ニールセン、Z世代とミレニアル世代のメディア消費状況を発表
2021/2/25
ニールセン デジタル株式会社は、スマートフォン視聴率情報「ニールセン モバイル ネットビュー(Nielsen Mobile NetView) 」のデータと消費者のマルチスクリーンの利用動向調査「ニールセン デジタル・コンシューマー・データベース2020 (Nielsen Digital Consumer Database 2020)」をもとに、Z世代とミレニアル世代のメディア消費状況に関する分析結果を発表した。
ミレニアル世代やZ世代とコミュニケーションをとっていく上でスマートフォンは最も重要なデバイスだが、その中でのサービスの利用状況が両世代間では異なっている。ミレニアル世代と同様に、Z世代はTwitterやInstagramなどのソーシャルメディアや、YouTubeなどの動画サービスを好んで利用しているが、スマートフォン利用時間のうちより多くの時間をそれらのコンテンツに費やしている。ミレニアル世代がスマートフォン利用時間全体のうち「ビデオと映画」、「メンバーポータル・コミュニティ、SNS」にそれぞれ15%の時間を費やしているのに対して、Z世代は「ビデオと映画」に20%、「メンバーポータル・コミュニティ、SNS」に24%もの時間を費やしているという。つまり、ECサイトや検索サービスなどその他のサービス上での接点も重要だが、動画やソーシャルメディア上で如何に効果的にZ世代とコミュニケーションをとっていくかが極めて重要であることがわかる。
また、様々なデジタル機器に囲まれて育ってきたZ世代は、ミレニアル世代と比べて情報の処理の仕方も異なっている。テレビを視聴している時にスマートフォンを同時に利用するという、ながら利用はどちらの世代でも多くの人が行っているが、Z世代はテレビを視聴しているときも、ソーシャルメディアと動画コンテンツに対するエンゲージメントが強いようだ。実際、ミレニアルがテレビと同時に視聴するコンテンツは、ソーシャルメディアが45%、投稿動画が16%であるのに対して、Z世代はソーシャルメディアが68%、投稿動画が23%と、より多くの割合でこれらのコンテンツをテレビ視聴と同時に楽しんでいる。投稿動画はもちろんのこと、ソーシャルメディアでも近年動画コンテンツが投稿されることが多くなっていることを考えると、ミレニアル世代と比べてZ世代は、複数の動画コンテンツを同時に視聴していることが多いことがわかる。こうした状況を鑑みると、Z世代に対しては、彼らの視覚もしくは聴覚がどのデバイスに集中しているのかを把握した上で、適切なコミュニュケーションをとる必要があるとのことだ。