フランスのフードテック・スタートアップを100社掲載したリスト「France FoodTech 100」がリリース

ネクスビジョンテクノロジーズ株式会社(以下、NEXVISION)は、同社が運営する海外スタートアップ業界の最新情報に特化したWEBメディア「STARTUP BOARD」がフランスのフードテック・スタートアップを100社掲載した「France FoodTech 100」をリリースしたと発表した。

現在のスタートアップ業界では、シリコンバレーへの一極集中が崩れ始め、世界中の都市が新たなテクノロジー企業ハブとして活発化している。中でも、ヨーロッパでは各国がスタートアップの育成に注力しており、イギリスに次いで投資額を増やしているのがフランスだという。フランスでは、スタートアップのエコシステムの創出を目的として、2013年からフレンチテックと呼ばれる政府主導のプロジェクトが行われている。結果として2021年6月時点で16社のユニコーン企業が誕生し、2025年までに25社に増やすことが計画されているとのことだ。

また、フードテック産業は近年のSDGsやESG投資の盛り上がりと健康意識の向上に伴って、大きく注目を集めている領域だ。特にフランスは、EU最大の生産額を誇る農業大国としても有名であり、食や農業関連のスタートアップの動向が注視されている。このリストでは、フランスのフードテック・スタートアップに絞り幅広く詳細な情報を提供している。
出典元:プレスリリース

■日本ではまだ知られていない最新スタートアップ情報も多数掲載

ここでは、リストに掲載されているスタートアップを一部紹介する。リストにはチーズのサブスクリプションからフードデリバリーまで、高い専門性を持った個性的な企業が幅広く掲載されている。

Eコマース:Les Nouveaux Fromagers
Les Nouveaux Fromagersは、チーズの月額サブスクリプションサービスを提供する企業だ。月額19.9ユーロから購入が可能で、4種の新鮮なチーズが入ったボックスが届けられる。ユーザーは、フランスで生産される2000種類以上のチーズの中から好みのものを発見することができる。
創立:2013年
投資額:€300K(約3,900万円)
出資者:INSEAD Business Ángels Fund

アグテック:Microphyt
Microphytは、体重の減少や脳の健康に役立つ自然藻類ベースの製品の研究・製造・開発を行っている企業だ。同社の海洋微細藻類由来の天然化合物は、認知機能の低下を防ぐ効能を持つとされる。
創立:2007年
投資額:€32.3M(約41.6億円)
出資者:Sofinnova Partners

ソフトウェア:Swile
Swileは、福利厚生のサービスを、従業員が簡単に受けられるカードとモバイルアプリシステムを提供する会社だ。従来は昼食券や商品券のように紙ベースで行われていたものをデジタル化し、1枚のスマートカードとアプリで使えるようにした。
創立:2018年
投資額:$125.9M(約140億円)
出資者:Index Ventures

フードデリバリー:Frichti
Frichtiは、美味しいものをより新鮮に、より早く、より安く提供することを目指すフードデリバリー企業だ。肉、卵、チーズ、果物や野菜などの生鮮食品を届けることに力を入れている。
創立:2015年
投資額:$56.1M(約62.5億円)
出資者:Felix Capital

メーカー:Castalie
Castalieは、ペットボトル飲料の代わりに、高精度浄水フィルターを装備したウォーターサーバーを企業やホテル、レストランなどに提供している企業だ。ユーザーは同社のサービスを利用することで削減されたペットボトル本数や二酸化炭素量を確認することができる。
創立:2011年
投資額:€16.3M(約21億円)
出資者:Ring Capital

食品製造・販売:Jimini’s
Jimini’sは、バッタやミールワームと呼ばれる昆虫から得られるタンパク質を元に、プロテインバーやグラノーラを製造する企業だ。食用の昆虫は従来のタンパク源である食肉と比較して、大量の水や飼育面積を必要とせず、低い環境負荷で生産することが可能だ。
創立:2012年
投資額:€1M(約1.3億円)
出資者:Inco

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