「スマートホームカオスマップ第1版」が公開

X-HEMISTRY株式会社は、一般社団法人LIVING TECH協会と、「スマートホームカオスマップ」の第1版をLIVING TECH協会公式ホームページ内の特設サイトで公開したと発表した。

■スマートホームカオスマップの制作背景

カオスマップの制作にあたり、同社代表が全面協力したという。一般的なカオスマップは産業軸でカテゴライズされているものが多く、業界構造を理解しやすい反面、近接領域との相関性や、ユーザーを取り巻く環境が見えにくい側面があるという。今回発表された「スマートホームカオスマップ第1版」は、ユーザーの生活の中にある「スマートホーム」というソリューションを12のジャンルに分け、のべ250社をマッピングした。また、国内だけではなく、普及が進む海外と比べて日本の状況を把握しやすい構造としたとのことだ。
出典元:プレスリリース
このカオスマップは、「ユーザーの暮らし」を軸として捉え、スマートホームに関するソリューションを分類したものだ。国内のみならず、普及が進む欧米を含め大きく12のジャンルに分け、内側の円が国内企業(サービス)、2段目の円が日本に進出しているグローバル企業(サービス)、一番外側の円が日本には進出していないグローバル企業(サービス)が配置されている。

■「スマートホームカオスマップ第1版」におけるジャンル別のトレンド

①Smart Lighting(スマート照明)
スマート化の利便性さを感じやすい照明は、需要が高くプレイヤーも多数。スマホのようなタッチディスプレー型壁スイッチも人気。効率的操作で節電効果も期待。

②Energy Management(エネルギーマネージメント)
ヨーロッパでは以前から関心が高いエリア。北米では盛り上がりに欠けていたが昨今、注目の領域になってきている。

③Access Contro(入退管理)
他社のシステムにも繋がることを前提としたオープンな仕様になっていることが一般化。一時利用しやすいデジタルキー提供のトレンドに加え、今後、新たな施解錠手段や標準化が進みそうな領域。

④Smart Home Security(スマートホームセキュリティー)
セキュリティ+スマートホームは王道の訴求方法。堅実にシェアが伸びておりDIYで設置する商品も多数。

⑤Insurance(損害保険事業者)
IoTによる住設機器不具合の早期発見で保険金の支払いを低減することができるため、損保が漏水センサー等を保険にセット販売したり、利用を前提に保険料を割り引くということがトレンドに。

⑥Luxury Smart Home(富裕層向けソリューション)
富裕層向けのスマートホームが米国を中心に普及。シアタールームやAVとの連携が特徴で利用料も高額だが需要あり。

⑦Support(設置設定サービス)
スマートホームの普及に合わせ、有償でも設置や設定をして欲しいという層からの需要が増加。月額固定型のサービスやC2C型のプラットフォームなども登場。

⑧Smart Appliance(スマート家電/ネットワーク家電)
欧米では繋がる家電が当たり前に。データを分析してAIが自動で設定する、節電するなど先回りした家電がトレンド。

⑨Smart Apartment(スマート住宅)
北米で急伸するソリューション分野。当初は戸建てが盛況だったが、集合住宅でも加速。物件内覧も非接触で済むなど、物件販売における効率化のみならず、物件の管理コストを下げたり、価値を上げるためにも有効と考えられている。

⑩Home Automation(ホームオートメーション)
DIYが中心のラインナップやAPI提供などを行うプレイヤーが多数でているが、各社順調に成長。

⑪Telco(通信)
通信サービスはコモディティ化が進み、映像サービスはインターネット回線を通じてコンテンツを配信するOTTストリーミングで多様化している。電話サービスは衰退が進んでいるため、スマートホームは差別化サービスとして注目。

⑫Standards/Alliance 標準規格/団体
CSAが標準規格/団体化したmatter、世界の家電メーカーが手を組んだHome Connectivity Alliance、セキュアにハンズフリーな生活を実現するFiraに注目。

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