NECと東京医科歯科大学、ヘルスケア領域で連携協定を締結
2020/10/2
日本電気株式会社(以下、NEC)と国立大学法人東京医科歯科大学(以下、TMDU)は、ヘルスケア領域における新たなサービス事業の創出・推進に関する連携協定を締結したと発表した。
近年、高齢社会の進展に伴い、健康寿命延伸への関心が高まっている。それを背景に、「病気になったら治す」のみならず「病気にならない」ことに対しても医療がその科学的知見・ノウハウを駆使して貢献することが期待され始めている。その文脈において、科学的エビデンスに基づき、必要な場合には、公的保険内外の医療ともシームレスにつながるような予防・健康管理サービスの充実も社会課題の一つとなっている。
一方、現状の予防・健康管理サービスは必ずしも医学的知見に基づいたサービスばかりではなく、また、医療機関と十分な情報連携を行っていないケースもあるといった課題もあるという。
これらの課題を受け、NECとTMDUは医療機関と予防・健康管理サービスの新たな連携モデルを模索するとともに、NECのAIをはじめとする先進ICTの実績やノウハウとTMDUの医学的知見を組み合わせることで、予防・健康管理サービスの質向上に資する技術を開発することを目指すとのことだ。
本協定の活動の一環として開始する共同研究においては、整形リハビリテーションに関して、医療従事者の暗黙知を共有可能にする技術を開発することで、医療従事者間のスキルの高位平準化を目指す。さらに、昨今の新型コロナウィルスの感染症拡大に伴い、人と人との接触機会を抑える必要がある場面にも対応できるよう、非対面サービスの提供に必要な技術についても研究を行う。これらの研究成果を新たな予防・健康管理サービスの創出に活用する。
なお今回、NECオープンラボラトリーを2020年10月にTMDU内に開設し、各種共同研究をはじめ、予防・健康管理サービス事業の検討促進を図る。
NECは、AI技術をはじめ、時代に即した安全・安心なサービス提供に向けて、医療におけるデジタルトランスフォーメーションを加速することで、住民一人ひとりの再発予防を含む疾病予防・健康維持に貢献する。TMDUは、医療系総合大学院大学としての研究・教育機能とNECのAIをはじめとするICTとの融合を契機とし、疾病予防/健康の維持・向上に資するヘルスケア領域における新たなサービス事業の検討とその品質向上、革新に必要な研究を‘二人三脚’で進める新しい「事業×研究」体制の構築を目指す。