シナモン、エヌエヌ生命保険社の保険募集人向け営業支援システムにAIの実装をスタート

株式会社シナモンは、中小企業向け生命保険に特化するエヌエヌ生命保険株式会社から委託を受け、協業して保険募集人向けの営業支援システムにAIの実装をスタートすると発表した。

保険募集において、エンドユーザーの顧客がすでに契約している保障内容を正確に把握することは重要だ。得た情報を分析し最適な保険商品を検討する必要がある一方、保険契約の帳票は保険会社によってフォーマットも内容も様々かつ複雑なため、保険募集人は、法人を契約者とする保険契約の管理において、契約内容をシステムに入力する作業に負荷が発生していたという。

今回のプロジェクトでは、シナモンが保険契約の帳票の読み取り(OCR)において、①帳票分類 ②読取画質チェック ③AI-OCR ④確信度算出を組み合わせたAI-OCRシステム「Flax Scanner」を提供する。これらをエヌエヌ生命の保険募集人向け営業支援システムと連携することで、生命保険契約を簡単にデータ化し、募集業務の効率化を支援するとのことだ。

シナモンのAI-OCRシステムを導入したエヌエヌ生命の保険契約一元管理フロー
出典元:プレスリリース

■AI-OCRシステム「Flax Scanner for 保険」の詳細

①帳票分類
顧客の生命保険契約書類のうち、項目が類似して読み間違えの起こりやすい、保険証券、現況案内、設計書の3種類の帳票を対象としている。それぞれの帳票を読み取る3つのAIモデルを作成し、1案件ごとに各項目単位で最も確信度の高いモデルの読み取り結果を出力する仕組みだ。

②読取画質チェックAI
画像認識技術を用いて、カメラで撮影されてアップロードされた画像について、AI-OCR処理前に画質自体の品質(手振れ、距離、明るさ、傾きなど)をチェックし、一定品質以下の画像について即座に再撮影を促すことにより、AI-OCR後の画像品質を理由にした再提出依頼を減らすことで、フロー全体としての処理時間および処理工数を短縮する。

③AI-OCRと確信度算出により高精度を実現
フォーマットの統一されていない非定型書類から、事前定義なしに正確に書類を読み取ることができるAI-OCRに確信度(正確に読み取れたかどうか)の算出を加え、難易度の高い帳票を高精度(項目単位精度平均91.94%)かつ高速に読み取ることが出来ているとのことだ。

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