JTBと富士通、訪日外国人富裕層向け観光DXサービスの共同研究で協業

株式会社JTBは、富士通株式会社と、2023年11月8日に、訪日外国人富裕層に向けた付加価値を創出する新たな観光デジタルトランスフォーメーション(DX)サービスを共同研究することを目的として協業に合意したと発表した。

■背景と課題

昨今、訪日外国人旅行者は、急速な回復傾向にあり、国の2025年までの達成目標である訪日外国人旅行者による旅行消費額5兆円を早期に達成すると言われているという。外貨獲得に向けた主要な産業の一つであるツーリズム産業の振興は、日本の人口減少や高齢化、都市部への移住による担い手不足、地域における財政課題などを解決するための、重要な機会であると考えられるとのことだ。また、1人当たり消費額の増加をめざして、より快適な移動や質の高いサービスを提供する宿泊施設のほか、日本でしかできない特別な体験といった訪日外国人富裕層の多様なニーズに対応する新たな価値の創出や高付加価値サービスへの期待も高まっているという。JTBは、「交流創造事業」を事業ドメインとし、全国に広がるネットワークを活かしさまざまな人流・物流・商流の創造による交流人口の拡大を通じて、地域や観光事業者の課題を解決する支援を行っている。その一環として、これまで、観光地における訪日インバウンドに関する支援を実施してきた。富士通は、サステナブルな世界の実現をめざす「Fujitsu Uvance」のもと、豊かで持続可能な社会を実現する「Trusted Society」の取り組みを進めている。地域や人々、組織、モノなどあらゆるものが密接にデータでつながりあうトラステッドなシステムの社会実装を通じて、国や行政、市民、ビジネスパートナーとともに、安心・安全に暮らせる地域づくりに取り組んでいる。今回、JTBが持つオーダーメイド型のラグジュアリー商品の提供によって培った富裕層向け観光サービスに関連する知見と、富士通が持つセキュアなデータ活用と流通を実現する技術や高度なシミュレーション、組み合わせ最適化技術などを提供する「Fujitsu Web3 Acceleration Platform」を統合し、観光産業に関連する様々なデータを活用して訪日外国人富裕層の多様化するニーズに対応したインバウンド観光を促進する新たなサービスの創出に向けて協業し、共同研究を進めることに至ったとのことだ。
出典元:プレスリリース

■協業の概要

1.具体的な取り組み事項(予定):
・訪日外国人富裕層のニーズ把握に向けたアンケートなどの調査
・訪日外国人富裕層への高付加価値な観光コンテンツや訪日インバウンドの人材育成の検討
・訪日外国人富裕層を対象とする新たなデジタル接点やデジタルサービスを活用した最適な商品流通の検討
2.実施期間:2023年11月8日から2024年3月31日(予定)

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