ASUS IoT、AI顔認識エンジン「FaceMe」と連携し「顔認識エッジAI開発キット」の作成を発表

ASUS IoTは、サイバーリンクと提携し、AI顔認識エンジンFaceMeをASUS IoTのシングルボードコンピューター(SBC)Tinker Board 2に統合したASUS IoT 顔認証エッジAI開発キットを作成すると発表した。

この共同ソリューションは、ASUS IoTとサイバーリンクFaceMeチームとの緊密な連携の成果であり、小売業、公共サービス、接客業などの現場で、セキュリティ、アクセス制御、訪問者管理、非接触体験にすぐに導入できる完全に統合された顔認識機能を提供する。

ASUS IoT Tinker Board 2は、Android 10のOSに対応したArmベースのシングルボードコンピューターだ。新しい64-bit ArmV8アーキテクチャを採用した6コアRockchip RK3399 system-on-a-chip(SoC)と、マルチコアのMali-T860を搭載している。卓越したパフォーマンスと豊富な有線・無線接続機能を提供し、デュアル4K画面出力に対応したTinker Board 2は、デジタルサイネージ、キオスク端末、POS端末、アクセス制御システムに容易に導入でき、小売業、公共サービス、接客業、医療などに最適なソリューションだという。

ASUS IoTビジネスユニットのゼネラルマネージャーであるKuowei Chao氏は、次のように述べている。「エッジAIは、今やさまざまな市場のAIoTアプリケーションにおいて欠くことのできない先進技術の1つです。世界をリードするAI顔認証テクノロジー企業であるサイバーリンクと提携し、ASUS IoTの高性能SBC Thinker Board 2にソリューションを統合することで、競合他社と比較しても、非常に高いパフォーマンスを実現し、小売業、医療、セキュリティ産業に最適なSBC製品を提供できることをうれしく思います」
出典元:プレスリリース

■IoTデバイス向けに最適化されたリアルタイムの顔検出と特徴抽出

サイバーリンクのFaceMe AI顔認識エンジンは、NIST FRVT(アメリカ国立標準技術研究所の顔認識ベンダーテスト)により、世界で最も精度の高い顔認識エンジンとして評価されており、1:1および1:Nテストの両方で世界トップ10ベンダーにランクインしているという。FaceMeは、新しい顔認識エッジAI開発キットと連携して、幅広いIoTおよびAIoTデバイスで顔認識を可能にする柔軟なソリューションを提供する。

サイバーリンク最高経営責任者(CEO)のジャウ・ホァン博士(Dr. Jau Huang)は、次のように述べている。「顔認識は、活況を呈する市場で急速に成長しているIoTソリューションを強化する最も人気のあるテクノロジーの1つです。IoTの世界的リーダーであるASUS社と提携し、世界で最も正確で柔軟な顔認識SDKの1つであるFaceMeを、ソリューション開発者向けに提供できることを光栄に思います」

FaceMeは、ArmベースのSoCとAndroid向けに最適化されており、リアルタイムに顔の検出と特徴の抽出を行うことができる。FaceMeとTinker Board 2がセットになった顔認証エッジAI開発キットは、デジタルサイネージのソリューションとして導入することで、リアルタイムに顔を検出し、年齢、性別、表情などの属性を正確に識別し、訪問者のトラフィックに関する貴重なデータを動的に提供することが可能になる。これらのデータは、統計やリアルタイム広告のパーソナライズに使用することができる。また、顔認識エッジAI開発キットを使用して、ホテルのチェックイン端末で登録済みの会員を即座に識別し、会員ごとにパーソナライズされたサービスを迅速に、非接触で提供することができるとのことだ。

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