日立グループ、沖縄県で公開型生体認証基盤(PBI)を活用した実証実験を開始
2020/11/27
株式会社日立ソリューションズ西日本は、日立製作所の特約店である株式会社沖縄エジソンと「ちゃーがんじゅう沖縄!コンソーシアム」を組成し、沖縄県の補助金事業「令和2年度アジアITビジネス活性化推進事業」に採択された。本実証実験はその経費の一部に対して同補助金の交付を受けて実施するものであり、「ResorTech Okinawa おきなわ国際IT見本市2020」において2020年11月1日に本実証実験の中間発表を実施している。
PBI(Public Biometric Infrastructure)とは、生体認証とPKI(公開鍵暗号基盤)を組み合わせた、日立が開発した認証基盤技術。PBIでは生体情報の特徴データを暗号学的に安全な「一方向性変換」により復号できない形で登録する。そのため、システム内のデータが漏洩した場合でも、そこから生体情報や特徴データを復元することができないので安全だ。本人を認証する際には、生体情報を基に本人のみが持つ秘密鍵をその都度作成するため、他者によるなりすましはできないという。この仕組みにより、「漏れても安全なセキュリティ」、「確実な本人確認」、「なりすましの防止」が実現できると考えているとのことだ。
同コンソーシアムはこの実証実験により、PBIを活用した本人確認システムの有用性、利用者の利便性、改善点などを検証・調査のうえ、2021年度に沖縄県から事業化することをめざしているという。