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IoTが持つ機能一覧!仕組みや活用例についても分かりやすく解説

社会の在り方を変える概念として、数年前から注目されているIoT。言葉は知っていても、いまいちその世界観を把握できていないという人も少なくないでしょう。
いまIoTは5Gの実用化に伴って、いよいよ本格的な展開を見せようとしています。あらためてIoTの基本をおさらいするとともに、今後の展望を見ていきましょう。

まずはIoTの言葉の意味を知っておこう

そもそもIoTとは何の略なのでしょうか?その意味から解説していきます。

IoT=「モノのインターネット」

IoTは「Internet of Things」の略称で、日本語では「モノのインターネット」と訳されます。モノとモノがインターネットでつながることを指します。過去に、M2M(Machine-to-Machine)という概念がありましたが、これもモノとモノの情報伝達を指す概念であったものの、イメージとしては閉じたシステムのなかで行われるモノでした。一方で、IoTは、世界中のあらゆるモノがインターネットでつながり合う世界観だと言われています。

インターネットを介して情報伝達をする仕組み

IoTの鍵となるのはセンシング技術です。現代では、温度や湿度、におい、重さ、速さ、音の工程など様々な物理現象を観測するセンサーがあふれています。カメラもセンサーの一種です。

IoTで対象となるモノには、こうしたセンサー類と無線通信機がセットで搭載されていて、モノやその周囲の状態を感知し、データとして発信する機能を持っているのです。

IoTが持つ機能とは?

身の回りにあるあらゆるモノが、情報を取得あるいは生成しインターネット上にデータをアップロードするようになると、どのようなことが起こるのでしょうか?

モノの操作

まずは、簡単なところから。スマートフォンにダウンロードしたアプリなどを使って、家電製品を遠隔操作ができるようになります。外出先から中身が確認できる冷蔵庫や、帰宅時間に合わせて室温を快適に調整しておくことができるエアコンなどもありますが、これもIoTの一種と言えます。

環境の把握

操作するだけでなく、遠隔地の環境をスマホなどの端末を通し確認できることもIoTの特徴です。先ほどのエアコンを例にすると、外出先から現在の自宅の気温が分かるととても便利ですね。

動作の察知

動作を検知するようなセンサーは、今後のロボティクスの発展に欠かせません。観測したモノの動きを即座にデータとして処理し、クラウドサーバー上で解析することで、複雑な計算を瞬時に実行できるロボットが生まれています。ICT建機などは良い例で、常に状況が変わる工事現場を無人の建機が動く様は圧巻です。

位置の把握

上述したICT建機には位置情報の把握が欠かせません。位置情報サービスではGPSが有名ですが、IoT社会においては、ビーコンなどとの連動でより高精度な位置情報を取得できるようになるとされています。

モノ同士の通信

IoTの概念で重要なのは人が介在しないモノ同士の通信です。モノとモノがデータ交換を自動で行い、それぞれの役割を果たすことで、はるかに複雑なシステム構築することができます。様々な分野で期待される作業の無人化には、高度なAIだけでなく、モノがインターネットでつながりあっているIoT基盤が必要となるのです。

IoTが急速に普及する理由

近年になってIoTという言葉が一気に普及したのには理由があります。

モバイル端末の一般化

まず初めに挙げられるのが、モバイル端末の普及です。
いまや世界中の人々がスマートフォンを持ち歩いています。スマートフォンを通じて、IoT製品を簡単に操作できるようになったことが、普及の大きな要因になっていることは間違いありません。また、スマートフォン自体にも様々なセンサーが搭載されていて、様々なアプリで、多様な機能を使うことができます。

IoT機器のサイズダウン

技術確信によって、センサーや通信チップ類が、小型化したことも大きな要因です。小さくかつ高性能化することで、様々な機器に取り付けることが可能となりました。スマートウォッチなどの誕生も身に着けられるウェアラブルデバイスの登場も、こうした恩恵のひとつと言えます。

IoT導入コストの低下

小型化だけでなく、センサー、チップ類の低価格化が、普及の決め手となりました。通信機器のコストが下がったことで、多くの企業がIoT製品の開発に参入できるようになり、結果的に消費者の身の回りにIoT製品が普及してきているのです。

IoTを取り入れるために必要な要素とは?

新たに製品や機器にIoTを導入する場合、どんなポイントがあるのでしょうか? IoTに取り入れるべき5つの要素を取り上げます。

デバイスやセンサー

IoTではインターネット経由で端末から操作を行うだけではなく、機器自体に画像センサー、人感センサー、加速度センサー、ジャイロセンサーや温度センサーなどを取り付け、周辺の情報や環境データを収集することも大切です。また信号を受信しデータを返したり、モーターやアームなどを動かせるように、デバイス類を取り付けることも必要になります。なお、遠隔地からデバイスを制御することを「フィードバック」と呼ぶこともあります。

ルーターやゲートウェイ

ゲートウェイやルーターは、IoTにおいてモノとインターネットをつなぐ中継地点のような役割を果たします。実はセンサーそのものに通信機能を持たせることもできます。その際はゲートウェイやルーターを介さずにデータのやり取りが可能になります。ただ、センサーに通信モジュールを搭載すると、サイズが大きくなり、製品をコンパクトにすることが難しくなってしまいます。ルーターやゲートウェイを活用することで、通信速度を向上させることができるといったメリットがあります。

ネットワーク回線

Wi-FiやBluetooth®、あるいはEnOcean®や特定小電力といった無線通信を活用することで、IoTをネットワーク化することができるようになります。従来、電波はテレビやラジオといった公共用の通信のみに限定されていましたが、Wi-FiやBluetooth®などの近距離無線通信の技術が発達したことで、家庭など個人による通信にも利用されるようなっています。

サーバーやクラウド

IoTデバイスから届いたデータを管理し、分析、あるいは表示するためのコンピュータをサーバーあるいはIoTサーバーと呼んでいます。IoTでは膨大なデータを集めることができますが、そのデータを活用することも快適な利用や効率的な運用には欠かせません。クラウドサービスとして、IoTサーバーを提供している企業も増えており、AmazonのAWSなどがとくに有名です。クラウドサービスを利用すると、自社内にサーバーを構築することなく、信頼性の高いサービスを提供できるというメリットがあります。

アプリケーション

アプリケーションは、収集したデータを整理し、解析することで、可視化する役割を担います。一見すると意味や傾向を汲み取ることができない数字の羅列から、人間が理解しやすいようグラフや図にまとめる機能を持っていると言えます。

IoTの機能を活かした具体例を紹介

IoTによって複数のモノがつながり合うことで、新しいソリューションが生まれています。ここからはいくつか事例を見ていきましょう。

工場の機械の状態を把握

工場の生産性を向上させる「スマート工場」という概念があります。
生産ラインにある機械一つひとつをIoT化してインターネットにつなぎ、生産性の向上や効率化を実現する工場を指す言葉です。「スマートファクトリー」とも呼ばれます。

またスマート工場は機械トラブルにも強いとされています。IoT化されていない工場で機械トラブルが発生すると、都度生産ラインを止めて、対応にあたる必要があります。無人の生産設備であれば、管理者が状況を確認するまでにさらに時間がかかるでしょう。つまり後工程への影響が大きいのです。

スマート工場であれば、生産プロセスに柔軟性を持たせることができます。生産ラインが常に監視されデータを送信しているので、事前に機械の異常を検知することで、大きな機械トラブルを防ぐことができるのです。生産における様々な課題に対し、機械的に対応できるので、スタッフの属人化を防ぐことにもつながります。

農場の作物の状態を把握する

IoTを活用して、農場の作物の状態を把握する動きも出てきています。「スマート農業」と呼ばれていて、担い手不足が問題となっている農業に、超省力・大規模生産を導入する鍵と見られています。

具体的には、作物の生育状況を各種センサーで検知し、適宜水や農薬を与えたり、収穫期に入ったらロボットで収穫をするといった仕組みが出来上がりつつあります。

作物の生育状況だけでなく、土壌の状況や気温湿度、地域の気象なども把握することで、これまで人が担ってきた臨機応変な対応を機械にゆだねることもでき、少ない人員で、農作物の収穫量・品質を一定以上確保することが可能なのです。

介護現場で高齢者の見守りをする

同じく人材不足が問題視されている介護現場でもIoT機器の活用が期待されています。
全国老人福祉施設協議会によると、介護現場で作業時間がかかっているのは、排泄周り、食事の介助、介護記録などです。これ以外にも見回り・居室巡視、コール対応なども、特別養護老人ホームの仕事全体の約1割を占めています。

カメラやセンサーを使うことで、要介護者がいる居室状況をリアルタイムで把握でき、異常があったときに通知する仕組みを導入すれば、見回りなどにかかる時間が減るのです。

センサー類はカメラなどのほかに、匂いで排泄を検知するパッドなどが開発されており、今後も、介護現場に適したデバイスの開発が期待されています。

スマートハウスで家電製品を操作する

IoT機器を配したスマートハウスも近年注目されています。家中の家電が、音声認識AIなどを通して操作できるという利便性だけでなく、エネルギー消費の効率化にも期待がかかっているのです。

Home Energy Management System、略してHEMSと呼ばれており、「エネルギーの見える化」と「エネルギーの制御」を行おうとする概念があります。

日々利用する電力やガス、水道など、エネルギー使用量をモニタリングし、一目で一日の使用量がわかるので使いすぎの防止などに役立つでしょう。

公共交通機関の位置を把握する

公共交通機関においてもIoTの導入が期待されており、これによって実現する世界観が「MaaS(Mobility as a Service)」と呼ばれています。

MaaSとは、さまざまな移動手段(自家用車、公共交通機関、タクシーなど)を1つに統合したようなサービスのことです。たとえば、目的地を設定するだけで、そこに至るまでに利用する電車やバスのチケット、タクシー手配を一括で行ってくれて、料金も一括精算できるようなものが、その完成形と言えます。

交通がシームレス(連続的)につながることで、移動時間の短縮が期待されるほか、乗り物の数が最適化されていくので、環境への負荷も軽減できると期待されているのです。

実現に向けては、あらゆる移動手段の位置情報や利用状況などがリアルタイムで共有される仕組みが必要となります。

すでにタクシーの配車アプリが一般化していますが、これもMaaSサービスのひとつといえるでしょう。

ヘルスケア機器で体調管理する

各種センサーを内蔵したウェアラブル端末を用いた健康管理にも注目が集まっています。最近では、Appleが販売しているApple Watchなどが一般的です。

心拍数を始めとした生体情報を取得することで健康状態を可視化し、睡眠状態の改善やストレスの解消などにつなげるサービスが登場しています。

個人で体調を管理するだけでなく、データを第三者へ提供し、ビッグデータとすることで、ヘルスケア関連企業が新たなサービス・製品を作ることに役立てるなどといった社会的な仕組み化が期待されています。

IoTが持つ機能を知り日常生活に活かそう

IoTの最大の特徴は、様々な事象をデータ化することにあります。それがあつまったビッグデータを解析するAIなど、関連技術の進展が、IoTが持つ真の価値を発揮するためには欠かせません。

また、個人個人がIoT機器によって取得されるデータがどのように活用されているか正しく把握することも大切になっていくでしょう。

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