病院のRPA導入で民間企業を超える業務効率化を目指す 年間8000時間の業務を削減へ

RPAホールディングス株式会社の子会社で、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)/Digital Labor(仮想知的労働者)のベーステクノロジーを提供するRPAテクノロジーズ株式会社は、社会医療法人宏潤会 大同病院にRPAツール「BizRobo!」を2019年6月より本格導入した。
民間企業が、AI, IoT, API等の最新テクノロジーを活用し様々な経営課題を解決している中で、大同病院でも、「診断や治療の質の高度化」、「業務の効率化」、「地域の診療・介護ネットワークの強化」のために、テクノロジーを活用できないかと模索していた。

同院では、これまでも電子カルテシステムをはじめ60を超える部門システムからデータを収集し、ダッシュボード等のBIソリューションを導入し経営の意思決定のインプットとするなど、業務に関わるデータを最大限活用してきた。しかしながら、医療の質(QI)の向上を目指した現場レベルでの改善には限界があり、より詳細なデータを活用するために人が手作業で対応していた。同院は、RPAを活用する事でこれらの課題解決が可能と判断し、本格導入に踏み切ったという。

具体的な導入効果として、医師業務や間接事務の効率化、QI関連データ収集、各種事務サポート等により、年間8,000時間に及ぶ業務をRPAに置き換える事ができると試算している。既に、「総合内科が回診時に使用する診療サマリを抽出するロボット」(週次)、「施設基準のQIデータの一つであるDPC(診断群分類別包括制度)データに基づいて入院期間区分毎の患者データを抽出し、各診療部門に提示するロボット」(日次)を構築し運用を開始しており、後者は職員自らがロボット開発を担当している。
■大同病院 理事長 宇野 雄佑 コメント
昨今、民間企業でAI, IoT, APIを活用して経営的な課題が解決されている事を踏まえ、医療においても、「診断・治療の領域」、「業務の効率化」、「医療・介護における地域ネットワークの強化」等、様々な領域で最新テクノロジーの適用が可能と考えています。RPAに関しては、特に、「業務の効率化」に大きな期待をしており、RPAを働き方改革の一助として活用する事で、医療従事者がこれまで以上に直接診療に時間を割く事が可能となり、結果として、医療の質の向上を実現していきます。
将来的には、RPAが複雑なデータ構造となっている電子カルテシステムから医療に必要なデータを抽出・再構造化した上で、患者病名、治療プロセス、検査結果等のエビデンスに基づきAIとRPAの組み合わせにより、医師にアラートを提示する等、医療安全及び医療の質のさらなる高度化を実現していきたい。