MS&ADインターリスク総研とNECネッツエスアイ、ドローンを活用した建物劣化診断サービスの提供を開始

MS&AD インターリスク総研株式会社は、NECネッツエスアイ株式会社との協業により、ドローンを活用した建物劣化診断サービスを共同開発し、サービスの提供を開始すると発表した。

本サービスは、NECネッツエスアイがドローンを用いて撮影する空撮画像を、MS&AD インターリスク総研が所有する建物劣化評価手法に基づき確認し、建物の劣化状況を診断するもの。日常の目視点検では確認が難しい建物の屋上・外壁・太陽光パネルなどの劣化状況の把握に活用できるという。MS&ADインターリスク総研とNECネッツエスアイは、本サービスを通じ建物における劣化確認・診断の効率化と省力化を推進するとともに、今後AIなどを活用し更なる簡略化・簡素化を目指す。加えて多様化するニーズに応える新サービスの開発を推進しつつ、国内外問わず広く本サービスを展開するとのことだ。

■サービス開発の背景

近年、大型台風による建物の屋上・外壁の風災被害が多発している。建物の風災被害を減らすためには、劣化した部位を早期に特定し、予防的に補修することが重要だ。しかし、屋上や高所にある外壁は目視による点検が困難な場合があり、定期的な劣化調査が行われず、予防的な修繕が不十分な例が散見されるという。その結果、破損する度に部分的な修繕が繰り返され、計画的に大規模修繕を行う場合と比べ割高なコストを負担するおそれがある。また、近年普及が進んでいる太陽光発電設備は、屋根置きの太陽光パネルの出火や、部分的な破損による発電量の低下といった被害が発生している。これらの被害を減らすには定期的な検査が必要不可欠だが、設置場所が高所・設置範囲が広大といった理由から、目視や手持ちの検査機器を使った点検では効率的に不具合を発見することが困難だ。こうした状況を踏まえて、目視点検が困難な部位に対してドローンによる空撮を活用し、劣化状況を確認するサービスの提供を開始したとのことだ。

■サービスの概要

本サービスは、ドローンを用いて工場や倉庫などの建物を空撮し、以下の部位について劣化状況を調査する。また、調査時にドローンとZoomなどを組み合わせることで、現場の作業者だけでなく遠隔の管理者からも、PCやタブレット、スマートフォンなどでリアルタイムに空撮映像を確認することが可能だ。

・屋上・高所の外壁
目視による点検が困難な屋上や高所の外壁について、ドローンによる空撮を行い、劣化箇所を発見する。点検用の仮設足場の設置が不要となり、安価かつ短時間で点検を行うことが可能だ。

・太陽光パネル
太陽光パネルについて、ドローンを用いて上空から赤外線画像を撮影する。撮影した赤外線画像に対しては、NECネッツエスアイの「【ドローン×AI活用】太陽電池モジュール点検サービス」のノウハウを活用した解析を行うことにより、大量の撮影データから異常発熱箇所を自動検出。広範囲に設置された太陽光パネルから異常発熱箇所を効率的に検出することが可能だ。
出典元:プレスリリース

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