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三陽商会、オーダースーツ新ブランド向けに、東大発「体型の3D解析技術」を導入へ

株式会社PKSHA Technologyの子会社で3D関連のアルゴリズムに強みを持つ東大発技術系スタートアップである株式会社Sapeetの提供する体型の3D解析技術が、株式会社三陽商会が2019年9月にスタートするパーソナルオーダースーツブランド 『STORY & THE STUDY』 に導入される。

Sapeetは、従来のウエストやバストといった数値情報だけの測定ではなく、体型の立体的な特徴(いかり肩、なで肩等)を解析する3D解析アルゴリズムを提供する。
■背景となる課題

通常のパーソナルオーダーでは、デザインカスタマイズの組み合わせが無限にあるため、消費者にとって全体像がわかりづらいといった、デザイン選定における課題があった。また、スーツのパターンオーダーが拡大・普及しつつあるが、消費者が着心地やオーダーの良さを深く認識しづらく、既製服との違いが不明瞭な状況にある。

Sapeetは上記課題解決のため、ヌード寸の精度ではなく、身体形状に合わせてシルエットを整えシワをなくす補正の方法を、消費者が理解できる形で伝えていくテクノロジーとして長期的に共同検証・開発していくことになった。

■新ブランド『STORY & THE STUDY』に提供した技術
2019年9月からの新ブランドのリリースに合わせ、Sapeetが研究開発してきた3D関連の以下の2つのモジュールをセミカスタマイズし、今回のシステム開発の協力をした。

1)3D Fitting Analyzer
ユーザーの写真から体型・姿勢の特徴を捉え、単純な測定寸法だけでは実現できない快適なフィット感を実現。2019年9月のリリース時には、まずは最も着心地に影響を与える部位(肩、腰等)から機能の提供を開始する。
2)Virtual Design Simulator
顧客のカスタマイズ項目を反映したスーツ・シャツの完成イメージを接客時に共有できる。さらに2着目以降はEC上でデザインを決定すれば、最短10分程度でオーダー可能。いつでもどこでもスムーズに、理想の体型・見え方を実現するあなただけのスーツを手に入れることができる。
■今回の提供技術の背景と意義

今回提供する技術は、「身体のどの部位がスーツの着心地やシルエットに影響するのか」といったものづくり側の要件を定量的に再定義するところが最も重要かつ高難度。さらに、消費者に負荷をかけないよう、一般的なスマホで撮影した全身写真から簡易的に3Dモデルを再構成する方法においては、精度と利便性のトレードオフの問題がある。

そこで、数万体の3D体型データを解析し、実際の店舗試着室の環境下で撮影する写真とを比較しながら、現場の販売員が自然なフローで消費者にデータを提示するためのソリューションを構築した。

■今後の展開

三陽商会の本事業では、2着目以降のリコメンド内容を充実させ、最適なタイミングで提案を重ねることで、消費者と継続的な関係性を築くことを目指している。そこで、Sapeetは、採寸・3D解析のサービスを一度でも利用した人へは、過去の購買履歴やサイズ情報に基づき、自身にフィットしたスーツを、シーズン毎に提案するアルゴリズムを開発するという。