Legalscape、大規模言語モデルを活用したリーガルリサーチ特化の対話AIを開発

株式会社Legalscapeは、大規模言語モデル(LLM)の法務領域への応用を通じ、法務パーソンを想定利用者とするリーガルリサーチ特化の対話AIを開発したと発表した。

◾︎開発の背景と取り組みの概要

昨今の対話AIシステムは、幅広い質問にもっともらしい回答を返すことができるが、回答の正確性が求められる法務領域においては、大規模言語モデルの応用には様々な課題があるという。たとえば、回答内容の根拠や背景となるロジックが不明であることや、特に「それらしい嘘をついてしまう」という、通称「hallucination」問題は、正確性が求められる法務領域における実務応用上、特に大きな課題となっているとのことだ。また、日本では、法律実務のノウハウは主に法律書籍や雑誌等の二次情報として流通している。そのため、大規模言語モデルに法律書籍等を組み合わせて利活用することの効用は非常に高いと考えられるとのことだ。

同社では、研究開発を行い、対話AIをリーガルリサーチ領域に実装する手法として、質問への回答時に必ず信頼のおける法律書籍を引用するシステムを開発した。これにより、回答の根拠が不明である問題やhallucination問題を解決しつつ、回答の正確性を大幅に向上することに成功しているという。

協業先であり、法律実務に関する豊富な知見・経験を有する森・濱田松本法律事務所は、法律業務における大規模言語モデルの活用について継続的に検討・研究を行っている。Legalscapeと森・濱田松本法律事務所は、次世代型リーガルリサーチAIの企画・開発のための意見交換・協議を行ってきた。今回の取り組みにおいては、これらの意見交換や協議を踏まえ、Legalscapeがシステムを開発し、森・濱田松本法律事務所において試験利用を行っている。また、試験利用における利用結果・フィードバックを踏まえた改善を繰り返すことにより、回答の質を向上させると共に、法律実務における実際の利活用方法を考慮したシステム設計を進めてきたとのことだ。
出典元:プレスリリース

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