NTTドコモとJR東日本、時速360kmで走行する車両で5G通信に成功
2021/1/29
株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)と東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)は、新幹線試験電車(ALFA-X)による第5世代移動通信方式(以下、5G)の無線通信実験において、実証実験としては国内最高速度である時速360kmで成功したと発表した。
時速360kmで走行する5G通信実験中のALFA-X
■実験概要
区間:東北新幹線 仙台〜新青森間(一部区間)
周波数帯:4.85GHz帯(帯域幅:100MHz)
基地局:線路沿いに2か所設置
移動局:ALFA-X車内に設置
走行速度:時速360km
特徴:ビームフォーミング機能、ビーム追従機能、ハンドオーバー機能、ドップラー補償機能を搭載
■主な実験結果
・通信効率の改善により、移動局の受信時最大500Mbps以上、送信時最大100Mbps以上の通信速度を達成した。
・通信速度を劣化させることなく基地局の切り替えができることを確認した。
・地上基地局とALFA-X車内の双方向で、4Kと8Kの高精細映像コンテンツを安定して伝送できることを確認した。
具体的には、約30分間の4K映像コンテンツを約1分の通信時間でダウンロードすることに成功した。また、2つの基地局により約5kmの安定した5G通信エリアを構築できたことで、4Kと8Kの映像コンテンツのストリーミング再生にも成功。今回の実証実験により、新幹線に代表される高速鉄道においても、安定した5Gの高速通信が実現できることを確認した。これにより、高速鉄道における4Kや8Kなどの高精細映像の伝送など、これまで実現することが難しかった新たなサービス提供の可能性が広がるとのことだ。