LINE、緊急事態宣言期間中の「利用動向レポート」を発表 外出自粛前後でグループ通話の利用は約350%増加
2020/6/30
LINE株式会社は、同社が運営するコミュニケーションアプリ「LINE」において、緊急事態宣言期間中における利用動向に関する最新のレポートを公開した。今回の利用動向レポートでは、緊急事態宣言期間中の「LINE」利用ユーザーのコミュニケーションにおける最新の利用動向の変化と、対面での対応が困難となった緊急事態宣言期間中における情報発信の手段として、企業や店舗、学校などの新規開設数が大きく増加した「LINE公式アカウント」や、デジタルチラシサービス「LINEチラシ」など、法人向けサービスにおける利用動向についても、新たに公開した。
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■全世代においてグループコミュニケーションとビデオコミュニケーションが浸透する時代へ
学校が臨時休校となり、外出自粛が求められた2020年3月以降は、「LINE」でのグループコミュニケーションが非常に活発になった。3月以降、月を追うごとにグループ通話の利用回数は増加し、外出自粛が求められる前の2月と緊急事態宣言発令以降の5月の利用回数を比較すると全体で347%増加した。特に、30代(2月:5月対比、418%増加)、20代(377%増加)、40代(361%増加)での利用が急増した。
また、グループにおけるテキスト+スタンプ+画像の送信数も増加。緊急事態宣言が発令された4月は過去最大となる56億4100万回ものテキスト、スタンプ、画像がグループコミュニケーションで使用され、2月と5月対比では全体で141%増加し、中でも10代(2月:5月対比、187%増加)、50代以上(123%増加)、20代(122%増加)の利用が増えた。
3月以降、ビデオ通話の利用回数は増加傾向にあり、2月と5月を比較すると、10代(282%増加)、40代(261%増加)、50代以上(247%増加)はじめ全世代で利用が拡大し、全体で240%も利用回数が増加した。5月のビデオ通話の利用回数は1億回に迫る数字となっており、ビデオコミュニケーションの需要が非常に高い傾向にある。
■「LINE NEWS」や「LINE Search」の利用が急増、「LINE」上での積極的な情報収集が盛んに
■「LINE」の法人向けサービスが、社会的な距離を保つことが求められる状況下で、企業・店舗とユーザーが直接つながることのできる手段として価値を発揮
緊急事態宣言が出された4月以降、「LINE公式アカウント」のオンラインでの新規開設数が大幅に増加した。4月においては前月比で140%、5月においてはゴールデンウィークの祝日期間によって前月よりは減少したものの、3月比では130%増加している。また、業種別のアカウント開設数では「教育・習い事」「飲食店・レストラン」「美容・サロン」「保育・学校」「医療機関・診療所」「スポーツ施設・教室」といった業種での増加率が特に大きく、4月においては前月比で130〜240%、5月においても3月比で120〜160%増加した。これらの業種は、対面での接客や会話を伴うことから営業継続にあたって大きな影響を受けたと考えられ、顧客や生徒、患者とのコミュニケーション手段として「LINE公式アカウント」利用のニーズが高まったことがうかがえる。
3月には、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて臨時休校となった学校でのコミュニケーション円滑化を支援するため、全国の小学校・中学校・高等学校・特別支援学校を対象に、LINE公式アカウントを無償で利用できる「学校プラン」を提供した。本プランを利用することで、LINEを通じて学校から学生や保護者に対して必要な情報を一斉に届けることが可能になるだけでなく、LINEのチャットで個別の問い合わせに対応したり、トーク画面内から常時最新の情報にアクセスできるリンクを設けたりすることが可能になった。本プランの提供開始から5月末までの期間中において開設されたアカウント数は250アカウント超。
4月には、緊急事態宣言を受けて営業時間の変更や休業等の対応を行う店舗、テイクアウトやデリバリーに対応する飲食店などが増加した。またドラッグストアやスーパーなどにおいては、マスクや除菌・消毒関連用品、トイレットペーパーなどの慢性的な在庫の品薄により、来店客が店頭で求めている商品を購入できない状況が続いた。
そのような店舗、飲食店での対応を支援するため、店舗の「LINE公式アカウント」から1日2回まで無償でメッセージ配信が可能な「新型コロナ対応無料配信」機能を提供。その結果、機能提供開始から5月31日までの期間において、同機能を利用したアカウント数は累計で18,000アカウント超、配信されたメッセージは累計で2億5000万通超となった。重要な情報を顧客に確実に届けたいというニーズの高まりと、その手段として多くのユーザーが日常的に利用する「LINE」を通じた情報発信が活発に行われたことがうかがえる。