凸版印刷、環境保全業務の負荷軽減を目指し自社工場に「環境データ自動収集システム」を構築
2021/10/26
凸版印刷株式会社は、自社の工場において、排水の水位や水素イオン濃度などを始めとする環境データを自動収集するシステムを構築したと発表した。これは、凸版印刷が普及を推進する次世代LPWA(低消費電力広域ネットワーク)規格ZETA(ゼタ)の活用により実現したもの。本システムは、工場内をくまなくカバーするZETAネットワークと、それに接続する各種センサー機器、測定したデータを格納するクラウド型システムプラットフォーム「ZETADRIVE」と、データ監視システムから構成される。また、既に工場内で稼働している多数の測定器からの出力情報を、デジタルデータ化しZETA通信のフォーマットで送信するために、データ転送機器「ZETABOX」を新開発した。
■ 開発の背景
■本システムの特長
工場内には入り組んだ構造に起因する電波の届きにくいエリアや、電源の確保が難しい場所が多く存在するが、電池駆動タイプの中継器を適切に配置することで、死角のない無線通信ネットワークを構築した。
② データ変換機器「ZETABOX」(新開発)で既存の測定器の活用も可能に
既存の測定器から出力されるデータをデジタル化し、ZETAを活用したデータ受信を可能にするため、データ変換装置「ZETABOX」を新たに開発。本機器を利用することで、導入コストの低減や、測定器メンテナンスなどの作業変更を必要としないデータの自動収集を可能にした。
③ システム連携を実現するクラウド型管理システム「ZETADRIVE」
本システムでは、工場内に設置された多くのセンサーから収集されたデータの管理をクラウド型システムプラットフォーム「ZETADRIVE」が担う。データ取得、機器の制御などのAPI(Application Programming Interface)が用意されており、工場ごとのニーズに合わせたシステムやアプリケーションとの連携が可能だ。