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MR技術を活用した遠隔作業支援ソリューション「NTT XR Real Support」が提供開始

株式会社 NTT QONOQは、Mixed Reality(MR)技術によって遠くにいても隣にいるかのように作業支援ができる遠隔作業支援ソリューション「NTT XR Real Support(エヌティティ エックスアール リアルサポート)(以下、Real Support)」を、2023年3月15日から法人の顧客向けに提供すると発表した。
「Real Support」は、「技術継承」「人手不足」「安全確保」等の課題を解決するMR技術を用いた遠隔作業支援ソリューションだ。遠隔地にいる熟練者等の支援者はPCでビデオ通話のみならず、マニュアルや空間上での指示等の視覚的な情報も含め、支援することができる。現地にいる若手等の作業者はMRデバイスを活用することで、手を塞ぐことなくハンズフリーでの支援が可能だ。
出典元:プレスリリース

■背景

同社ではXR技術を用いて、現実と仮想の両面からさまざまな社会課題にアプローチしている。同社は、深刻化する高齢化や熟練者の減少などの課題に対し、コロナ禍におけるリモート文化の急速な進歩を踏まえ、XR技術を活用した遠隔支援が課題解決に有効であると考えたという。さまざまな業種における複雑な手順が必要な現地作業、あるいは匠の技術の伝承など、これまで現地に赴き口頭や身振り手振り、あるいはマニュアルを見ながら一緒に行っていた作業を、遠隔地から現地作業者を支援できるようにするソリューション「Real Support」を開発したとのことだ。

■「Real Support」概要

・サービス名称
NTT XR Real Support(エヌティティ エックスアール リアルサポート)

・提供開始日時
2023年3月15日(水)    

・提供機能
一般的なWeb会議ツールの各種機能(現地からの映像伝送、音声通話、PCからの画面共有、テキストメッセージ送信など)に加え、下の機能が利用可能。

(1)空間ポインティング    
遠隔地のPCから、カメラに映る装置・機械に印をつけると、MR技術によって、現地作業員のグラスに同じように印が表示される。具体的に装置・機械のどの部分を指しているか、認識のズレなく指示できる。これにより、遠くにいても隣にいるかのように直感的な指示が可能だ。
出典元:プレスリリース
(2)3Dフロー
遠隔地と現地をリアルタイムに繋ぎ、同じ画面を共有できるため、遠隔地からの指示や現場での作業状況を分かりやすく共有することが可能だ。また、MR技術の持つ空間認識能力を活用することで、一部デバイスでは手順書を空間上に表示することが可能で、視界の妨げにならず作業ができる。
出典元:プレスリリース
(3)複数人通話    
現地、遠隔合わせて6名まで同時通話が可能であるため、作業に携わる複数人が同時に同じ画面を見て会話ができ、安全に効率良く業務を実施できる。たとえば、複数社が絡む場合や、複数人の上長が違う場所にいるなどの場合でも、複数の遠隔拠点から現地作業を支援可能。また、複数の現地作業を1つの遠隔拠点から支援することもできるため、オフィスにいる上長が複数の作業場所に対して同時に指示するなど効率の良い進行が可能だ。
         
(4)マニュアル作成    
遠隔側のアプリもしくはブラウザから、マニュアルを簡単に新規登録、編集可能。遠隔からの支援中、すぐに最新のマニュアルデータを登録でき、口頭の指示で現地作業員が誤った更新をしてしまうなどのリスクの削減にも繋がる。

(5)証跡機能
作業履歴や3Dフローの利用履歴、画像での証跡保存が可能で、現場作業内容の記録やデータの先祖返りを防止する。また、遠隔地からの指示内容を後から確認することもできるため、ミスの削減にも繋がる。

(6)ゲスト参加
現地、遠隔地どちらもゲスト参加が可能であるため、現場の顧客をサポートする、第三者への監査やエスカレーションを行うなど多様なシーンに対応可能だ。

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