デジタル敗戦国日本、復興の道しるべは組織のアップデートにあり。サイボウズ社長 青野慶久氏と立教大学ビジネススクール田中道昭教授が考える多様性の時代【後編】
2022/1/19
勤務場所も労働時間もすべて社員の裁量に任せ、副業も可能。サイボウズは100人100通りの働き方を実現するべく、率先して働き方改革に取り組んでいます。まさに、多様性を代表するIT企業として知られていますが、その自由な働き方は責任と表裏一体であることも事実です。サイボウズ株式会社の代表取締役社長を務める青野 慶久氏が目指す理想の社会、良いチームを作るための条件、デジタル敗戦国と揶揄される日本の復興について、立教大学ビジネススクール田中道昭教授が切り込みます。
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*本稿は対談の要旨であり、実際の対談内容は動画をご覧ください。
見据えるのは日本だけでなく世界。地球の裏側も「チームワークあふれる社会」に
青野:企業のパーパスに「チームワークあふれる社会を創る」と書いています。「チームワークあふれる日本を創る」なら日本だけでいいですが、「社会」というからには世界中をチームワークであふれさせないといけないですし、目線は世界を見ていないとパーパスと矛盾します。ですから常にグローバルを意識しなければいけません。
田中:「チームワークあふれる社会を創る」ということで、マイクロソフトのCEOであるサティア・ナデラ氏は最近、「ワールドビュー=世界観」を示す必要性を強調しています。チームワークあふれる社会をグローバルで実現するなら、どういうワールドビュー=世界観でしょうか?
青野:意識しているのは、日本の裏側にあるアルゼンチンです。日本からだとアジア、アメリカ、ヨーロッパあたりを意識しがちですが、あえて地球の裏側のアルゼンチンを想像しています。アルゼンチンに行ったことはないですが、一番遠いところを想像して、そこにある大小さまざまな会社で多様性のある組織が作れていて、さらにチームワークがあふれているか、多様な個性が生きているか。仕事が苦手な人もいるでしょうし、育児しながら働く人もいる。そういう人たちが1つのチームになって、公明正大に自立して働いているかどうか。自分は制限がありながらも貢献できて嬉しいという状態が、アルゼンチンの小さな会社でできているか。これを実現するために僕たちはなにができるのか。そういう発想で考えています。
田中:アルゼンチンの大企業だけではなく、小さな会社も視野に入れているのですね。そこでまた「公明正大」と出てきましたが、やはり重要ですか?
青野:重要ですね。多様な個性を活かす社会になったとき、文化や価値観は皆違いますから、世界共通項として信頼のベースを置くこと、嘘をつかないでおくことは重要です。特にインターネットの普及で嘘を暴きやすい時代になっています。どこにでも監視カメラがありますし、すぐに証跡も残りますから。世界は、嘘をつかない社会に向かっていると思いますし、私たちはこれを広げていきたいと思います。
田中:グループウェアを通じてチームワークあふれる社会を実現したとして、情報伝達や情報共有、情報格差などはどのように解消されている世界観でしょうか?
青野:多様な個性を活かすチームを想像すると、必ずしも朝9時に出社できる人ばかりではありません。育児や介護をしていたり、遠いところから出社する人もいて、働く時間も場所もバラバラでしょう。そういう人たちがチームワークを実現するためには、情報共有をする必要があります。午前中しか働かない人も、午後しか働かない人もいますから、バトンタッチをするには情報を共有して引き継がないといけない。「ここまでやったので、午後からお願いします」という共有ができる、情報共有のプラットフォームがあって初めて多様な個性を活かすチームができると思っています。
私たちのグループウェアが多様な個性を活かすために必須なものとなれば、もっと多様な人たちがチームに参加できるでしょう。目が見えない人も、耳が聞こえない人も、車いすの人も、キーボードが打てない人も参加できるかもしれません。多様な人を受け入れるためにITで情報共有の基盤をしっかりと作りたい、そんな思いでやっています。
良いチームを作るための第一条件は、全員が共通の理想を持ち共感していること
青野:例えば、10人の集団がいて、その集団がチームであるかどうかを見分ける軸はただ1つ、この10人に共通の目的があるかどうかです。10人が集まっているけれど、ただ集まっているだけならグループであって、チームではありません。「一緒にこれを目指します」となった瞬間にチームになります。これがチームワークを考える際の前段階となる「チームかどうかを見分ける方法」ですが、皆忘れがちな視点でもあります。会社は何十年、何百年と続いていますから、なんのために集まったのか、 集まって何を目指しているのかが意外とはっきりしていないチームが多いと思います。私のいたパナソニックでも企業理念を掲げていましたが、ただ聞いているだけでしたからね。
田中:掲げているだけで終わってしまっている企業も多いですよね。
青野:そうなのです。その掲げてあることを、本当に一人ひとりが思いを持って「目指したい」となって初めて、チームが成立する。良いチームワークの第一条件が、共通の理想に共感しているかどうかです。ここは絶対押さえないといけません。
田中:パーパス・ミッションが共有されているということですね。その一方で、アメリカのビジネススクールで言うところの「オーガニゼーショナル・ビヘイビア」、日本語にすると組織行動論では、グループとチームには4つの違いがあると言われています。1つは目標・ゴールです。グループは情報共有までですが、チームはチームとしての実績になっているかどうか、シナジーが生まれているかどうかが重要です。グループはシナジーを生みませんが、チームはシナジーを生む。それから説明責任もあります。グループでの説明責任は個人にありますが、チームの場合は責任者だけでなく相互に説明責任を負っています。それからスキル。グループの場合は各自のスキルがバラバラですが、チームの場合は相互補完的です。この4つについてはどうお考えですか?
青野:1つの理想に向かって、みんなでやろうとなったときに互いの顔を見合わせて、「じゃあ、僕は得意なここをやる」と進めていくと思いますが、これがまさに役割分担やシナジー、お互いの説明責任にシフトしていくと思います。ただ、そこは必須かと言われると私の中では必須ではありません。圧倒的に大事なのは、「みんなでここを目指すぞ」と共有していること。ここが共有されていたら、後はみんなで話し合いながらできていくようになると思います。
田中:サイボウズでは「チームワークあふれる社会を創る」というパーパスと4つのバリュー(カルチャー)を共有していて、皆が自立し、分報が一般化している。そうすると自ずとチームのパフォーマンスも上がり、シナジーも確実に生まれているでしょうし、皆が説明責任と質問責任を求められていますからとても相互的で、スキルにおいても互いに助け合っています。結果的に「オーガニゼーショナル・ビヘイビア」が定義するところのチームになっているということですね。
青野:そうですね。順番や優先度で言えば、まずはみんなで共通のゴールを目指していることが一番大事。その上で、共通のゴールを目指してさえいれば、さまざまなやり方でチームワークを高めることができると思っています。
田中:サイボウズというチームを作ってからは、いろいろな変遷があったと思います。チームを作るにあたって一番難しい点はどういうところですか?
青野:サイボウズはまだ発展途上だと思っています。今ではメディアにも注目していただき、多くの人が入社を希望して応募してくださるのですが、その中でどれだけ採用できているのか。ある意味、フィルターをかけて受け入れられる人しか受け入れていません。そこに経営者としては忸怩たる思いがあります。昔はみんな辞めていく会社だったのに、入りたいと言ってくれているのです。そう言ってくれる人を受け入れられないなんて、チームとしての器の小ささを感じます。いつかは、入りたい人が全員参加できるようなチームにしたいですね。
田中:100人100通りで個性を大切にされているサイボウズが、採用で重視している点はどこでしょうか?
青野:先程のパーパスの話に戻りますが、「チームワークあふれる社会を創りたい」と思っているかどうかです。チームワークに興味がないと言われるとそれは難しいです。他には、多様な個性を重視できて相手の価値観を否定しない点や、嘘をつかずに働けるかどうか、駄目なときは駄目と正直に言ってくれるか、そういう点を見ています。もともと自立度の高い人が受けに来てくれているので、そういった人を中心に採用していますが、本当は自立度が低い人でも、サイボウズに入ることでどんどん伸びるような組織にしたいです。
田中:サイボウズの社員の皆さんはストレングスファインダー的に言うと、共感性が高い人が多く、結果的に必要条件になっているということでしょうか?
青野:そうですね。
田中:目指すはGAFAなどの巨大IT企業。そういう世界観を実現していきたいということで、GAFAのような米国の巨大ITテクノロジー企業と比較したときにサイボウズの課題はどこにあるでしょうか?
青野:彼らはトヨタなどのレベルではないほど圧倒的に巨大で比較にならないのですが、私たちの事業分野はあくまでもグループウェア、チームワークの部分だけです。彼らが大きくても競争相手としてはごく一部の部門であるということが前提にあると思います。技術力も足りないですし、お金も含めてリソース不足もありますが、コツコツ地道に積み上げながら追いかけていくと思います。
田中:GAFAで見逃せないのは、企業として競争力が高くマーケットからの評価も高いだけでなく、例えばGoogleのように、ムーンショットなど最終的には非常に大胆なビジョンの実現を重要視しながら、心理的安全性の確保も重視している。その辺はベンチマークされていますか?
青野:そうですね。偶然かわからないですが、同じ方向に向かっていると思います。Netflixもそうですが、最先端のIT企業が考えて突き詰めていくところは私たちとそれほど違わないだろうなと。事業では競争するかもしれませんが、向かっていく社会のイメージにはそれほど違いがないと思っています。
デジタル敗戦国日本の課題は、ノーコード・ローコード・クラウドで解決できる
青野:日本をなんとかしたいですね。今回、コロナでデジタル敗戦国というレッテルが貼られていますが、日本の特徴はITのプロフェッショナル人材がエンドユーザー企業におらず、SI*の企業にいることです。アメリカ企業は、食品会社だろうがメーカーだろうがとにかく、社内にITプロフェッショナルがいてシステムを作っていますが、日本企業は社内にほとんどいない。外の企業に丸投げになっていて、それがデジタル敗戦国を作ってきた1つの理由でしょう。これはテクノロジーで解決できると思います。今までは社内に詳しい人がいないからとSI企業に丸投げをしていましたが、今の時代はクラウドがあるので、メモリーやサーバーなども含めたITの知識がいらなくなっています。
*SI:システムインテグレーションの略。システム開発や運用などを請け負う企業のこと
私たちが提供するkintoneは、ノーコード・ローコードでアプリケーションもプログラミングレスで開発できます。社内にITのプロフェッショナル人材がそれほどいなくても、自分たちでシステムを作ることができる時代になってきました。デジタル敗戦国の日本でプロがいなくても、新しいクラウドのテクノロジーを提供することで底上げができる。現場の人たちが自分たちの手でデジタル化を進めていく国にできる。そういったことを実現させたいし、このモデルはグローバルにも展開できると思います。アメリカの企業でも社内にプロ人材がいない会社はたくさんあるでしょうし、プロ人材がいても人数が少なくて手が回らない会社もあるでしょう。ノーコード・ローコード、クラウドのテクノロジーで、現場の人たちが自分でシステムを作れるような世界を作ってみたいです。
田中:ノーコード・ローコードにこだわっていらっしゃるのは、より多くの人が使えるだけでなく、さらにそれぞれの会社の個性に合わせて使ってもらいたいという思いがあるからでしょうか?
青野:そうです。多様な個性を活かしたチームには、10個あれば10通りの形があっていいと思います。チームに合わせてカスタマイズする必要があります。いちいち業者に頼むのではなく、使いやすいようにグループウェアを変えていく。こういう発想がないと多種多様なニーズに答えられません。現場の人が自分の手で改善できる。デジタル化の喜びを皆に感じてもらえるような社会にしたいのです。
多様性を奪う仕組みが、日本の経済成長を妨げている
青野:目指している世界は、多様な人と多様な個性があって、それでも自分らしく楽しく暮らして働けるような社会です。コロナが流行り始めたときに、「熱が出ているけれど、出社しないといけない」という人がいることにびっくりしました。そこまでして無理に出勤しているのを見て、これは問題提起をしないといけないなと。「もっと自分らしくあっていい」と伝えるべきだと思い、オリンピックイヤーだったこともあり「がんばれ!ニッポン!」にかけて「がんばるな、ニッポン。」とメッセージを発信しました。
もちろん出社しないといけない人は行けばいいです。本当に全員が出社する必要があるのか? そこを一度考えてみようよと。そういう理由で問題提起をしました。選択的夫婦別姓も実は同じで、結婚したときに名前を変えたい人は変えればいいですが、さまざまな理由で変えたくない人もいます。そのときに選択肢がない社会はどうなのかと。多様な個性を無視してこっちに合わせろ、なんていう社会は私たちの理想ではありません。おかしいものはおかしいと発言していきます。
多くの経営者が発信していれば私も目立たなくて済みますが、日本だと多くありません。海外のIT企業はセクシャルマイノリティーなどについても発信するのが当たり前。むしろ企業のトップが発信しないと若者から支持を得られなくなっています。しかし日本では発信する経営者が少ないため、私が目立ってしまっている感じがあります。
田中:しかし、常に企図して目立つようなコピーを考えていますよね(笑)。
青野:そうですね(笑)、問題提起なので知って欲しいということで。
田中:2022年になりましたが、今年はどんなメッセージを発信する必要があると思いますか?
青野:今一番お伝えしたいメッセージは、多様な個性を奪う仕組みが実は日本の経済成長を妨げているということです。「朝○時から夜○時まで働き、残業は○時間しなさい」と上司に言われたままローテーションして働く一律的なやり方をしているからこそ、日本企業の生産性は下がっているのではないかと。海外でどんどん成長している国や企業はこぞって個性を大事にしています。女性であっても働き続けられるようにする。セクシャルマイノリティーであっても胸を張って暮らせるようにする。
そうすることで、より多くの人たちが活躍の場に出てくることが可能となり、生産性が上がるだけでなく、生きやすい社会が作られていきます。まだ日本人の多くは「とにかく多様性が大事、以上」で終わっています。多様性を大事にするということは、生産性と直結するほどすごいことです。だからやるのだということを、日本人に伝えていきたいです。
「自由と責任」を維持するために、一人ひとりの意思決定を支援していく
青野:自由と責任も、一人ひとりそれぞれ達成できるペースが違いますから、それぞれのペースでいいと思います。最初から働く時間や場所、仕事内容などを自分で選んでくれと言っても難しいですよね。
田中:難しいですよね。サイボウズでも最初は自由度を低くしているのでしょうか?
青野:意思決定の支援をしています。例えば、大学を卒業して新入社員で入り、いきなり配属部署を自分で選ぶことは、開発をしたくて入社した一部のメンバーなどを除いて、難しいと思います。そのようなときは面談をして、対話をしながら選べるよう支援をしていきます。大事なのは選んだ後です。本人は迷いながら選ぶので、働き始めて違うことにすぐ気づいたりします。「本当にやりたかったのは、これではないかもしれない」と気づいた時には、伝えてくれればすぐに対応します。選んだことを自己責任だから仕方ないと押し付けるのではなく、リカバリーのためのフォローアップを整えておく、オンボーディングのプロセスがとても大事だと思います。間違えた選択を経験していくうちに、だんだんと自分自身で間違えずに選べるようになる。失敗しては駄目だと言ってしまうと、かえって自立心を削ぐことにつながってしまいます。
田中:なるほど、良いお話ですね。2022年は、多様性や個性を活かすというメッセージをさらに発信していく。そして給与、キャリア、勤務体系などを選ぶのはすごく難しいのですが、選択ができるように支援するということですね。むしろ失敗することを促進しながら、高速でPDCAを回して、意思決定を支援するというのは非常に良いアイデアですね。
青野:最終的に決めるのは本人ですが、自分が今なんの意思決定をしようとしているのかをテーマに出してもらい、kintoneのアプリケーションで周囲からの助言を得られるようにしています。その上で本人に意思決定してもらうことで、失敗をしても振り返ることができます。あの時、あの人がこう言っていたなと。ですからPDCAを回すことは大事です。
デジタル敗戦国日本が、世界に追いつき追い越すために
青野:今まではグループウェアのツールだけを提供してきましたが、どう組織をマネジメントしたらいいのか、ノウハウを含めてお客様に提供していくべきだと思いまして、「チームワーク総研」というブランドでコンサルティングや研修をする事業を立ち上げました。自立度を高めていく方法や、チームの役割分担のために必要な取り組みなどの助言をさせていただきながら、お客様自身でチームワークを高めてもらうことが目的です。ツールとメソッドという言い方をするのですが、道具だけ良くなっても駄目で人間もバージョンアップしないといけません。両方のバージョンアップを同時にすることで組織は進化していきます。
田中:「チームワークあふれる社会を創る」というパーパスを実現するために、グループウェアというツールだけではなく、チームワーク総研でメソッドを教育していくということですね。
青野:道具だけじゃ駄目ということに気づいた感じです。
田中:最後にお伺いしたいのは2022年起点で5年後、2027年の青野さんが描く5年後の世界についてです。2027年の世界をどのようにイメージしていらっしゃいますか?
青野:あまりきちんとしたお答えができないのですが、5年先については具体的にイメージしていません。
田中:意外ですね。先ほど語っていただいたワールドビューでは、アルゼンチンのお話が出ましたが、それは何年後のイメージなのでしょうか?
青野:イメージとしては30年~50年後くらいですね。やっていることは1年の積み重ねなので、5年先となると実はあまり考えていないのです。
田中:5年という年数は一番イメージしにくいのかもしれませんね。30年くらいの世界観があって、そこから逆算して毎年積み重ねていくとすると、5年や10年は逆にプロセスや過程であると。
青野:前編でもお話していた『ティール組織』の本にも「オレンジ組織」と言われる目標達成型の組織は、3年の事業計画を書いてブレイクダウンをしてタスクに落としていくと説明されています。ティール型の組織は、今この瞬間になにが起きているのかに集中しようとします。今目の前のお客さんはなにに困っているのか、今自分はなにをやりたいのか、どちらかと言うと「今」に集中する。あとは、本当に遠くの世界のイメージを持っておけばいい、といったことが書いてありました。イメージとしてはそれに近いですね。
田中:ティール組織にはホールネス(全体性)など、スピリチュアルな概念も入っていますが、そこも含めて今ここが重要ということですね。
青野:そうですね。今、目の前で起きている現実に対して自分たちがベストを尽くしていく。そこに集中したいと思っています。
田中:青野さん、本当にありがとうございました。デジタルシフトタイムズは企業の経営者やリーダーなど、デジタル化を通じて社会を変革していきたいという問題意識を持った方が多くご覧になっています。最後にぜひメッセージをお願いします。
青野:日本はデジタル敗戦国などと言われ、大変悔しい思いをしていますが、ここから私たちは十分に追いつき追い越せると思っています。その理由の1つがツールの進化です。先ほど申しましたように、今はクラウドやノーコード・ローコードのようなテクノロジーがありますから、むしろ日本の現場力を活かしてどんどんデジタル化を進められる時代になりました。これをうまく使いこなすことで、欧米のデジタル化に負けないDXが進められると思います。しかし、ただツールを導入するだけでも駄目で、あわせて必要になるのが現場の個性を活かし、個性に向き合って多様な働き方、仕事の仕方を受け入れて伸ばしていくことです。もちろんそのためには、組織のアップデートも必要です。この両輪を回すことができれば、日本のデジタルシフトの未来は明るいと思っていますので、ぜひ皆さん取り組んでいってください。
田中:最後に素晴らしいメッセージをありがとうございます。本日はありがとうございました。
青野:ありがとうございました。