VR技術を活用した施工管理者向け教育システム「VRiel」が販売開始
2022/7/11
株式会社積木製作は建設現場等で使用することができる配筋教育システム「VRiel」の販売を開始したと発表した。本システムは株式会社大林組と2016年に共同開発したシステムを販売用にアップデートしたものになる。
■開発経緯
研修センターでの訓練風景
■特徴
開発当時はパソコンを必要とするHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を使用していたが、今回スタンドアロン型のHMDに対応した。より手軽にどこでも使用できるシステムとなった。2m四方のスペースさえあれば体験が可能となっている。受講者はHMDを装着し、VR上に表れる教育用躯体の不具合箇所を探す。
オフィス内での研修風景
「VRiel」は、プログラムを変更するだけで不具合箇所を変更したり、追加したりすることができる。不具合箇所をランダムに組み替えることで難易度を調節し、同一の受講者が何度でも研修を受けることが可能だ。また大林組は、早くからBIM(Building Information Modeling)の活用にも力を入れてきたという。「VRiel」の素材としてBIMデータを活用することで、鉄筋などの躯体、仕上げ、設備などの品質管理のほか、安全管理などさまざまな教育ツールを容易に作成することができ、教育内容の充実を図ることができる。
3.正解モデル、不正解モデルの両方を視覚的に確認できる
実物のモックアップと異なり、不具合個所について正解モデルと不正解モデルとをVR上で瞬時に切り替えられることから、受講者は視覚的に何が間違いか、本来どうあるべきかを知ることができる。
受講者はVR上を移動したり、首を動かして視界を上下左右に動かしたり、工事現場と同様に身体を動かすことができる。また、施工管理に必要な図面や基準図、計測用のコンベックスなどはすべてVR上で確認、使用することができる。実際の工事現場と同様の環境で学習することにより、不具合に気付く感性を身に付けることができる。