
日立、AI映像解析技術で監視・警備業務を高度化するソリューションに「行動検知機能」と「荷物置き去り/持ち去り検知機能」を拡充
2022/8/5
株式会社日立製作所(以下、日立)は、日立が独自開発するAI映像解析技術で監視・警備業務を高度化するソリューション「Hitachi Multifeature Video Search(以下、MVS)」において、2つの新機能を拡充し、提供開始すると発表した。なお、阪神電気鉄道株式会社(以下、阪神電鉄)の協力のもと阪神甲子園球場において、MVSの実証実験を2021年10月より行っている。
Contents
■背景
■今回提供開始する新機能
MVSに取り込んだ映像から、人物の骨格情報を読み取り、その骨格の動きをもとに人物がどのような行為をしているかを解析して、アラートを発報する機能だ。骨格の形状や各関節点の動きの変化などの情報を用いることで、対象人物の向きや背景、服装などによる見え方の違いの影響を軽減し、高精度な検知を実現する。本機能では、9種類の特定行動(走る・しゃがむ・倒れる・蹴る・殴る・指をさす・見回す・立つ・歩く)の検知が可能であり、「殴る」「蹴る」といった暴力行為をしている人物や、周囲を「見回す」動作を続けている不審人物や迷子の子どもなどを早期に発見できる。また、骨格の情報を事前にAIへ学習させることで、9種類以外の行動を検知することもできる。
MVSに取り込んだ映像から、荷物の置き去りや持ち去りを検知し、アラートを発報する機能だ。荷物と人物の所有関係を紐付けて認識することで、置き去り前後の移動経路や行動把握、荷物を持ち去った人物の追跡が可能となる。また、従来、荷物の所有関係は人と荷物との距離で判定していたが、本機能では「キャリーケースを掴んでいる」「リュックを背負っている」など、荷物所有時の画像上の特徴をあわせて深層学習することにより高精度に判定することができる。