今回JALスカイに導入された「Buddycom」は、携帯電話回線やWi-Fi(無線LAN)のデータ通信を利用して、スマートフォンやタブレットなどのデバイスをトランシーバーや無線機のように使用できるチームコミュニケーションサービス。JALグループでは、株式会社JALエンジニアリングの整備士間の情報の共有にもBuddycomが導入・利用されており、航空業界においてDX化が進んでいるとのことだ。
■Buddycom専用のBluetoothイヤホンマイクを使用
以前JALスカイが利用していた通信アプリは、付属のマイクが有線タイプであったため、スタッフが保安検査場を通過する際に付け外しが必要であり、時間のロスと手間がかかることが課題だった。Buddycom専用のBluetoothイヤホンマイクは装着していても耳が痛くならず、イヤホン部分の交換が可能なため、「コロナ禍においても、使用者ごとのイヤホンを装着することでとても衛生的に利用できている。」という声があがっているという。また、バッテリーが20時間持つため、「長時間の業務で充電が切れてしまい情報共有が途絶えてしまう心配も不要になった。」という声があるとのことだ。
■iPad1台に業務用アプリケーションを集約
JALスカイではスタッフ同士のコミュニケーションや情報共有として、主にカウンターやロビー、保安検査場、搭乗口、またオフィスに在席するコントローラーから現場スタッフへの指示にBuddycomが利用されている。また、Buddycomはスタッフが業務用に使用するiPadにインストールして使えるため、専用の通信端末を保持する必要がなく、グランドスタッフの持ち運ぶ機器の重量が減り、負担が軽減した。
■企業間通信で、JALスカイのグランドスタッフと、JALエンジニアリングの整備士がひとつのグループに
Buddycomの「企業間通信」は、契約が異なる企業のユーザー同士でも、ひとつのグループを形成して、グループコミュニケーションが図れる独自のサービス。JALスカイのグランドスタッフはこの「企業間通信」を使って、JALスカイのスタッフ間の通信にとどまらず、JALエンジニアリングの整備スタッフとも、グループを形成している。Buddycomはグループを無制限に登録することができ、かつユーザーが所属するグループはいつでも簡単に切り替えることができるので、JALグループの別会社に所属するグランドスタッフと整備士とが、Buddycom1台で必要なときに、必要なスタッフとコミュニケーションをとることができるようになったとのことだ。