アナムネ、ツルハ薬局と連携しオンライン診療による緊急避妊薬の処方を実現する「オンライン緊急避妊外来」をリリース
2021/12/2
株式会社アナムネは、2021年12月1日より、同社が運営するオンライン診療プラットフォームの機能を拡張し、オンライン診療にて緊急避妊薬の処方を実現する「オンライン緊急避妊外来」をリリースすると発表した。
■緊急避妊薬(アフターピル)のオンライン診療について
現在、緊急避妊薬を受け取るためには医療機関で発行される処方せんが必要だ。これまでは医療機関での対面診療によって処方せんを受け取ることが一般的だったが、緊急避妊薬を必要とする人のなかには、周囲に相談できなかったり、速やかな対面受診が難しかったりする場合もあるのが現状だという。一方で、薬の効果を十分に得るためには性交渉後72時間以内の服用という時間的制限もある。アナムネでは、こうしたさまざまなケースに迅速に対応できるよう、オンライン診療での緊急避妊薬の処方を開始し、ツルハ薬局で薬を受け取れるよう連携を開始した。2021年12月1日現在、全国約300店のツルハ薬局で対応しているが、今後、連携薬局や対応エリアを順次拡大するとのことだ。
■予約・診療から薬の受け取りまでの流れ
【例】 都内在住、25歳女性の場合
オンライン診療(診療費・処方せん料):3,500円(自費診療)
オンライン診療システム利用料:400円
緊急避妊薬(基本料・薬歴管理料・調剤料):10,000円(自費診療)
合計:13,900円
さらにアナムネでは、サービスラインナップとして「オンライン医療相談サービス」を提供している。診察を受ける前の不安(ファーストオピニオン)や、別の病院で診療した後の不安(セカンドオピニオン)がある場合に、医師に相談することができる。その場合は、同じユーザーアカウントで「オンライン診療」と「オンライン医療相談」をシームレスに利用できるため、診療前に不安を解消することができる。そのため、緊急避妊外来を利用した後に発生する不安に対しても、24時間365日対応のチャット医療相談にてアフターサポートするとのことだ。
■緊急避妊薬のオンライン診療に取り組む背景
2017年には厚生労働省で緊急避妊薬に関する検討会が開かれ、薬の扱いについて議論されたものの、時期尚早として薬局販売は見送られた。しかし、この4年間で少しずつ状況は変わっているという。その一つとして、2019年には緊急避妊薬のオンライン診療が解禁された。研修を受ければ、産婦人科以外の医師でも緊急避妊薬を処方できるようになり、全国の薬局の薬剤師も研修対象に加わった。緊急避妊薬でのオンライン診療は、身近に医療機関がなかったり、対面で診療を受けるには抵抗があったりする人への解決策の一つとなる。アナムネはまず、全薬剤師が緊急避妊薬に関する研修を修了している北海道エリアのツルハ薬局と連携し、連携薬局や対応エリアを順次拡大するとのことだ。