年1月の約4か月間、「AI-Order Foresight」の店舗実証実験を実施した。実証実験では、規模の異なるライフ4店舗にて日配品全16分類約2,000商品を対象アイテムとし、発注作業の削減効果および業務運用手法を確認。また、2020年3月以降の新型コロナウイルスの影響による激しい需要供給変動においても、廃棄ロス・機会ロスの悪化防止や、適切な発注量計算を実施できていることを確認しているとのことだ。

■ライフ店舗で確認した主なAI需要予測自動発注の導入効果

・店員の経験やスキルに依存しない発注業務運用
・発注漏れの抑止、およびこれに伴う機会ロスの削減
・発注作業人時の削減

■AI-Order Foresight サービス概要

「AI-Order Foresight」は、小売店舗の販売実績・気象情報・催事情報などの各種データから、適切な商品発注数を自動決定するサービス。作業負荷・難易度の高い発注業務を自動化することで、従業員の業務負担を軽減し、店舗運営・機会ロス・廃棄ロス削減を実現する。処理技術には、日本ユニシスが保有する統計解析技術とAI技術を活用している。統計解析とAIを組み合わせ、高精度分析を短時間で実施し、従来の自動発注システムでは精度面で実現困難だった日配品・生鮮品などの自動発注化が可能になる。また、従来の需要予測では欠かせなかったデータサイエンティストやアナリティクス組織による予測モデルの改善を、AI機能が代替実施するため、専門家を有さなくとも予測精度の維持・向上が可能になる。
出典元:プレスリリース

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