佐川急便とビットキー、オートロックマンションで顔認証を活用した「置き配」の実証実験を実施

株式会社ビットキーは、佐川急便株式会社と東京都内のオートロックマンションにて置き配の実証実験を行ったと発表した。

■「置き配」に関する社会的課題

近年、ECの利用増加に伴い宅配便の取り扱い個数が増加、配達員の業務負荷増大につながる高い再配達率が社会問題の一つとなっている。この課題を解決する手段として従来主流であった「宅配ボックス」「コンビニ受け取り」に加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うライフスタイルの変化により、新たな選択肢として「置き配」のニーズが高まっている。置き配は非対面で配達することが主目的とされる一方で、入居者不在時のオートロック付きマンションでは実施できないことや、荷物を戸外に置くことによる盗難リスクなど、普及にあたっての課題が指摘されている。増加する宅配個数に耐えられる物流インフラと、再配達減少によるCO2排出量低下に加え、多様化する顧客ニーズにも応えられる置き配の実現が求められているとのことだ。

■ビットキーと佐川急便協業の背景

ビットキーはデジタルコネクトプラットフォーム「bitkey platform」を開発し、認証技術を強みとして、スマートロックをはじめとした多様なビジネスを展開してきた。「bitkey platform」を活用したスマートロックやhomehubは、製品やサービスとつながることで機能を拡張でき、すでに家事代行サービスの予約とカギが連動する機能なども提供している。また、物件の専有部向けだけではなく、マンションのオートロックエントランスに対応できるスマートロック「bitlock GATE」を提供しており、既に7700台以上を受注。オートロックのプラットフォーム構築に向けて不動産管理会社との連携を強化しているという。今回、佐川急便が実施した「SAGAWA ACCELERATOR PROGRAM」において、前述の独自の認証技術と多様な企業と連携できるコネクト技術が評価されたことから、安全性・利便性が求められるオートロックマンションへの再配達削減を目的とした本実験に至ったとのことだ。

■本実験の概要

場所   :東京都江東区のオートロックマンション
期間   :2021年2月中旬〜3月上旬
実証内容 :新しい置き配実施における、課題の洗い出しと利用者のニーズの調査
事前設置物:
オートロックエントランスのドアと連携したbitlock GATE
顔認証を可能にする、bitlock GATEと連携したタブレット端末
専有部向けスマートロックbitlock LITEと置型のセキュリティカメラ

■本実験の流れ

1. 住民がECサイト(本実験では4社のECサイトに限定)で商品を注文

2. ドアマエ(専有部玄関前)に配達する場合
・顔をカギとして事前登録した配達員が共用部のオートロックを通過
・注文者自宅の専有部玄関付近に配達

  ドアナカ(専有部玄関内)に配達する場合
・配達員の氏名や顔写真、配達日時を開示した上で、専有部玄関に設置したスマートロックbitlock LITEを解錠できる一時的なデジタルキーを注文者へ申請(リクエスト)し、許可を得る
・顔をカギとして事前登録した配達員が共用部のオートロックを通過
・注文者自宅の専有部玄関に設置したスマートロックbitlock LITEを解錠し、玄関「内」に配達。

3. 注文者へ配達完了通知を送付

■【ドアナカ配達時】専有部のスマートロック解錠用デジタルキーの受け渡し方法

出典元:プレスリリース

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