【2023年最新版】ChatGPT大型アップデート!GPT-4 TurboやALL Toolsなど一挙に解説

AI

OpenAIが開発者向けカンファレンス「OpenAI DevDay」で新しいAIツールの機能を多数披露したことが話題になっています。
このイベントでは、「GPTs」と呼ばれるチャットボット作成用の新しいクリエーターツールの発表が行われ、特に注目されたのがChatGPTの最新モデル「GPT-4 Turbo」です。この新モデルは、まず有料サービスのChatGPT Plusのユーザーに向けて導入され、その後段階的に一般ユーザーにも利用可能になる予定です。「GPT-4 Turbo」は、既存のモデルよりも進化した機能を持ち、ユーザー体験の向上が期待されています。

また、ユーザーの意図に合わせて自動的に高度なデータ分析やDALL・E 3、ブラウジングモードの切り替えを行ってくれる「GPT4 All Tools 」が一部ユーザーに開放されてから劇的にChatGPTを活用するシーンが多くなってきました。

本記事では、「GPT-4 Turbo」と「GPT4 All Tools 」について詳しく解説していきます。

ChatGPT大型アップデート:GPT-4 All Tools

出典:Open AI YouTube
2023年10月29日、ChatGPTは重要なアップデートを受け、GPT-4の全機能を「GPT-4 All Tools」として一括で利用できるようになりました。このアップデートにより、ユーザーは特別な設定をすることなく、様々な形式のファイル入出力に対応することが可能になり、さらに多様な機能をスムーズに使用できるようになりました。

また、このアップデートでは、入力されたプロンプトに基づいて自動的に機能が切り替わるため、ユーザーは高度なデータ分析、DALL-E 3のイメージ生成、そしてブラウジングモードを容易に活用できるようになります。これにより、GPT-4はより直感的かつ効率的に利用できるように進化しており、ユーザー体験の向上が期待されています。

様々な形式のドキュメントを分析し対話が可能

最新のアップデートにより、ChatGPTは多様なドキュメント形式に対応し、PDFファイルを直接チャットに取り込んで内容を要約したり、分析結果をCSV形式で出力する機能が追加されました。これにより、ユーザーはPDFの内容に基づいて質問を行ったり、その要約を得ることが可能になり、タスクの効率化が一層進むことが期待されています。

また、これらの機能を実装する過程で、サードパーティ製のプラグインは使用されていません。これは、PDFや他のファイル形式をシステム内で直接分析できるようになったことから、これまで必要だったサードパーティのChatGPTプラグインの必要性が薄れてきたためです。その結果、今後は多くのプラグインが廃止される可能性が浮上しています。

なお、以前はAdvanced Data Analysis(旧Code Interpreter:コードインタープリター)と呼ばれていた機能が今回のアップデートで統一化されました。

OpenAI DevDayで発表された内容

OpenAI DevDay: Opening Keynote

DevDayでは、OpenAIにとって重要な発表が行われ、これらはAI業界における同社の影響力をさらに強化するものでした。
ここでは、ポイントとなるアップデート内容について解説していきます。

GPT-4 Turbo

出典:Open AI YouTube
OpenAIが最近開催したイベントは、新しいモデル「GPT-4 Turbo」の発表で幕を開けました。

「Turbo」という名前が示す通り、このモデルの最大の魅力はその高い処理能力にあります。GPT-4 Turboは、処理できるトークン数が12万8000個にも及び、これはChatGPT-4の16倍に相当します。このトークン数の増加により、300ページの本全体をChatGPTに要約させることが可能になりました。トークン数の増加は、今回の発表で最も根本的で大きな改善点と言えるでしょう。

近年、ChatGPTの急速な普及を背景に、無料でオープンソースの大規模言語モデル(LLM)が次々に登場しています。これらはGPTも含むLLMの一種で、GPTの性能に匹敵するかどうかが多くの分野で試されています。しかしながら、今回のGPT-4 Turboの発表やそれに伴う機能強化、さらには価格引き下げにより、OpenAIのChatGPTが依然として業界をリードしていると言えるでしょう。

GPTs

出典:Open AI YouTube
OpenAIが新たに発表した「GPTs」サービスは、ChatGPTを使いやすくカスタマイズすることでオリジナルのチャットボットを作ることができる新しいプラットフォームです。このサービスは、チャット形式で行われる簡単な操作によって、特別な専門知識を必要とせず、ユーザーが自由にChatGPTを調整できます。

利用者は、既存のChatGPTに文書やファイルを提供し、個別の指示を加えることでカスタマイズを行います。さらに、GPTsはウェブ検索、DALL-Eによる画像生成、コード実行、外部APIの呼び出しなどのオプションを提供し、ユーザーのニーズに合わせた柔軟な機能拡張が可能です。カスタマイズされたバージョンは、他のユーザーと共有することもできるため、幅広い用途に利用することができます。

「GPTs」については、以下の記事でも詳しく解説しているので興味のある方はご覧いただくことをお勧めします。

『GPTs(GPT Builder)』とは?メリットや特徴を解説|オリジナルチャットボットを作って収益化も!?

GPT Store

出典:Open AI YouTube
OpenAIは、クリエイターが作成したGPTsを集約する「GPTストア」の開始を発表しました。このストアに関する詳細はまだ明らかにされていませんが、カテゴリー分類や検索機能が提供される見込みです。

加えて、今後数ヶ月以内に、公開されたGPTの使用数に応じて収益を得られる新しいシステムが導入される予定です。これにより、GPTsの開発者は、作品の利用度に基づいて直接的な報酬を得ることが可能になります。

知識更新能力の拡大(2023年4月まで拡張)

出典:Open AI YouTube
従来のGPTは、2021年9月までの情報しか持っていなかったという問題点が指摘されていましたが、最新の「Turbo」バージョンでは、2023年4月までの情報を把握する能力が備わりました。これは、GPTの知識の古さに対する重要な改善です。

一方で、11月4日に発表されたイーロン・マスク氏のAIモデル「Grok」は、このような制限がなく、リアルタイムでの知識更新が特徴として強調されていました。OpenAIのCEOサム・アルトマン氏も、今後はGPTの知識が古くなることを避けたいという強い意志を示しています。これらの動きは、AIモデルの進化とその知識更新能力の重要性を示しています。

Assistants API、コピーライト問題など開発者向けの仕組みも

OpenAIは、開発者向けの新機能「Assistants API」と「Copyright Shield」を発表しました。

Copyright Shield

出典:Open AI YouTube
この機能は、OpenAIの製品を使用している開発者や企業が、自身のアプリやサービスに関連して著作権侵害で訴えられた際に、OpenAIが介入し擁護するというものです。ただし、この保護は無料版のChatGPTユーザーや月額20ドルのChatGPT Plusユーザーには適用されません。

この新機能により、OpenAIは開発者と企業が安心して製品を使用し、創造的な活動を行えるようサポートすることを目指しています。ただし、保護の範囲には一定の制限があることにも留意する必要があります。

Assistants API

出典:Open AI YouTube
これは、開発者が自身のアプリケーション内でGPTを活用する際のサポートを提供するもので、ローンチ時には様々なツールが同時に提供される予定です。これには、DALL-E 3のAIによる画像生成機能やテキストから音声を生成する機能も含まれ、開発者はこれらを自分たちが作成するアプリに組み込むことが可能になります。

この新しいAPIの導入により、アプリ開発者はより簡単に高度なAI機能をアプリケーションに統合できるようになり、ユーザー体験の向上が期待されます。

まとめ

GPT-4の最新アップデートでは、多くのことが一気に進化し「2023年AI元年」を締めくくる衝撃的な内容が多かったのではないでしょうか。
日常的に使っている読者の方や、ビジネスの現場でも多くの活用事例が生まれてきており今回のアップデートにより更にChatGPTの利用可能範囲が拡大し、以前は活用できなかった領域での使用が見込まれます。
このアップデートについて、詳細を知りたい方や試してみたい方は、ぜひ実際に体験してみることをお勧めします!

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