「スポーツテックカオスマップ2022年版」がリリース

株式会社Aestaは、2022年1月24日にスポーツテックカオスマップ2022年.verと調査レポートを公開したと発表した。

■カオスマップおよび調査レポートの概要

国内外スポーツテック領域の200サービスを、全17カテゴリに分類している。資金調達の動き、独自性、ユーザー数の多さなどを基準に独自目線で選出し、前作であるスポーツテックカオスマップ2021.verから大幅にバージョンアップした。新たなカテゴリを追加したことに加え、掲載サービスも半数近く変更しているという。

調査レポートには各サービスの特徴、価格、会社概要、資金調達動向の説明に加え、視覚的にサービスがわかる動画のリンクや画像を添付し、主に同領域で新規事業の立ち上げを検討している人やスポーツ・フィットネス業界の人が、戦略立案およびポジショニングの確認のために短時間で多くのスポーツテックサービスを効率よく情報収集できるように設計しているとのことだ。
出典元:プレスリリース

■スポーツテック領域の注目動向

1.コネクティッドフィットネスの多様化、競争激化
同領域の先駆者であるPeloton社の勢いには陰りが見えるが、新興のコネクティッドフィットネス企業は大型の資金調達を実施している。マシンの種類は増加傾向にあり、小型化路線に走る企業もあれば、逆に本格的な大型マシンを手掛ける企業も出現した。さらに、アメリカ以外にオーストラリア、中国、カナダにも新興企業が現れており、各大陸でいかにマーケットを早く抑えるかという勝負になりそうだという。

2.XR/メタバースとフィットネスの新たな可能性
VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、MR(複合現実)といった技術を組み合わせて、新たなフィットネス体験を創出しようという企業が増加している。ゲームを進めているうちに運動もできているという、エンタメ・ゲーミフィケーション要素を取り込んだ注目領域だ。旧facebookがMetaに社名を変更し、VRフィットネスを手掛けるWithinを買収したのも記憶に新しい。XRデバイスの進化次第では、一気に普及する可能性も秘めている。

3.スポーツ×NFT/トレーディングカードが新たな投資の選択肢に
アメリカでは熱心なコレクターが特定のスポーツ選手のNFTやトレーディングカードに投資をする動きが活発になっているという。代替資産として注目されているが、投機的な要素を含むのは否めない状況だ。これらを取り扱うマーケットプレイスを運営する企業が、大型の資金調達をする動きが目立った。ロサンゼルスエンジェルスに所属する大谷翔平選手のコレクションは人気を博し、100万円以上の値段で取引されているものもあるという。

4.スポーツベッティング/ファンタシースポーツが活況
ファンタシースポーツを含むスポーツベッティングが海外を中心に活況で、年間のグローバルな市場成長率は平均10%と推定されている。設立後まもなく巨額の資金調達を実施する企業もあったという。プロスポーツの新たな収益源になり、参加者も熱心にスポーツを観戦するようになる一方で、ギャンブルの要素も強いため日本では合法化されていない。ただ、法に触れないようにファンタシースポーツを提供している企業は日本にもある。法改正の動きに注目だ。

5.リワードによる運動へのインセンティブの創出
運動を習慣化することによって、ポイントや特典などがもらえるサービスが、ウェアラブルデバイスの出現などを背景に増加している。スキームは各社によって様々で、従来からある生命保険や投資に使えるポイント以外に、クレジットカードと連携するスキームも出現した。運動を自分の意志で習慣化するのはハードルが高いと感じる人もいるなかで、新たなアプローチでその課題を解決するソリューションだ。

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