「オンラインで働く悩みに関する最新若手意識調査レポート」が公開
2020/9/30
リ・カレント株式会社は、新型コロナウイルス感染拡大防止の影響で働き方が多様化しているなか、20代の若手社会人がオンライン(リモート環境)でどのような不安や悩みを持っているか、東京都の20代、1300名に対して調査をし、結果を発表した。
■調査結果サマリー・リモートワーク時代の20代若手社員の本音
「リモート環境での仕事の仕方」について、「ガイドラインが設けられている」「講習を受けている」若手は約1割。リモート環境で仕事をするなかでは「不安や悩みを感じたことがある」若手は約6割となった。
2.「お互いの意図や気持ちの伝達」「仕事とプライベートの切り替え」に難しさを感じている若手が約半数
リモートワークでの悩みや難しさとしてあげられたのは「お互いの意図や気持ちの伝達」「仕事とプライベートの切り替え」、次いで「質問・相談のタイミング」だった。対面とは異なるリモート環境でのコミュニケーションに難しさを感じていることが読み取れる。
3.リモート環境では「上司、先輩へ気軽に雑談・相談がすることができない」若手が約9割
上司、先輩との雑談・相談について「忙しさや状況をみて遠慮してしまうことがある」が約33%、「打ち合わせの前後であればできる」が約24%、「相談する機会を設けにくい」が15%という回答結果に。リモート環境で上司、先輩がどのような状況か見えないため雑談・相談することへの若手社員のハードルが上がっていることのあらわれかもしれないという。
※本調査では、リモートワークの実施率が高い東京都在住の20代1300名を回答者とし、週1日以上オンライン(リモート環境)で働いている正社員1年目~5年目の職歴を持ち、かつ最終学歴において高校卒・専門卒・短期大学卒・4年制大学卒・大学院卒と答えた回答者を「オンラインで働く若手社員」と定義して示している。
Q1 20代の若手社員の社会人経験年数について
リモート環境での仕事に関して不安や悩みを感じたことがあるか問うたところ、「強く感じたことがある」(8.8%)、「多少感じたことがある」(49.4%)に対して、「あまり感じたことはない」(33.3%)、「全く感じたことがない」(8.4%)という回答となった。リモート環境で全体の約60%が仕事に不安や悩みを感じたことがある結果となった。
リモート環境での仕事で悩みや難しいと感じる点を回答者に選択式で問うたところ、「直接会えないなかで、うまくお互いの意図や気持ちが伝わらない」(52.6%)が最も多く半数以上を占めた。次いで「在宅環境で、仕事とプライベートの切り替えが難しい」(45.4%)、「周囲に質問・相談するタイミングがわからない」(41.4%)と続いた。対面とは異なる、リモート環境ならではのコミュニケーションに対して難しさを感じていると思われるとのことだ。
リモート環境での仕事上で困ったことや悩みがあるとき、上司・先輩に相談できているか問うたところ、「上司・先輩の業務状況・忙しさをみて相談している」(50.2%)が最も多かった。「自分からこまめに相談できている」(24.1%)という回答が次いで多かったが、積極的に若手社員から声がけが難しくなっている状況がうかがえる。
リモート環境での仕事の仕方について、「学習したこと・教わったことはあるか」では、「明確なガイドラインや講習が設けられている」は11.1%と最も低かった。「自発的に学んでいる」(28.1%)と「学んだり教わった経験はほとんどない」(23.3%)といった、リモート環境での仕事の仕方を教わったことがないと該当する回答は51.4%と、半数を超える結果となった。
「リモート勤務中、多忙な上司に口頭で報告したほうがよさそうなことが発生した際にどのような行動を取るか」という仮定の状況をもとに問うたところ、いま相談してよいのか上司、または先輩にチャット、メールで相談してみるという回答が全体の55%を占めた。「電話で連絡」よりも、まずチャットやメールで相談しても良いか聞いてみる傾向がうかがえる。
リモート環境での仕事とプライベートの切りかえができているか問うたところ、「ある程度切り替えができている」(53.4%)が全体の半数以上で最も多く、「切り替えができている」と合わせると7割以上は切り替えができているという結果に。一方で「あまり切り替えができていない」(26.1%)も「まったく切り替えができていない」(3.6%)と、仕事とプライベートの切り替えができていないと感じる人も全体の3割近くに上った。
リモートワークで、上司や先輩・職場の人と雑談や相談をすることはあるかを問うたところ、「相談はしているが、上司や先輩の忙しさや状況をみて遠慮してしまうことがある」(33.7%)が最も多く、「打ち合わせや会議の前後であれば、相談することができる」(24.1%)が多く回答された。相手がどのような状況か見えないため、先輩や上司へ雑談・相談することへのハードルが上がっていることがあらわれている。
リモート環境での心配や不安を問うたところ、「何でも相談できる人が職場にいないと感じる」(26.1%)が最も多かった。次いで、「自身のこれからのキャリア・働き方への変化について漠然とした不安を常に感じている」(24.9%)、「職場やチームに貢献できているかが見えにくいと感じる」(23.7%)、「同期や同世代に比べて、成長が遅れているのではないかと感じる」(22.1%)と回答が続いた。リモート環境で同期や職場メンバーの様子がわからないため、「職場で相談できない」「貢献できているか見えない」という仕事の進め方に対する不安がある一方で、「自身の成長やキャリアが見えない」という自分の成長実感やキャリア象に対する不安が多くなっているようだ。
・調査対象:東京都内20代、1300名
・調査期間:2020年9月中旬
・調査方法:選択解答及び自由回答式インターネット調査
※構成比の数値は、四捨五入のため 100%にならないことがある。
※非有効回答を含まないグラフもある。