自動運転の開発の現状は?開発の進捗状況や実現の時期について

何年か前から、自動運転技術の開発を機に、世界のさまざまな車メーカーが乗り出し、その進捗状況が話題になってきました。現在、一般車両への自動運転技術の実用化には至っていませんが、技術的には自動運転のレベルはどのようになっているのでしょうか。

私たちの生活を大きく変えることは間違いない自動運転車。開発の現状や実用化がいつ頃になるかについて見ていきましょう。

完全自動運転は2020年?

各国の自動車メーカーや自動運転開発に名乗りをあげている企業が、それぞれ新技術の実用化や完成の目処を随時発表しています。それによると、多くの自動運転システムが、2020年や20年代に実用化に向けて精度をあげているのが読み取れます。

自動運転車が当たり前になる時代はすぐそこなのでしょうか。

技術的には自動運転は可能

自動運転には実はレベルがあります。レベル0が現在の車社会。私たち人間がハンドルを操作し、ブレーキやアクセルを踏んで運転を行います。

そこから少しずつシステムができることが多くなるごとにレベルが分かれていて、完全な自動運転、つまりドライバーはコンピューターで、人間が運転に関する動作を一切行わない完全自動運転車というのはレベル5になります。

レベル5に相当する自動運転車はまだお披露目されていませんが、テスラの最高経営責任者(CEO)は、2020年の末までには「完全自動運転」を実現することができると発言しています。

その他のメーカー各社もそれぞれ自動運転のレベルを上げた技術を続々と開発しており、技術的には近い将来に完全な自動運転車が実用化できる段階にまで達すると言えるでしょう。

開発には巨額のお金が投資されている

今まで存在しなかった技術を手探りで作り上げていくためには、巨額の資金が必要になります。経済的に余裕のある大手企業もしくは、スポンサーがいないと自動運転の開発に名乗りを上げられません。

また完全自動運転ができる車が完成したとしても実用化となると、最初のうちはかなり高額な価格帯になってしまいます。自動運転車を民間の企業や一般のユーザーが無理なく手に入れるようになるまでには、技術だけではなく価格の面でも改善が必要になるのです。

実用化にはさまざまな課題がある

他にも実用化する前に解決しなければいけない課題はたくさんあります。まず自動運転車が実用化されたとしても、一気にすべての車が自動運転車になるわけではありません。今までと同じように人間のドライバーが運転する車は、たとえどんなに自動運転車が便利で手頃な価格で買えるようになったとしてもなくなることはないでしょう。

そうなると、高速道路や一般道路をシステムで完全に制御された車と人間が運転する車が混在して走るようになります。一方は決められたスピードで自動で走行するのに対し、一方は自分の都合や感情などでスピードを上げたり煽り運転などをしたりすることも考えられます。

さらにシステムで走行している車が事故を起こした時の責任はどうなるのか。自動運転が実用化できるレベルまで来ていたとしても、乗り越えなければいけない課題は多く残されています。

特定の環境で自動運転車が使われるのはもうすぐ

一般道路での走行や一般ユーザーが自動運転車を入手するまでにはまだ時間がかかりそうですが、一定の条件が揃う環境であれば、現在の自動運転技術のままでも十分に実用化でき、活躍する場所がたくさんあります。

すでに自動運転車が導入されていたり試験的に運用されていたりするものもあります。具体的にどんなものがあるのかみていきましょう。

特定の敷地内で自動運転車が走行

特定の敷地内での自動運転車はすでに存在しています。アメリカのオハイオ州のデトロイトやコロンバスといった交通量の多い都心のエリアでは、自動運転のシャトルバスが運行されています。また大学構内や空港や農場、ホテルなど広大な敷地内の決められたポイントから決められた目的地までを移動する手段として、一般車が走行することがない短い区間の移動での自動運転車はすでに存在しているところもあります。今後数年以内にもっと増えてくることでしょう。

ただし、このレベルの自動運転の場合には人間のドライバーが必ず乗車する必要があります。システムが作動しなかったり不具合が起きたりした時に、すぐに運転を変わることができるような状態での自動運転となります。

自動運転のタクシー

自動で運転するタクシーも実はすでに存在しています。ドライバーの人件費が大幅にカットできるので、乗車賃も今よりも安くなるでしょう。

また運転手の態度が悪くて不快な思いをした、寝たいのに世間話をされ続けて疲れたといった経験をしたことがある人も多いと思いますが、そのような本来の目的とは関係ないストレスがなくなります。

決められたルートのシャトルバス

スクールバスやシャトルバスといった決められたルートを走行するバスも、すでに自動運転車は試験的な運用が始まっています。決められたルートや停車位置をシステムでセットすれば、安全な速度で定期的に運行することができます。

今後高齢化が進む日本でも、自分で運転ができない高齢者が自動運転のバスに乗って買い物に行ったり、施設内の移動に使用したりと、さまざまなシーンで活用できそうです。こちらも実用化はすぐ目の前まで来ていると言えるでしょう。

自動運転技術の課題と進捗状況

それでは現在の自動運転の技術はどのくらいなのか、どんなことができるのか、改善点はどんなところかを見ていきましょう。課題は残されていても、私たちの生活がより便利になるように、自動運転技術は確実に進歩を遂げているようです。

改良の余地があるADAS

自動運転機能の一つとして、ADASが日本では知られています。自動運転支援機能とも言われ、レベル2の自動運転に当たります。運転する主体はドライバーですが、ハンドル操作やブレーキ・アクセル操作の一部をコンピューターが行う技術のことをいいます。

基本的に運転の操作も責任も人間のドライバーが行うものですが、高速道路での運転で速度を設定したり障害物を察知した時に自動的にブレーキがかかったりと、補助的なサポートをしてくれます。

しかし日本のADASは車両検知がまだ不完全であり、カーブや急勾配のある道路では、自動運転では車線内に車両を維持しながら走行するのが難しいのが現状です。突然支援システムが作動しなくなり、突然人間ドライバーが運転を変わらなければいけなくなるような可能性があり、改善が必要と言われています。

AIによる自立走行車も

現在多方面で活用されているAIコンピューターを自動運転車に搭載することによって、2020年までに監視付きの自動運転車が生産できるようになる見通しです。

多くの企業がAIのテスト運用をしていて、そのデータを集積することで、AIパフォーマンスやカメラやレーダーの種類、LiDARを搭載するかどうかなどを決めてシステムを作り上げていきます。今後も自動運転の開発はますます加速していくのではないでしょうか。

危険状況を想定し仮想空間で訓練

AIの経験値はGPUを使った膨大なデータをもとに仮想空間を作り、道路や天候といったあらゆる走行環境を再現します。このようなテストを何度も繰り返し、あらゆるパターンを想定して対応できる自動運転の開発が進められています。

完全な自動運転カーの実現はもう少し先

完全にシステムが主体になる自動運転車の実現は、技術的には近い未来に可能ではありますが、人とコンピューター制御の車の共生のためのルールや、走行する場所など技術以外の自動運転車が加入してくる車社会の整備が必要になります。

自動運転の開発が進み実現化するのはとても楽しみなことですが、自動運転車を社会に受け入れるための人間側のモラルや認識といったものもルール化が必要ですし、意識を育てていかなければいけないでしょう。

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