Today's PICK UP

富士通、ローカル5G対応スマートデバイスを開発

富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社(以下、FCNT)は、米Qualcomm社との協業により開発した5Gスマートフォンのリファレンスデザインを活用して、ローカル5G対応したスマートデバイスを開発したと発表した。今後、需要の拡大が見込まれるローカル5G市場において、ネットワーク検証や実証実験用に2020年10月末より提供を開始する。
FCNTのローカル5G対応スマートデバイスは、ミリ波とSub-6に対応し、またNon Stand Alone(以下、NSA)方式及び、Stand Alone(以下、SA)方式の両構成に対応したスマートフォンタイプの端末。小型・軽量で持ち運びがしやすく、ローカル5Gのネットワーク検証や実証実験の現場で優れた機動性を発揮すると共に、カメラやGPS、マイク、加速度などの各種センサーを搭載し、様々な用途の実証実験に活用できるという。また、Android OSを搭載しているため、顧客が独自にアプリケーションを開発することも容易だ。

FCNTは、ローカル5G対応スマートデバイスを起点に、安定した通信環境を構築するため必要となるローカル5Gのネットワーク状態を可視化する独自のツールや、ローカル5Gのエリア設計に必要となるシミュレーション等の技術コンサルティング、エッジAIを活用したソリューションに加え、さらにローカル5Gのネットワーク機器開発企業とのパートナーシップを通じて、顧客に合わせ最適なローカル5G環境構築、ローカル5Gソリューションをワンストップで提供することを目指しているとのことだ。

■背景と概要

ローカル5G市場は、今後、国内外において、需要の拡大による伸長が見込まれている。日本国内においても、商用サービスの導入や検討に向けた実証実験の取り組みが始まっており、この動きは来年以降、さらに本格化、活発化することが予想される。一方、サービスのフロントとなるローカル5Gに対応したエッジデバイスが国内では非常に少ないという課題が顕在化している。

このような状況を踏まえて、FCNTは、次世代のビジネスチャンスの創出を目指す顧客のニーズにいち早く応えるために、同社初となる日本製のローカル5G対応のエッジデバイス「ローカル5G対応スマートデバイス」を開発したという。

同社は、本ローカル5G対応スマートデバイスを始めとし、カメラデバイスなど、今後も様々なエッジデバイスをラインアップに拡充していくと共に、同社独自のエッジAI技術を活かしたソリューション、無線の技術及びノウハウを最大限活用した安定・信頼のローカル5G通信環境整備、そして長年の法人ビジネスで培った安全且つ安心な運用サポートをワンストップで提供する「ローカル5Gソリューション」を目指して、日々研究開発を進めるとのことだ。
出典元:プレスリリース

■FCNTのエッジデバイス及びエッジAIを起点としたローカル5Gソリューション

ローカル5Gは、企業や自治体、病院、学校など、それぞれの地域や産業が抱えるニーズに応じて、限定された敷地内や建物内に自在に構築できる5Gネットワークシステム。次世代通信技術5Gの特長である超高速大容量・超低遅延・多数同時接続に加え、高いセキュリティや通信の安定性といった特性を活かし、これまで無線化が難しいとされてきた工場や倉庫のスマート化の実現、公衆の5Gネットワークの整備が行き届きにくかった農場や建設現場、河川での遠隔監視、さらにはスタジアム等のイベント会場や病院など幅広い分野において導入が期待されている。本デバイスに搭載されているカメラや各種センサーを利用することで、4Kの高画質映像を超低遅延でリアルタイムにライブ配信することが機器を追加することなく実現できることに加え、本デバイスを介して、FA機器や各種センサーをローカル5Gネットワークに接続し、大容量または多数のデータを高速で伝送することも可能になる。

また、本デバイスはローカル5Gの周波数として2019年12月に制度化された「28.2-28.3GHz」に加え、今後、割り当てが検討されている「28.3-29.1GHz」「4.6-4.9GHz」にも対応しており、周波数の拡大も見据え、幅広いネットワークの検証に活用できる。

■ローカル5G対応スマートデバイス

出典元:プレスリリース

■ローカル5Gのネットワーク状態可視化ツール

出典元:プレスリリース

■ローカル5G対応スマートデバイスと提供サービスの特長

1.ローカル5G対応スマートデバイス
・2020年10月末より提供開始
・ローカル5Gの制度化された周波数、及び今後割当てが検討されている周波数にも対応予定
通信キャリアの公衆網の周波数にも対応
・CPEやルータータイプのデバイスに比べて持ち運びやすい
・OSがAndroidを採用しているため、検証用アプリケーションの開発・検証が容易
・4K撮影対応のカメラ、GPS、マイク、加速度等の各種センサーを搭載し、様々な検証に利用可能
・高性能CPUを採用し、エッジAI、高精細動画再生などの高負荷な処理も軽快に動作
・Wi-Fi6、Bluetooth、USBホスト対応により、様々な機器を追加・制御可能

2.ローカル5Gのネットワーク状態可視化ツール
・ローカル5G対応スマートデバイス上で動作可能なLTE及び5G(Sub-6/ミリ波)の無線情報をリアルタイム表示機能
・位置情報を含む無線情報の時系列ログ保存機能
・スループットの測定及び測定ログの保存機能
・シグナリングのシーケンスログ出力機能

人気記事

アコム新社長 木下政孝氏×立教大学ビジネススクール田中道昭教授対談。デジタル時代においても求められる「お客さま第一義」とは何か

アコム新社長 木下政孝氏×立教大学ビジネススクール田中道昭教授対談。デジタル時代においても求められる「お客さま第一義」とは何か

2021年6月23日開催のアコム株式会社の株主総会および総会終了後の取締役会において、木下政孝氏が新社長に就任しました。1993年に業界で初めて自動契約機「むじんくん」を導入し、2016年に「イノベーション企画室」を設立するなど、金融業界でも積極的に新しい取り組みやデジタルシフトを推進してきたアコム。新社長である木下氏は今どんな想いで会社のトップに立つのか。激動のコロナ禍を経た上で見えた、デジタルでは担えない、人の役割とは何なのか。立教大学ビジネススクール田中道昭教授がお話を伺います。

「8割以上の精度で、赤ちゃんが泣く理由が判明」CES2021イノベーションアワード受賞。注目の日本発ベビーテック企業とは

「8割以上の精度で、赤ちゃんが泣く理由が判明」CES2021イノベーションアワード受賞。注目の日本発ベビーテック企業とは

テクノロジーの力で子育てを変えていく。そんなミッションを掲げ、泣き声診断アプリや赤ちゃん向けスマートベッドライトなど、画期的なプロダクトを世に送り出してきたファーストアセント社。「CES2021 Innovation Awards」を受賞するなど、世界的に注目を集めるベビーテック企業である同社の強さの秘密とは。服部 伴之代表にお話を伺いました。

なぜ日本企業のDXはうまくいかないのか。シリコンバレーで活躍するパロアルトインサイトCEO 石角友愛氏と立教大学ビジネススクール田中道昭教授が、要因を徹底解説

なぜ日本企業のDXはうまくいかないのか。シリコンバレーで活躍するパロアルトインサイトCEO 石角友愛氏と立教大学ビジネススクール田中道昭教授が、要因を徹底解説

緊急事態宣言の度重なる延長、オリンピック開催是非の議論と、依然混沌とした状況が続く日本とは裏腹に、シリコンバレーではワクチンの複数回摂取が進み、市民がマスクなしで屋外を出歩く風景が見られ始めているそうです。コロナ禍と呼ばれる約1年半の間、アメリカのメガテック企業、ベンチャー企業はどのような進化を遂げたのか。DXを迫られる日本企業は何を学ぶべきなのか。『いまこそ知りたいDX戦略』、『“経験ゼロ”から始めるAI時代の新キャリアデザイン』の著者であり、パロアルトインサイトCEO、AIビジネスデザイナーの石角友愛さんをゲストに迎え、立教大学ビジネススクール田中道昭教授がお話を伺います。

「銀行は将来、もはや銀行である必要がない」デジタル時代の金融に求められるものとは。SMBCグループ谷崎CDIO×東大・松尾教授×デジタルホールディングス 鉢嶺

「銀行は将来、もはや銀行である必要がない」デジタル時代の金融に求められるものとは。SMBCグループ谷崎CDIO×東大・松尾教授×デジタルホールディングス 鉢嶺

コロナ禍を経て、全世界のあらゆる産業においてその必要性がますます高まっているDX。DXとは、単なるITツールの活用ではなく、ビジネスそのものを変革することであり、産業構造をも変えていくほどの力と可能性があります。そして、全ての日本企業が、環境の変化を的確に捉え、業界の枠を超え、積極的に自らを変革していく必要があります。 今回は、AIの第一人者であり東京大学大学院教授である松尾 豊氏にご協力いただき、デジタルホールディングス代表取締役会長 鉢嶺 登氏と共に、金融業界大手の中でいち早くデジタル化に着手した三井住友フィナンシャルグループ(以下、SMBCグループ)の谷崎 勝教CDIO(Chief Digital Innovation Officer)にお話を伺います。DXの必要性を社内でどう伝え、どのように人材育成を進めてきたのか、また金融・銀行業界はDXによってどう変わっていくのか。デジタルならではのメリットとは。SMBCグループの取り組みに迫ります。

アコム新社長 木下政孝氏×立教大学ビジネススクール田中道昭教授対談。デジタルネイティブ企業が金融業に参入し、キャッシュレス化が加速するなか、アコムが描く未来戦略とは

アコム新社長 木下政孝氏×立教大学ビジネススクール田中道昭教授対談。デジタルネイティブ企業が金融業に参入し、キャッシュレス化が加速するなか、アコムが描く未来戦略とは

2021年6月23日開催のアコム株式会社の株主総会および総会終了後の取締役会において、木下政孝氏が新社長に就任しました。1993年に業界で初めて自動契約機「むじんくん」を導入し、2016年に「イノベーション企画室」を設立するなど、金融業界でも積極的に新しい取り組みやデジタルシフトを推進してきたアコム。新社長である木下氏は今どんな想いで会社のトップに立つのか。激動のコロナ禍を経た上で見えた、デジタルでは担えない、人の役割とは何なのか。立教大学ビジネススクール田中道昭教授がお話を伺います。

TVer 取締役とテレ東名物Pが語る、テレビと配信の未来【前編】 YouTubeもNetflixも、テレビの敵ではない?

TVer 取締役とテレ東名物Pが語る、テレビと配信の未来【前編】 YouTubeもNetflixも、テレビの敵ではない?

テレビが「お茶の間の王様」とされていたのも今は昔。2021年5月にNHK放送文化研究所が発表した「10代、20代の半数がほぼテレビを見ない」という調査結果は大きな話題を呼びました。そんなテレビの今を「中の人」たちはどのように受け止めているのでしょうか。そこでお話を伺うのが、民放公式テレビポータル「TVer」の取締役事業本部長である蜷川 新治郎氏とテレビ東京のクリエイティブプロデューサーを務める伊藤 隆行氏。前編では、コネクテッドTVの登場によって起きた変化や、YouTubeやNetflixといった競合コンテンツとの向き合い方についてお届けします。

コロナ禍でラジオが復権!? 民放ラジオ業界70年の歴史を塗り替えたradiko(ラジコ)の「共存共栄型 DX」とは

コロナ禍でラジオが復権!? 民放ラジオ業界70年の歴史を塗り替えたradiko(ラジコ)の「共存共栄型 DX」とは

Clubhouseをはじめ、新勢力が次々と参入し、拡大を見せる音声コンテンツ市場。その中で、民放開始から70年の歴史に「大変革」を巻き起こしているのが“ラジオ”です。放送エリアの壁を取り払う、リアルタイムでなくても番組を聴けるようにするといった機能で、ラジオをデジタル時代に即したサービスに生まれ変わらせたのは、PCやスマートフォンなどで番組を配信する『radiko(ラジコ)』。今回は、株式会社radiko 代表取締役社長の青木 貴博氏に、現在までのデジタルシフトの歩みと将来の展望について、お話を伺いました。

世界のMaaS先進事例7選。鉄道・バス・タクシーなど交通手段を統合したサブスクモデルも!

世界のMaaS先進事例7選。鉄道・バス・タクシーなど交通手段を統合したサブスクモデルも!

国内でMaaS(Mobility as a Service)実証が活発化している。新たな交通社会を見据え、既存の交通サービスの在り方を見直す変革の時期を迎えているのだ。 交通社会は今後どのように変わっていくのか。MaaSの基礎知識について解説した上で、海外のMaaSに関する事例を参照し、その変化の方向性を探っていこう。

Walmart、Amazon、Peloton。コロナ禍で米メガテック企業に起きた変化から日本企業は何を学ぶべきか。シリコンバレーで活躍するパロアルトインサイトCEO石角友愛氏、立教大学ビジネススクール田中道昭教授が徹底議論

Walmart、Amazon、Peloton。コロナ禍で米メガテック企業に起きた変化から日本企業は何を学ぶべきか。シリコンバレーで活躍するパロアルトインサイトCEO石角友愛氏、立教大学ビジネススクール田中道昭教授が徹底議論

緊急事態宣言の度重なる延長、オリンピック開催是非の議論と、依然混沌とした状況が続く日本とは裏腹に、シリコンバレーではワクチンの複数回摂取が進み、市民がマスクなしで屋外を出歩く風景が見られ始めているそうです。コロナ禍と呼ばれる約1年半の間、アメリカのメガテック企業、ベンチャー企業はどのような進化を遂げたのか。DXを迫られる日本企業は何を学ぶべきなのか。『いまこそ知りたいDX戦略』、『“経験ゼロ”から始める AI時代の新キャリアデザイン』の著者であり、パロアルトインサイトCEO、AIビジネスデザイナーの石角友愛さんをゲストに迎え、立教大学ビジネススクール田中道昭教授がお話を伺います。

Googleやビル・ゲイツも出資する“代替肉”スタートアップ「インポッシブル・フーズ」〜海外ユニコーンウォッチ#2〜

Googleやビル・ゲイツも出資する“代替肉”スタートアップ「インポッシブル・フーズ」〜海外ユニコーンウォッチ#2〜

「ユニコーン企業」ーー企業価値の評価額が10億ドル以上で設立10年以内の非上場企業を、伝説の一角獣になぞらえてそう呼ぶ。該当する企業は、ユニコーンほどに珍しいという意味だ。かつてのfacebookやTwitter、現在ではUberがその代表と言われている。この連載では、そんな海外のユニコーン企業の動向をお届けする。今回は欧米を中心に注目されている「代替肉」を扱う「インポッシブル・フーズ」を紹介する。