富士通、ローカル5G対応スマートデバイスを開発
2020/10/16
富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社(以下、FCNT)は、米Qualcomm社との協業により開発した5Gスマートフォンのリファレンスデザインを活用して、ローカル5G対応したスマートデバイスを開発したと発表した。今後、需要の拡大が見込まれるローカル5G市場において、ネットワーク検証や実証実験用に2020年10月末より提供を開始する。
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FCNTは、ローカル5G対応スマートデバイスを起点に、安定した通信環境を構築するため必要となるローカル5Gのネットワーク状態を可視化する独自のツールや、ローカル5Gのエリア設計に必要となるシミュレーション等の技術コンサルティング、エッジAIを活用したソリューションに加え、さらにローカル5Gのネットワーク機器開発企業とのパートナーシップを通じて、顧客に合わせ最適なローカル5G環境構築、ローカル5Gソリューションをワンストップで提供することを目指しているとのことだ。
■背景と概要
このような状況を踏まえて、FCNTは、次世代のビジネスチャンスの創出を目指す顧客のニーズにいち早く応えるために、同社初となる日本製のローカル5G対応のエッジデバイス「ローカル5G対応スマートデバイス」を開発したという。
同社は、本ローカル5G対応スマートデバイスを始めとし、カメラデバイスなど、今後も様々なエッジデバイスをラインアップに拡充していくと共に、同社独自のエッジAI技術を活かしたソリューション、無線の技術及びノウハウを最大限活用した安定・信頼のローカル5G通信環境整備、そして長年の法人ビジネスで培った安全且つ安心な運用サポートをワンストップで提供する「ローカル5Gソリューション」を目指して、日々研究開発を進めるとのことだ。
■FCNTのエッジデバイス及びエッジAIを起点としたローカル5Gソリューション
また、本デバイスはローカル5Gの周波数として2019年12月に制度化された「28.2-28.3GHz」に加え、今後、割り当てが検討されている「28.3-29.1GHz」「4.6-4.9GHz」にも対応しており、周波数の拡大も見据え、幅広いネットワークの検証に活用できる。
■ローカル5G対応スマートデバイス
■ローカル5Gのネットワーク状態可視化ツール
■ローカル5G対応スマートデバイスと提供サービスの特長
・2020年10月末より提供開始
・ローカル5Gの制度化された周波数、及び今後割当てが検討されている周波数にも対応予定
通信キャリアの公衆網の周波数にも対応
・CPEやルータータイプのデバイスに比べて持ち運びやすい
・OSがAndroidを採用しているため、検証用アプリケーションの開発・検証が容易
・4K撮影対応のカメラ、GPS、マイク、加速度等の各種センサーを搭載し、様々な検証に利用可能
・高性能CPUを採用し、エッジAI、高精細動画再生などの高負荷な処理も軽快に動作
・Wi-Fi6、Bluetooth、USBホスト対応により、様々な機器を追加・制御可能
2.ローカル5Gのネットワーク状態可視化ツール
・ローカル5G対応スマートデバイス上で動作可能なLTE及び5G(Sub-6/ミリ波)の無線情報をリアルタイム表示機能
・位置情報を含む無線情報の時系列ログ保存機能
・スループットの測定及び測定ログの保存機能
・シグナリングのシーケンスログ出力機能