台湾発のSaaSスタートアップ「Kdan Mobile」、モバイル中心のワークスタイル確立を推進するため日本市場に本格参入

Kdan Mobile Software Ltd.(以下、Kdan Mobile)は、韓国、米国、台湾の投資家に加え、三菱UFJキャピタル株式会社と創新工業技術移転股份有限公司(ITIC)が共同で運営するGolden Asia Fund II,L.P.を引受先として、シリーズBにおいて約17億円(1,600万ドル)の資金調達を実施し、日本市場へ本格参入すると発表した。

■世界2億人のユーザーを誇る台湾発のSaaSスタートアップ「Kdan Mobile」

Kdan Mobile(ケダンモバイル)は、ビジネスとクリエイティブ制作の現場における生産性・創造性向上を目的とした、電子サインアプリ、ドキュメント管理アプリ、クリエイティブ制作アプリをはじめとするSaaSサービスを開発・提供する台湾発のスタートアップだ。世界167カ国でサービスを展開しており、世界で2億ダウンロード、延べ1,000万人以上のユーザーを抱えているという。

2018年4月には、約5.5億円(500万ドル)の資金調達を行っており、今回、日台共同ファンドのGolden Asia Fund II,L.P.をはじめ、韓国、米国、台湾の投資家より約17億円(1,600万ドル)の資金調達を実施するとともに、同社の事業戦略上大きな価値を持つアジア市場でも特に重要と位置づけている日本市場への本格参入に至ったとのことだ。

■約17億円の資金調達により日本市場への投資を拡大。“モバイルワーク市場”の確立を推進

今回の資金調達を受け、中小企業のデジタルトランスフォーメーションを支援する電子サインソリューション「DottedSign」やドキュメント管理ソリューション「Document 365」、世界のクリエイターに利用されているクリエイティブ制作ソリューション「Creativity 365」のさらなる機能開発および販売強化を進める。また、大企業のシステム構築・管理を実現するAPIとSDKの提供も行っていくほか、日本法人の設立や日本市場拡大に向けた人員強化を目的として、さらなる投資を推進する。

コロナ禍を受け、日本でも急速にリモートワークへの移行が進み、スマートフォンをはじめとするモバイルを中心としたワークスタイルが拡大している。一方で、モバイルを中心としたビジネス環境としては、コロナ禍以前と同様に、そしてこれまで以上に成果を出すためのインフラが整っていないのが現状だという。今後、よりリモートワークなどの新しいビジネス環境が拡がりを見せていくなか、Kdan Mobileでは、モバイルを中心としたあらゆる企業活動及びビジネスパーソンやクリエイターの業務最大効率化支援を目的としたサービス開発への投資を一層強化し、日本において誰でも簡単にスマートフォンで仕事ができる世界、“モバイルワーク市場”の確立を推進するとのことだ。

【資金調達の引受先について】

・Dattoz Partners(韓国)
テック企業を中心に投資を行う韓国のベンチャーキャピタル。

・WI Harper Group(米国)
1993年の設立以来中国やアジア地域への投資を行っているクロスボーダーベンチャーキャピタル。

・Taiwania Capital(台湾)
2017年に設立された台湾のクロスボーダーベンチャーキャピタル。

・Golden Asia Fund II,L.P.
日本のベンチャーキャピタルである三菱UFJキャピタル株式会社と台湾のベンチャーキャピタルである創新工業技術移転股份有限公司(ITIC)が共同で運営するファンド。

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