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「2020年求人増加が見込まれる職種」10大トレンドが発表 AI・5G関連の需要が高まると予測される

外資系人材紹介会社ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパン株式会社は、自社のコンサルタントへの調査や転職実績動向を踏まえて2020年の国内転職市場における10大トレンドを発表した。

キャッシュレス決済増加の流れを受け、Web/モバイル開発者の需要が急増

モバイル決済技術の導入が2020年の日本のフィンテック市場を大きく変えることになる。政府が2025年までに「キャッシュレス決済率40%」という野心的な目標を掲げたことで、多くの企業が国内需要に応えるためのシステム開発を進めている。このため、この分野におけるWeb/モバイル開発が急増しているものの、多くは極めて国内向けの性質を持っている。

したがって、こうした職種についてはバイリンガル・エンジニアである必要はなく、企業はネイティブもしくは流暢に日本語が話せる開発者を求めている。比較的新しい業界であることから、将来的に育成可能なジュニアレベルのエンジニアを採用しようとする企業も多く、キャッシュレス決済に不可欠なサイバーセキュリティの専門家も求められる。

AI技術者の需要がさらに増加

さまざまな業界でAI、ロボティクス、機械学習、自動化のスキルや知識を持ったIT人材を採用しようとしている。新たな技術を最大限に活用できるよう、企業が自らの組織変革に取り組む姿勢が、こうした傾向を大きく後押ししていると考えられる。エンジニアの増員に加えて、ビジネスアナリスト(BA)、プロジェクトマネージャー(PM)、さらにプロジェクト全体をまとめてIT環境全体を管理できるチームマネージャーにも引き続き大きな需要が見込まれる。

Eコマースの成長で物流担当者の募集が増加

Eコマースが飛躍的に成長したことによって超大型物流センター(DC)の増加に加え、拡大する顧客の需要に対応する中小規模の配送センターも全国各地に広がっている。このため、大規模物流センターの経験を持つ求職者には高い需要がある一方で、生鮮品を含む幅広い商品を取扱ったことのある経験者も多く求められている。自動化、マテリアルハンドリング(ハードウェアとソフトウェアの両面)、さらには自動運転の実現など、技術面でのイノベーションが進むことによって、業界全体のイノベーションもさらに進むと予想される。また、バイリンガルの調達プロフェッショナル(直接&間接)に対しても依然として強い需要が見込まれている。

製造業でIoTなど新規テクノロジーの経験者への需要が拡大

米中間の貿易戦争によって世界的に地政学的不確実性が高まる中にあっても、昨年一年間、日本国内の製造業界の求人は増加傾向にあった。伝統的に日本ではGDP(国内総生産)の20%程度を製造業が支えてきたとは言え、急速な技術革新やビジネスプラクティスの根本的な変化、国内外での厳しい競争といった課題を抱えている。このため、FAE、ADAS、IoT、ファクトリーオートメーションなどの新規テクノロジーの経験を持つ人材が強く求められるようになると考えられる。同様に、製造業のより高度な基準を満たすために、OpEx、EHS、QC/QAを始めとする業界標準に基づくポリシーや品質管理の経験や知識を持つ人材の需要も高まると予想されている。

5G関連の知識を持った通信技術人材の求人が増加

国内で5Gネットワークや関連技術が普及・拡大していくことによって、TMT業界の求人が増加し、これまで3G/4Gを経験してきたエンジニアやマネージャーを中心に給与水準も上昇すると予想される。また楽天モバイルが完全クラウド化したサービスを立ち上げるなど、こうした動きはクラウドやIoTといった分野とも連動し、こうした分野での人材の需要も高まると考えられている。

日本では現在、2020年の5G商用サービス開始に向けた準備が進んでおり、複数のモバイル事業者がネットワークの構築作業を行っている。このため、研究者のほか、ネットワーク、光ファイバー、テレコム関連のエンジニアなど、5G関連の知識のある人材の需要は高く、高待遇が提示されると予想される。

ライフサイエンス業界では、研究開発関連職の需要が増加

中小の海外スタートアップ企業にとって、日本のライフサイエンス業界は依然として魅力的な市場であり、今後1年間は特にがん、希少疾患、遺伝子治療、RNA(リボ核酸)関連治療における研究開発分野に注目が集まると予想されている。そのため、医薬品開発業務受託機関(CRO)は引き続き積極的に人材を採用し、基礎研究やQA/QCといった需要の高い領域での人材育成を進めようとしている。

コマーシャルサイドでは、プロジェクトベースの医薬情報担当者(MR)の需要が依然として高く、そうした人材を供給するために医薬品販売業務受託機関(CSO)がこれまで以上に人材確保に力を入れ始めているほか、臨床開発のスペシャリスト(メディカルサイエンスリエゾン)も強く求められている。

IoT製品に欠かせない「組み込みエンジニア」の需要が拡大

製品にIoTの技術を組み込む技術の分野で求人が増加しており、この傾向は2020年も続くと予想される。メーカーのほか、産業用ソフトウェアや自動車業界各社でもハード、ソフト両面での能力強化を図っており、組み込み開発者やテスターの採用が急激に増加している。年々、新型車により多彩な機能やコネクティビティを搭載するようになっている自動車各社では特にこの傾向が顕著に見られる。

人事部門の根本的な変革に向け、HRBPやITスキルを持った人事担当者の需要が拡大

改正労働基準法が施行されたことを受け、シニアレベルの戦略HRプロフェッショナルの採用が増加しており、人事管理システム(HRIS)の活用も拡大している。多くの組織で新たな休暇制度やフレックスタイム、在宅勤務などを取り入れた新たな人事規則を導入しており、上層部を巻き込んで制度改革を推進し、変革期の会社をうまくかじ取りしていくことのできるHRビジネスパートナー(HRBP)の需要が高まっている。また、ペーパーレス化を進め、時間外労働の上限規制が守られるよう従業員の働き方をこれまで以上に監督する必要が生じていることから、HRIS関連のITスキルを持つ人事担当者を求める企業も増加すると考えられる。

人材不足が続く経理・財務部門でバイリンガルの財務人材に継続的な求人

日本の財務業界は依然として人材不足に直面しており、財務計画や財務分析を担当する人材が不足している。特に求められているのが、優れたビジネスセンスがあり、日本語の能力(ネイティブレベル)に加えて英語でのコミュニケーション能力(初球のビジネスレベルから流暢なレベルまで)を持つ中堅の専門職人材だ。ジュニアレベルから中堅クラスの経理・財務担当者は、ユーザーとサービスベンダーの双方で常に高い需要があることから、こうした傾向は今後も慢性的に続くと考えられている。日本のグローバル企業でも国内外の関連資格を有する人材の採用に力を入れるようになっているほか、リージョナル企業では原価計算やプラントコントローラーといった職種の求人も依然として多く見られる。

大手企業の移転計画で、マルチタスクをこなせるオフィスプロフェッショナルの需要が拡大

2020年には総務やオフィスアドミニストレーターといった職種の需要が高まることが予想される。複数の大手グローバル企業がオフィスの移転を行うことがその大きな要因になっており、移転に伴う再配置や資材や用具の供給、関連プロジェクトのコーディネートなど、オフィス移転を支援できる人材が求められている。

また、一般的なオフィス管理業務に加えて、セールスアドミニストレーターやオフィスマネジメントもこなせるエグゼクティブアシスタントが求められるなど、より多くの役割を果たせる人材の求人も見られるようになっている。特に、比較的規模の小さなグローバル企業では、こうした求人を通じて英語力があり、優れた能力と臨機応変な対応のできる人材を採用したいと考えており、適切な人材に対してはそれに見合う待遇を積極的に提示している。

ヘイズ・ジャパンのマネージング・ディレクター、リチャード・アードリーは今後の転職市場について、「国内市場に目を向ける企業が増加し、新規テクノロジーにおけるイノベーションが加速することによって、2020年の転職市場が急速に拡大する土台が整えられました。

しかし、急速な高齢化によって企業が慢性的な人手不足に陥っているにもかかわらず、それほどの賃金上昇がみられないなど、近年の国内労働市場は数々の深刻な問題を抱えています。しかし、このところ転職市場に流入する人材が一気に増加し、失業率の一時的な上昇が見られながらも、日本の完全失業率は過去最低水準を維持しており、これはプラスにとらえることもできます。

こうした状況は企業が採用に関して自社の期待値をうまく管理していることを示しているともいえ、企業はさまざまな方法で自社のブランドイメージを高めようとしており、給与についても競争力を維持しようとしています。これからの1年は、あらゆる業界に押し寄せているデジタル化の波を受け入れ、必要なスキルを身に付けている求職者が最も有利になるでしょう」と分析した。

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