東京藝大発ベンチャー、ブロックチェーン技術や虹彩データを活用した「バーチャル墓地」サービスを開始

東京藝術大学DOORプロジェクトの修了生で立ち上げた藝術ベンチャーeach tone合同会社は、2021年5月20日、「アーティストと創る、新しい“偲び”のかたち」と題し、虹彩データを用いた会員制バーチャル墓地サービス、「víz PRiZMA」(ヴィーズ プリズマ)を開始すると発表した。

「víz PRiZMA」は、「バーチャル墓地」「コミュニティ」「プラットフォーム」の三本柱。藝術性を有しつつ、利便性・経済性にも優れた「バーチャル墓地」。“生きる時間”にもフォーカスし、“限りある時間をより良く生きる”ための「コミュニティ」。ブロックチェーンを用い、遠い未来の子孫に自身の生きた証を伝える「プラットフォーム」。伝統的なお墓や弔いの概念を継承しながら、これまでになかった、新しい“偲び”の実現を目指す。

「víz PRiZMA」の「バーチャル墓地」では、「虹彩」のデジタルデータをアルゴリズムによって解析・加工。会員はワークショップに参加し、アーティストと共に、身体全体を使って、自身の独自性・唯一性を象徴する藝術作品を創る。声や動き、作品の色合いや描いた線の特徴なども収集し、バーチャル墓地の創造に活用する。伝統的なお墓や弔いの概念を継承しながらも、藝術性を前面に、またインターネットを介して、スマートフォンやPCから時間や場所を気にせずアクセスできる利便性、さらには経済性も兼ね備えたバーチャル墓地となっているとのことだ。

「víz PRiZMA」では、“限りある時間”をより良く生きるための、会員向け「コミュニティ」も併設する。生きる時間にフォーカスし、藝術領域を中心とした展示・セミナー・ワークショップなどを通じて、ひとりひとりが持てる力を最大限に発揮し、人生を謳歌するための“気づき”や“きっかけ”、出会いの提供を目的とする。

会員の生きた証は、ブロックチェーンに守られ、未来へ運ばれる。未来の子孫らは、大木の根元から、生い茂る木を見上げるような形で、自らに流れ込む生命のルーツと、そこに込められた想いを知ることができるという。この「プラットフォーム」は、サービス開始時より実装される。

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