AIによる「需要予測型自動発注システム」を中部薬品全店舗に導入 売り場利益の最大化をめざした店舗在庫量の圧縮・適正化と商品回転率向上に寄与
2024/5/17
日立システムズは、今後も需要予測型自動発注システムの提案を積極的に進めることで、小売業のDX化の推進を支援していくとのこと。
*1 日配品:メーカーで製造され、毎日小売店に配送される日持ちのしない加工食品
*2 MDサイクル:マーチャンダイジングサイクル。ここでは棚を見直しする、商品の入替をするという売り場づくりのサイクルのこと。
■導入の背景
ドラッグストア・調剤薬局チェーン「V・drug」を展開する中部薬品は、業界に先駆けてAIを活用した需要予測など新たな仕組みを模索してきたが、これまでのシステムでは予測精度が低く、日配品など変動性の高い商品が対象外になることや、予測するだけで発注までつなげられないことに課題を感じていた。そのため、AIによる精度の高い需要予測と、それを在庫適正化にまでつなげる発注制御機能の両方を兼ね備えている点や、これまでの導入実績を高く評価し、日立システムズの需要予測型自動発注システムの導入を決めた。
■需要予測型自動発注システムの特長と導入効果
(1)精度の高い需要予測
(2) 「棚割システム」と連携した商品改廃
シーズンごとに実施する商品の入替などの棚割計画情報との連携により、棚替え時の発注作業を強力にサポートするとともに、新商品および代替商品への入替時に、予定日に向けて在庫を自動抑制(売り減らし機能)し、円滑な商品改廃に寄与する。
(3)システム運用負荷の軽減
*3 演出在庫:特設コーナーを設けるために注力商品を売れる数より多めに発注するなど、演出のための在庫
*4 経済的発注量:発注において、関連するコストの総額を最小化する発注量のこと
*5 パラメーター調整は店舗商品単位での設定も可能
■今後の展開
日立システムズは、売り場利益の最大化をめざした中部薬品の店舗在庫量の圧縮・適正化と在庫の回転率向上に寄与していく。今後は、中部薬品への導入で効果が実証された「AIによる需要予測と発注制御の仕組み」による「在庫適正化や売り場利益の最大化」を他業種にも展開し、さらなる導入実績の拡大をめざす。