公的個人認証アプリ「IAM」、利用申込み自治体が100を突破

シフトプラス株式会社は、2022年8月にリリースし宮崎県都城市で先行利用開始されていた公的個人認証アプリ「IAM<アイアム>」の利用申込み自治体が100を超えたと発表した。

同社は、マイナンバーカードを使用した本人確認と電子署名が可能な「公的個人認証」を、スマホ1つで利用可能としたアプリ「IAM<アイアム>」をNTTコミュニケーションズ株式会社と共同開発し、2022年8月5日(月)にリリースした。このアプリの利用申し込みが100自治体を超え、9月より順次利用開始される。

■公的個人認証アプリ「IAM<アイアム>」とは

マイナンバーカードを利用した公的個人認証をスマートフォンアプリで行うことで、従来はPCとカードリーダーが必要であった公的個人認証を、アプリのみで利用できるサービスだ。公的個人認証サービスとは、マイナンバーカードを利用し、オンラインで行政手続を行う際に、他人による「なりすまし」やデータの改ざんを防いで安全・安心に申請や届出を行うために用いられる手段だ。このアプリによって、この公的個人認証を手軽に利用することが可能になる。
出典元:プレスリリース

■開発背景

平成20年に創設された「ふるさと納税制度」の利用者は年々増加し、昨年度は6,724億円、3,488万件の寄附があり、過去最高額・過去最多件数となった。その中で、寄附者の多くが活用するワンストップ特例制度では、未だ紙での申請が必要となっており、寄附者の手間、自治体のコストアップ・作業の負荷が大きな課題となっているという。一方、普及の進むマイナンバーカードについては、2022年4月1日時点で人口に対する交付枚数率が43.3%と毎年順調に伸びており、このマイナンバーカードを利用した「公的個人認証」による本人確認と電子署名を利用することで、「ワンストップ特例申請」を完全にオンライン化できるということで、大手通信会社と本アプリを共同開発することにしたとのことだ。

ワンストップ特例申請の新たなシステムでは、まず、寄附者がスマートフォンから自治体ごとの申請サイトに直接アクセスし、本人情報を入力、申請内容を確認することで指定アプリが起動する。この指定アプリは公的個人認証サービスに対応しており、マイナンバーカードの読取が可能だ。アプリでマイナンバーカードを読取り、マイナンバーカード申請時に設定した電子署名用パスワードを入力することでワンストップ特例申請が完了する。このようにスマートフォン上でワンストップ特例申請が完結するため、これまで寄附者がしなければならなかった、署名、本人及び番号確認書類の写しの添付、切手の貼付・投函などの一連の作業が不要になり、また、自治体側もこれまでのワンストップ特例申請書類の大量の開封・チェック作業のコストを削減することができ、双方の立場でワンストップ特例制度における抜本的な作業軽減が期待されるとのことだ。
出典元:プレスリリース
・機能一覧
公的個人認証(JPKI)の署名用電子証明書による本人確認と電子署名
券面事項入力補助APによる4情報と個人番号の取得
公的個人認証(JPKI)だけではなく、券面事項入力補助APにも対応しており、4情報と個人番号の取得も可能だ。

アプリに入力するのは、券面事項入力補助と署名用電子証明書の暗証番号のみ。アプリには個人情報や個人番号などを一切保存しない。また、データセンターなども大手通信会社のティア3相当の国内データセンターにて運用するなど、開発も運用もAll Japanで安心して利用することが可能とのことだ。

・対応する申請フォーム
現在、対応する申請フォームは、ふるさと納税のワンストップ特例申請システム「motiONE」。

・契約対象者
自治体

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