東急ハンズでAI顔認証の「アバター遠隔接客」が実施 「アバターの方が気軽に話しかけやすい」という声も
2020/6/18
サイバーリンクは2020年6月15日まで、株式会社NTTデータが、株式会社東急ハンズの協力のもと行った、オペレーターの動きと連動するアバターを介して遠隔から商品を提案・訴求するデジタルストアの実証実験にAI顔認証エンジン「FaceMe」を提供したと発表した。
■本実証実験の背景
■実証実験の内容
・検証期間
2020/6/1~2020/6/15
・検証場所
東急ハンズ渋谷スクランブルスクエア店 ヘルス&ビューティコーナー
■検証結果
アバターを介し、非対面で利用者とスタッフが対話できる仕組みを提供した。利用者へのアンケートの結果、アバターの気軽さと疑問を解決してくれる知識の豊富さに対し、「他のお店にもいてくれたら助かる」「友達にも紹介したい」と接客品質に満足度が高かったことが分かった。また、紹介した商品画像を画面に表示することで従来よりも説明の内容が伝えやすく、接客時間を短くしながらも購入を後押しできることが確認できたという。これはスタッフが顔や姿を見せなくても遠隔から十分にサポートできることを示しており、接客に従事するスタッフの働き方の選択肢を増やすことが期待できるとのことだ。
2.脳科学×AIの活用でコンテンツに込める想いを事前に評価可能に
売り場の案内動画や商品画像などのコンテンツの制作にあたり、NTTデータのソリューションNeuroAIで好感度や試用意向度(試してみたいと思うキモチ)を評価し、指標が異なるコンテンツを、期間を分けて採用した。実験の結果、NeuroAIで評価した指標と、「UV特集コーナー」の売り場に対する利用者の認識率に相関性が確認できたという。これにより、科学的なアプローチで利用者がショッピングをより楽しみ、売り場の魅力がより伝わるようなコンテンツを選んで売り場を設計できることが期待される。
3.AI技術で利用者のニーズ把握とスタッフの接客術の蓄積を可能に
利用者の性別および年齢層、感情を推定する顔認識AIの技術と、会話内容を高精度にテキスト化する音声認識技術により、実店舗の環境下でも、売り場の客層や会話の中から利用者のニーズ把握に成功したという。これにより、従来は属人化されていた接客術を他のスタッフに共有でき、接客品質の向上への活用が期待される。また、利用者の声を起点にした商品開発や店舗開発、プロモーションの実現により、商品・サービスの改善、満足度の向上に貢献するとのことだ。